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第49回、ウゴウゴ・イナラガヤ・スペシャル
1999年2月12日23:30から0:30まで
(Dave Clark Fiveのインスト・ナンバー「Theme Without A Name」がかかり、やがてフェイド・アウトされる。)
ハイ、皆さん、こんばんは。日本二の泰安洋行男、ニーチ・ショウタキがお送りする「ウゴウゴ・イナラガヤ」の時間のタイムがやってきました。本日は私の私淑している大瀧さんを大瀧くん、と呼べる唯一の人のご登場です。そうです、御大ハリー・ホソノ氏の特集をやってみようかと思っています。この方の音楽活動は多岐に亙っていてとてもその全貌をご紹介することはできませんので、僕の守備範囲のシンガー・ソングライター時代からチャンプルー・ミュージックまでを中心にお届けすることにしましょう。
先ずは不世出のグループ、はっぴいえんどの代表作、『風街ロマン』の中に入っていたこの名曲からスタートしてみましょう。
風をあつめて / はっぴいえんど
これは実に名曲ですよね。松本=細野作品の白眉という感じです。ここにはっぴいえんども細野晴臣も原点があるような気がします。もう1曲、はっぴいえんど時代から細野さんのこの曲を聴いてみましょう。
風来坊 / はっぴいえんど
これは作詞も細野さんなのですがとっても暖かい雰囲気の曲調で好感が持てます。この曲あたりの流れで次の初のソロ・アルバム、『ホソノ・ハウス』へと繋がっていくのですが、この『ホソノ・ハウス』というアルバムは未だに度々出してきては聴いている愛聴盤で日本のシンガー・ソングライターの出したアルバムの中でもトップの位置に置いている素晴らしいアルバムなのです。その中からは先ずはこの曲を聴いてみましょう。A面の1曲目の「ろっかばいまいべいびい」です。
ろっかばいまいべいびい / 細野晴臣
このアルバムが発表された73年といえば、ジェームス・テイラーやエルトン・ジョンといったシンガー=ソングライター・ブームで、このアルバムも日本代表のような気で聴いていました。特にジェームス・テイラーの影響が強く見受けられる曲作りですね。で、次は「パーティ」という曲をかけてみましょう。
パーティー / 細野晴臣
この曲もそうですが、バックの演奏が実に歯切れよいですね。特に林立夫のドラミングはこのアルバムにメリハリを与えていますね。細野さんははっぴいえんどを結成するに当っていくつかの向こうのグループのサウンドを目論んでいたようですが、次に聴いていただくグループもはっぴいえんどのサウンドに多大な影響を与えたグループの一つでした。
Uno Mundo / Buffalo Springfield
えー、これはニール・ヤング、スティーブン・スティルス、リッチー・ヒューレー、ジム・メッシーナといったメンバーを抱えていたスーパー・グループのバッファロー・スプリングフィールドの『ラスト・タイム・アラウンド』に収められていたスティルスの曲でした。これが多分下敷きになって次の曲が出来たものと推測しています。
福は内鬼は外 / 細野晴臣
さて、この『ホソノ・ハウス』にはいい曲がいっぱいあって全部紹介したい位なのですが、もう1曲、僕の大変好きなナンバーを聴いてもらいましょう。矢野顕子さんもカバーしていた「恋は桃色」というナンバーです。
恋は桃色 / 細野晴臣
この曲を聴くとジェームス・テイラーの『ワン・マン・ドッグ』というアルバムを思い起こしますね。何だかジェイムス・テイラーの曲作りと『ホソノ・ハウス』の曲作りが同じコンセプトで作られているように思えてならないのですが、いかがでしょうか?さて、ハーリー・ホソノは続く75年にクラウンに移籍して『トロピカル・ダンディ』という傑作アルバムを発表するのです。
CHATTANOOGA CHOOCHOO / 細野晴臣
これは当時、TVKだったかテレビのライブで演奏し、終った後「せわしない曲でした。」といって紹介していたのを思い出しました。あのトロピカル・コンサート・イン・横浜中華街の演奏は大変楽しいものでした。その際にも演奏したナンバーを続けてご紹介しましょう。
絹街道 / 細野晴臣
細野さんならではの世界でしたね。これも大変好きな曲です。バックのホイヤーというコーラスにたまたまスタジオに遊びに来た南こうせつが当っているのですがぴったりの人選でしたね。そしてこのアルバムのハイライトともいうべきこの曲も外せませんよね。そう、「北京ダック」です。
北京ダック / 細野晴臣
これはいつかどこかで言ったかもしれませんが、この曲の雰囲気は今村昌平監督の映画、「豚と軍艦」のイメージと見事に重なります。あの映画にバック・ミュージックがあったら、この曲はぴったりのものだと思っています。一度ご覧ください。さて、細野さんという方はシンガーというよりベース演奏者、アレンジャー、プロデューサーという側面での実力が傑出している方なのですが、その演奏面ではティン・パン・アレイというミュージシャン集団を率いて70年代の日本の音楽シーンを引っ張った功績が大きいと思われます。理屈はともかく、そのティン・パン・アレイによるアルバム、『キャラメル・ママ』から細野さんの担当の曲を聴いてみましょう。
チューチューガタゴト'75 / ティン・パン・アレイ
これは最初のソロ・アルバムにも入っていましたが、アレンジがちょっと変わっていましたね。で、これは最近関心の高いこの曲を元にしているのでついでに紹介してみましょう。三木鶏郎グループで「僕は特急の機関士で」という曲です。
僕は特急の機関士で / 三木鶏郎他
鶏郎さんの音楽を取り上げているのは細野さん、大瀧さん、それに鈴木慶一氏位のものでしょうか。もっと関心を持ってもらいたいのであえて紹介しました。このアルバムの次の年に『泰安洋行』というこれも愛すべきアルバムを発表するのですが、何だがこの頃はいい時代でしたね。その中からはこの曲から聴いてみましょう。
蝶々SAN / 細野晴臣
バックのコーラスで大瀧さん、それに達郎さんが参加していましたね。蝶々さん、と言っているのが大瀧さんで、ベーエ、と言っているのが達郎さんでしたね。こういう曲は細野さんでしか作りえない曲でしたね。このアルバムからも何を選ぶか迷ってしまいますが思い切って後2曲に絞り込みましょう。とするとこの曲なんかいかがでしょうか?
東京Shyness Boy / 細野晴臣
一時期この曲をテーマにしていた時期がありました。この曲って「東京シュー・シャイン・ボーイ」のパロディでしょうかね。あの曲も最近大変気に入っていますが、なんか細野さんの曲のルーツには日本の古い曲も入っているような気がしています。因みにこの曲のクレジットにはヴォーカルがDr. Shorthopeとなっていましたね。さてお次も大変乗りのよいチャンキー作品です。
Chow Chow Dog / 細野晴臣
バックのヴォーカルのサポートは久保田麻琴と小坂忠が当っていましたね。犬の鳴き声が見事でしたね。さて78年になって細野さんはイエローマジック・バンドというバンド名を使い、またまた興味深いアルバム、『PARAISO』を発表するのですが、この中からは先ず「TOKIO RUSH」を聴いてみましょう。
TOKIO RUSH / 細野晴臣
このアルバムから坂本教授が顔を出していますね。このアルバムは正にゴッタ煮サウンドでニューオリンズあり、ルンバあり、沖縄ありの何でもありのアルバムでしたね。その沖縄サウンドから「安里屋ユンタ」という曲を選んでみました。
安里屋ユンタ / 細野晴臣
これもチャンキー・ミュージックの典型のような作品でした。このアルバム自体が後のYMOへと増殖していく過程のサウンドと見て取ることができますね。それでは最後になりそうですが、後2曲このアルバムから聴いてもらいましょう。先ずは「ウォーリー・ビーズ」という曲から聴いてもらいましょう。
ウォーリー・ビーズ / 細野晴臣
ムーンライダーズのくじらくんもヴァイオリンで参加していました。そして最後の選曲となってしまいましたがこのアルバムのタイトル曲ともなっている「はらいそ」をかけてみましょう。存分にホソノ・ワールドに浸ってもらいましょう。
はらいそ / 細野晴臣
出ましたね、最後にモアベターの件りが。この人、結構おふざけもやってのける方で、昔見たあがた森魚の自主制作映画の中でもとんでもない役柄を演じていました。という訳で本日のハリー・ホソノ御大の特集は終了です。この番組を聴いてくれている方なら全部持っている音源だと思いますが、細野さんの作品の何が好きかは人それぞれ意見の分かれるものではないかと思われますので、私だったらあの曲を選ぶ、とかあの曲が入っていないのは残念だ、とかいうメールをいただけると大変参考になります。
お便りの宛先はこちらまでよろしお願いします。
さて、ここまでマイ・ペースながらしこしこと続けてきたこの番組ですが、やっとといいますかとうとうといいますか次の放送で50回目という節目を迎えることになりました。我ながらよく続いたものだと呆れていますが、その裏にはいろいろな方々の熱い応援があったからと思っています。これは本当に感謝してあまりあるものだと考えております。で、次回と次々回は50回記念番組としてこれまでの特集をハイライト的に振り返って、各特集から1曲づつピックアップして振り返ってみようと思っています。1曲、何を選ぶかが問題ですが、できれば皆さんの選んだ各特集の1曲、というご意見も聴いてみたいと思いますので、お暇でしたら是非『あなたの選んだ(作る)ウゴウゴ・スペシャル』というものをお聞かせいただければ大変励みになります。もしメールをいただければ、その曲をピックアップしてテープを作って発送する用意がありますのでその旨もお書きください。ちょっと手前勝手な企画でぽしゃりそうですが、興味がおありの方、お暇な方は奮ってお申し出ください。番組でも紹介してみようと思っています。
それでは、次回記念番組でお会いできる日まで、バイバイ!
(バックにやはりDave Clark Fiveのインスト・ナンバーがかかりやがてフェイドアウトされる。)
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