第93回、ウゴウゴ・イナラガヤ・スペシャル



2012年4月11日23:30から0:30まで


(Dave Clark Fiveのインスト・ナンバー「Theme Without A Name」がかかり、やがてフェイド・アウトされる。)

ハーイ!皆さん、こんばんわ。日本二のリバティ・サウンド愛好男、ニーチ・ショウタキがお送りする「ウゴウゴ・イナラガヤ」の時間のタイムがやってまいりました。春の到来とともに長い冬眠から醒めてこの放送をやる気になりました。というのは嘘で実は最近、新しい試みができないかと思案しておりましたが、思い切って今感心のあるアーティストをこれまでにないやり方で放送したらどうなるかという実験をしてみたいと思います。詳しいことは後で触れるとして先ずはこの曲からかけてみましょう。ヴィッキー・ローレンスで「ジョージアの灯は消えて」です。

The Night The Lights Went Out In Georgia / Vicki Lawrence

ちょっと唐突だったかもしれませんが、この曲をトップのど頭に持ってきたのには若干理由があります。それも次の曲をかけてからご紹介することにしましょう。次はボビー・ゴールズボロの「ハニー」という曲です。

Honey / Bobby Goldsboro

最初にかけたヴィッキー・ローレンスですが、この曲は73年の全米1位に輝いた曲です。その後にかけた「ハニー」も68年に全米1位となった大ヒット曲でともに作曲者はボビー・ラッセルという人です。更に最初にご紹介したヴィッキー・ローレンスという人は一時期このボビー・ラッセルの奥さんだった人でその後コメディ女優に転身し、テレビ等で人気者となった歌手でした。ということでもうバレバレですが、本日の特集はその作曲を担当したボビー・ラッセル特集となりました。追々この人のことは紹介するとして、更にボビー・ラッセルのペンになるヒット曲を紹介しましょう。先ずはご本人が歌う「Little Green Apples」です。

Little Green Apples / Bobby Russell

この曲はいろいろなアーティストが歌っていてロジャー・ミラー・ヴァージョン、O.C.スミス・ヴァージョン、B.J.トーマス・ヴァージョンとあるのですが、今日はボビー・ジェントリーとグレン・キャンベルのデュエットが美しいこのヴァージョンをかけてみましょう。

Little Green Apples / Bobbie Gentry & Glen Campbell

いい曲ですね。さて、ここらでボビー・ラッセルのことを少し紹介しておきましょう。1940年、ナッシュヴィル出身のシンガー=ソングライターでどちらかというと作曲者としての評価が高い人です。ボクがこの名前を知ったのは勿論ご本家のあの番組ですが、それはスナッフ・ギャレット等の名前とともにリバティ・サウンドという括りで紹介した曲に反応したのが最初でした。ゲイリー・ルイスとプレイボーイズのスマッシュ・ヒットで有名なこの曲の作者と知って改めて見直したものでした。

Sure Gonna Miss Her / Gary Lewis & The Playboy

ちょっと前の音源とレベルが違ってしまいましたが、そう、本日のこの放送の実験とはYouTube音源を使って一応サウンド・チェックもできるようにした点でした。全部YouTubeにある訳ではありませんが、極力あそこから引っ張ってきて併せて聴けるようにしてみましたがいかがでしょうか?レベルが違っていたり、聴きたくないCMが入っていたりで不備な点はあるかと思いますが、こういう形で疑似放送ができないかと試行錯誤してみた結果なのでご意見があればお伝えください。えーと、「Sure Gonna Miss Her」でしたね。この曲もご本人がセルフ・カヴァーしておりましたのでそちらを聴いてみましょう。ボビー・ラッセルで「Sure Gonna Miss Her」です。

Sure Gonna Miss Her / Bobby Russell

うーん、こちらもなかなか味わい深いヴァージョンでしたね。ボビー・ラッセルという人は都合3枚のアルバムを残しておりこの曲や最初の方でかけた「Little Green Apples」は1968年リリースの『WORDS, MUSIC, LAUGHTER AND TEARS』というアルバムに収録されていました。引き続き次の曲もそのアルバムからのものです。

Joker Went Wild / Bobby Russell

これは非常に気に入った曲でした。最初に聴いたものはブライアン・ハイランドが歌うこのヴァージョンでした。

Joker Went Wild / Brian Hyland

この曲が66年にスナッフ・ギャレット・プロデュースにより一時期低迷していたブライアン・ハイランドを甦らせたとあの番組ではおっしゃっていましたね。共同プロデューサーとしてレオン・ラッセルの名もクレジットされていました。アレンジもレオン・ラッセルでした。そしてこの人もこの曲をカヴァーしていました。デル・シャノンで「Joker Went Wild」です。

Joker Went Wild / Del Shannon

何だかデル・シャノンの歌唱に合っていますね。この曲の途中のフレーズがボビー・ラッセルの特徴かもしれません。サビからブリッジに移るところの扱いを覚えておいてください。さて、ボビー・ラッセルは先きの『WORDS, MUSIC, LAUGHTER AND TEARS』というアルバムをELFレーベルから出した後、United Artistsから『SATURDAY MORNING CONFUSION』というアルバムも出していました。たまたまその日本版を持っていたのでその中から何曲か聴いてみましょう。先ずはタイトル曲となった「Saturday Morning Confusion」邦題は「土曜の朝の大騒ぎ」です。

Saturday Morning Confusion / Bobby Russell

ここでもボビー・ラッセルの作曲の特徴が出ていましたね。バックのストリングスに先ほどの「Joker Went Wild」の曲調が使われていたでしょう?このあたりが大瀧さんのお眼鏡に適ったところなのでしょう。そういったコンポーザーとしてのボビー・ラッセルの紹介ばかりしてきましたが、シンガーとしてもいい味を出していますのでそちらも聴いてみましょう。同じく『SATURDAY MORNING CONFUSION』というアルバムからバラード調のこの曲を聴いてみましょう。

It Hurts / Bobby Russell

バカラック調のメロディックな曲ですがここでもスロー・テンポながらあの作曲の特徴が出ていました。今度はもう1枚の『WORDS, MUSIC, LAUGHTER AND TEARS』から「1432 Franklin Pike Circle Hero」という曲を聴いてみましょう。そう、このアルバムの共同プロデューサーはロニー&デイトナーズなどで知られているバズ・ケイスンでした。二人でジャン&ディーンの「Popsicle」なんて曲も作っていました。あっ、余計な話題ですが先日ある方からNHK『夢であいましょう』の「上を向いて歩こう特集」を観せていただいたところ、その中で「SUKIYAKI」アメリカ版の作詞者にバズ・ケイスンの名前があってびっくりしました。すいません、関係ない話題でした。

1432 Franklin Pike Circle Hero / Bobby Russell

珍しく管楽器がアクセントとなっていました。こういう曲も作るんですねー。ボビー・ラッセルは主に自作を歌うシンガーでしたが、他人の作品も数曲歌っていました。その中からフリートウッズでお馴染みの「Confidential」をカヴァーしていましたので紹介してみましょう。

Confidential / Bobby Russell

もう1曲、スタンドード歌手のようにしっとりと歌っているボビー・ラッセルの歌をご紹介しましょう。「Speaking of Broken Hearts」という曲です。

Speaking of Broken Hearts / Bobby Russell

更に歌手、ボビー・ラッセルの本領が発揮されたこの曲などいかかでしょうか?「It's Been A Long Long Time」というナンバーです。

It's Been A Long Long Time / Bobby Russell

ボビー・ラッセルという人は歌手としても十分に通用する人だったのですね。惜しくも1992年に52歳という若さで亡くなっていました。でもその足跡はしっかりとアメリカン・ポップスの大海に跡を残してくれました。続いてちょっと変わったナンバーを紹介してみましょう。こんな曲もやっていましたよ。

Friends and Mirrors / Bobby Russell

モニュメント・レーベルの珍しいシングル盤から「Friends and Mirrors」という曲でした。この曲はイギリスのサイコ・バンド、Five's Companyにカヴァーされていました。

Friends and Mirrors / Five's Company

ボビー・ラッセル作品は調べれば沢山出てきそうな気がしていますが、本日は入門篇ということで更に詳しい方のフォローを望むところです。でもこの人の特集なんてサンディー・ソングブックでもやっていないのではないでしょうか。(やっていたらごめんなんさい!)もう1曲、カントリーのベテラン歌手、ロイ・クラークさんがボビー・ラッセル作品を歌っておりましたのでそれも聴いてみましょう。ロイ・クラークで「Then She's A Lover」です。

Then She's A Lover / Roy Clark

そして最後におかけする曲は何と、かのエルヴィス、今話題のエルヴィス・プレスリーがボビー・ラッセルの曲をカヴァーしておりましたのでそれ、いってみましょう。1969年録音の「Do You Know Who I Am」という曲です。

Do You Know Who I Am / Elvis Presley

ということで急遽やる気になったボビー・ラッセル特集はこれで終了です。いかがだったでしょうか?最後にエルヴィスを紹介できたことが何かの縁と思っております。つまり今回の放送はアイテムは違っておりましたが、明らかにあのNHKでの「アメリカン・ポップス伝」に触発されて行ったものなのです。勿論本家には遠く及びませんがボクなりのアンサー・プログラムとなりました。YouTubeを活用するという試みも大瀧さんの昨年の怒濤の更新にヒントを得たものであります。よかった、悪かったといった感想がありましたら是非送ってください。また、例によってここが違う、とか間違っているとかいう訂正もありましたらこっそり教えてください。宛先はこちらになっておりますのでよろしくお願いいたします。それとこの特集は最近知り合った姫路のNさんに捧げます。ご一緒にボビー・ラッセルの話しができて幸せでした。では、次回何の特集になるか分かりませんが「期待せずに」お待ちください。では、またバイ、バーイ!



(バックにやはりDave Clark Fiveのインスト・ナンバー「Theme Without A Name」がかかりやがてフェイドアウトされる。)

インデックス・ページへ戻る。