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<カクスコからのお知らせ>

カクスコは来年(2001年)でオシマイです

近藤京三故郷に帰る

      
 カクスコを始めてから約13年、常々「メンバーが一人でも抜ければ、カクスコを辞める」
と言い続けて来ましたが、ついにその日が来ました。
 近藤京三が故郷に帰ることになったのです。
 彼からその思いを聞いたのは、昨年1999年8月26日「中野ルノアール」なんとも
いいですねこのルノアールってのが。16時30分に待ち合わせをし10分程早く行くと
彼はもう来ていて、用意したメモを片手にブツブツと私に話すべきことを繰り返し練習し
ていました。
 全く馬鹿が付く程真面目な男です。まあ、だからこそ今回のような結論を出したのだと
思います。
 彼の話を要約すると以下の3つになります。
(1)自分は役者に向いていないので、役者という仕事そのものをやめる。
(2)自分が主宰する子供向けの人形劇団の経営に専念したい。
(3)一人娘を故郷の小学校に入れる為に、家族で故郷に移り住みたい。
 本人にとっては(1)と(2)が大きな問題のようでしたが、(1)や(2)は考え方次第ではどう
にもなる事で、抜ける理由なんかになりゃしない。そんな事でやめたいと言われれば、
一度や二度は慰留もします一応。しかし、問題なのは(3)です。
 これはつらい、私が口をはさむ余地のない話です。
「本当かよ」と言いたくなるような隠し球です。
「自分の娘を田舎の小学校に入れて自然に囲まれた所で育てたい」
 これでスッキリとゲームセットです。
 カクスコを抜ける理由などこれ一つで充分、カクスコを10回抜けてもお釣りが来ます。
 近藤の娘が小学校に入学するのは2004年ですが、人形劇団の事や諸々の準備のため、
来年2001年末の公演を最後に近藤はカクスコを抜けます。
 従ってカクスコも2001年でオシマイという訳です。
 1987年旗揚げ当時400人足らずだったお客様も10,000人近くになり、
1998年に「紀伊國屋演劇賞」まで頂いた今この時期に、突然こんな話で今までの
カクスコを応援して下さった皆様に大変申し訳なく思いますが、馬鹿の集まりカクスコ
らしいと、思っていただければ幸いです。
 それに“季節は巡り人は必ず消える、いわんやカクスコをや”であります。

 尚、来年暮れは、今まで上演した全作品をもとに
“カクスコ最終公演・超総集編カクスコのすべて”を2カ月程にわたってお届けする予定
です。御期待下さい。
 サヨナラの御挨拶はまたその時にでも。
 そんな事より今回の最後の新作「借りたら返す!」。最後の新作とはいうものの、いつ
もと変わらぬカクスコ話、どうかお楽しみ下さい。


                               カクスコ 中村育二 
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編集上の都合により改行位置、機種依存文字を変えてあります(カクスコHP管理人)