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グランドマスター目指して
アリカ制作の
「テトリス・ザ・グランドマスター」に関する文章です。
2000 年 10 月下旬稼働開始の「The Absolute」とは異なります。
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出回り台数がそれほど多くなかった
アリカの「ザ・グランドマスター」(TGM)
は熱心なファンから絶大な支持を受けました。
この名作をやりこまない手はない! ということで
最高位のグランドマスターを目指してみましょう。
どうしたらグランドマスターになれるのか?
本題の前にちょっと復習をしておきましょう。
- グレード
- 左上に大きくでている数字です。
最初は「9」です。
スコアを積み重ねることによって「8」「7」「6」と数字が小さくなっていきます。
「1」の次は「S1」になります。以降「S2」「S3」と進み,
「S9」の次が「Gm」,グランドマスターです。
日本人的感覚からすると「級」「段」「名人」です。
しかし,「S9」と「Gm」には大きな違いがあります。
グレードの下にはいつも「NEXT GRADE AT xxxxx POINTS」として
次のグレードに進むためのスコアが表示されています。
「S9」までのグレードはスコアで決まります。
しかし,「S9」に進んでも「Gm」になるためのスコアは表示されません。
これはどういうことでしょうか?
それはすぐあとで説明します。
- スコア
- スコアの決め方は複雑で非公開ですが,以下のことが推測されています。
- スコアはラインを消したときのみ得られる。
- 得られるスコアはレベル(後述)におおむね比例する。
- (1 ライン消し 4 回)<(2 ライン消し 2 回)<(4 ライン消し 1 回)
- ブロックが画面からすべて無くなるとき(BRAVO!)
4 倍のスコアが得られる。
- ブロックを高速落下させることによるスコアは
ラインを消すブロックに関してのみ加算される。
- 4 ライン消しの次のブロックでラインを消すと「コンボ」と称して
高めのスコアが得られる。
ラインを消し続けられれば「コンボ」は継続する。
※「コンボ」開始は 4 ラインとは限らず,2 ライン以上で
大丈夫かも? よく調べていません。
ここから,前半より後半の影響が大きいこと,4 ライン消しが効率的であることが
分かります。
「コンボ」は見かけほど重要ではなく,「コンボ」の途中にさらに 4 ライン消しが
入るとか 7 連くらい続けるとかでなければ目に見えるほどの利益になりません。
- レベル
- ブロックの落下速度はレベルで決まります(グレードは関係ありません)。
0 から始まってブロック 1 個ごとに 1 加算されます。
また,消したライン 1 つごとに 1 加算されます。
レベルは「64/100」のように表示されています。
上の数字が現在のレベルです。
下の数字に達するとブロックの落下速度が一段階上がることになっています。
ここにちょっとしたシカケがあります。
下の数字に達するにはラインを消さないといけません。
「壁」は 100, 200, 300, ... 800, 900, 999 です。
ラインを消さない限り,レベルは「壁 - 1」に留まります。
レベル 999 に達すると(積み上がっていなくても)ゲームオーバーになります。
- ランキング
- 普通のゲームでは「ハイスコア」ですが
「ザ・グランドマスター」では「ランキング」です。
一見して分かるとおりグレード順です。
同じグレードの中ではそのグレードに昇格した時間の速いほうが
上位に並びます。
おそらく制作者の意図はこうなのでしょう:
速い人がエライのです。
ゲームオーバー時のスコアは関係ありません。
レベル 999 に達していればランキングの背景(1 行)が緑色に光ります。
蛇足ですがレベル 999 で「Gm」でないときに記録されるのは先の原則どおり,
最終グレードに昇格した時間(レベル 999 とは関係ない)です。
「Gm」のときはレベル 999 に達した時間です。
もうひとつ蛇足にランキングのグラフィックは「本日の 1 位」の最終背景です。
∴いったん「胎児」になっても「ノーミソ」などに戻る可能性があります。
グランドマスターになるための条件
実のところ,「Gm」になるための条件は完全には解明されてません。
公開された情報や経験から主要な条件はわかっています。
「NEXT GRADE AT」が表示されないのは,
スコアだけでは「Gm」になれないからです。
- レベル 999 に達すること。
- 「S9」であること。
- 経過時間が 13 分 30 秒以内(未満?)であること。
これを仮に「3大条件」とでも名付けておきましょう。
このほかにも「レベル 500 を通過するときに『S4』以上であること」などの
条件があるようですが,3大条件を満たせば多くの場合は大丈夫です。
スコアは「S9」に達していればそれ以上は必要ありません。
→上級者向けの細かい補足
これで目標が立てられるようになりました。
- レベル 999 にたどり着くこと。
- 低すぎない程度のスコア。
- 時間を無駄づかいしない。
目標1:レベル 999
最初の目標ではありますが,これがなかなかタイヘンです。
レベル 500 以上の「20G モード」で安定してプレイでき,
場合によっては押し戻すことができなければなりません。
目標2:低すぎない程度のスコア
「低すぎない」というのはグレード「S9」が取れることです。
これはスコア 12 万点と言い換えることもできます。
「低すぎない」とはいうものの 20G モードで 1 ライン消しを繰り返していると
届きません。
また,レベル 500 の足切り(「S4」が必要です)もあります。
レベル 999 でゲームが終わってしまうということは消すラインの数に
上限があるということです。スコアを得るチャンスは有限だということです。
限られたチャンスを 1 ライン消しで浪費するのはもったいない...
実際には 4 ライン消し「だけ」を狙う必要はありません。
4 ライン消しを主体にプレイすると 20 万点を超えるようです。
狙いすぎて無理をするのではなく「取れるときは取っておく」
くらいの気分でいいでしょう。
2 ライン消し,3 ライン消し主体でも 4 ライン消しが(ときどきでもいいから)
できれば「S9」には届くはずです。
目標3:時間を無駄づかいしない
レベル 999 に到達できるようになったでしょうか...
無事に到達できたら最下段の時計を忘れずにチェックしてください。
たぶん初めてレベル 999 に到達したときは
15 分,あるいはそれ以上かかると思います。
目標の 13 分 30 秒 を秒数に直すと 810 秒になります。
レベル 999 まで 810 秒ですから,レベル 100 を 1 区間として
各区間を平均 81 秒(1 分 21 秒)以内で走り抜けば「Gm」です。
時間を短縮する方法はいくつかありますが...
- いっしょうけんめいレバーを下に入れる。
- 当然なこと,ではあるのですが意外とできていないようです。
レベル 300 で「自由落下」しているようでは厳しい。
究極的な目標は 20G モードでもレバーが下に入れられることです。
この場合レバーを下に入れるのは早く接着させることが目的です。
できなくても「Gm」は可能ですが,ちょっと不利です。
- 「壁」を意識する。
- 「壁」とはレベル 100, 200, ... ではラインを消さないと
レベルが進まない,という仕組みのことです。
レベル 999 に到達する時間を争っているのですから
レベルが進まないのは損です。
レベルの下 2 桁が 85 くらいになったら自分で数えるといいのですが...
「Gm」を目指している段階では難しいかもしれません。
理想は 95 で 4 ライン消しができることです。
- なるべくラインを消す回数を減らす。
- 具体的には 1 ライン消しを避け 4 ライン消しを狙う,
ということになります。
ライン消しのアニメーションをしている時間がロスになるからです。
- 序盤で高く積む。
- うまそうな人がむやみに高く積んで序盤であえなく死亡,
という光景を見たことはありませんか?
これは理由があってやっていることなのです。
レバーを下に入れれば高速落下しますが,その速度は無限ではないので
距離が長ければそれに比例した時間がかかります。
高く積んであればその時間を節約することができるのです。
あまり大きくは節約できませんし(数秒程度です),
積みすぎて「ブレーキ」がかかってしまうと逆に損害のほうが大きくなるので
自信がなければほどほどにしておいたほうがいいかもしれません。
- 序盤のミスは放っておく。
- 序盤で「ずらし」「回転入れ」を要するようなすき間ができたら...
放っておきましょう。埋めようとすると簡単に 2 秒くらいのロスに
なってしまいます。
それよりもそのラインを新しい「床」として積み上げれば
前項の「序盤で高く積む」ことを実践することにもなります。
ブロックの落下速度が上がってきたときに掘り出しましょう。
- 操作方法を考える。
- たとえばレバーを「右下」と操作するのと「右右右下」と操作するのでは
どちらが速いでしょうか?
ゲーム開始で最初のブロックが「赤」(I 字)だったとして,それを
右から 2 列目に立てることを考えてみましょう。
IRS (先行回転)を使うと 5 列目でタテになります。
これを 2 列目に移動させるために「右右右下」...
これでは遅い!
多くの人は「ため」を利用します。
レバーを入れっぱなしにすると水平移動の速度が高速になります。
落ち始める前にレバーを入れておくことで水平移動の時間をかなり削減することが
できます。
落下前から右に入れっぱなしにしておいて
IRS を使うとすぐに端に(1 列目)付きます。
ここで「左」に戻せば 2 列目に立てることができます。
まとめると「右左下」。
これよりもさらに速くすることができます。
IRS を使わずにヨコのまま「ため」を利用します。
右端にぶつかったらレバーを中立にして回転,レバーを「下」。
これで 2 列目に立ちます。これが「右下」です。
このほか「壁蹴り」という技(回転時に自動的に
1 マス補正される場合があることを利用してレバーを使わずに水平移動を行うこと)
もあります。
このような「手」をいくつ知っているか,がものをいいます。
いっぺんには覚えられませんから
少しずつよりよい答えが出せる範囲を拡げていきましょう。
GOO さんによる「ブロック操作最適化」が参考になります。
グランドマスターになるための条件:補足
(Apr. 23 2001)
いぺぱぴ さんの掲示板 「テトリスモンキーズ」 で
- 「13 分 30 秒を超えても『Gm』 だった」
- 「レベル 500 で『S4』なくても『Gm』になった」
という証言がありました。
条件はそれほど絶対的なものではないのかもしれません。
しかし,ゲームに慣れると境界付近のプレイは減ってしまうので
調査は進んでいません。
サンプル数から考えると条件を満たさずに「Gm」になることがあるとしても
極めて稀な例外のように思います。
また,3大条件を満たしたはずなのに「Gm」にならないときもあります。
私の経験では「Gm」を取るのに慣れてきた頃から発生するようになりました。
レベル 100 ごとの「区間ラップ」が妙に速かったり遅かったりの波があったときに
「なり損ない」が発生するように思えます。
訂正(May 1 2001)
グレード「S9」に必要なスコアを「13 万点」と書いていました。
「12 万点」の間違いです。ぺこん。
日頃は「S9」のスコアなんて意識していないものだから,
わざわざプレイして調べたはずなのに。
なんで間違ったのだろう?
スルドイ指摘は いぺぱぴ さんからでした。ありがとうございました。