第16回、ウゴウゴ・イナラガヤ・スペシャル



1997年11月14日23:30から0:30まで


(Dave Clark Fiveのインスト・ナンバー「Theme Without A Name」がかかり、やがてフェイド・アウトされる。)

ハーイ!皆さん、こんばんわ。日本二のブリル・ビルディング男、ニーチ・ショウタキがお送りする究極のマイノリティ番組、「ウゴウゴ・イナラガヤ」の時間のタイムがやってまいりました。ここんとこ、いい気になって毎週のように番組を更新しておりますが、世間では例の新曲の話題で持ち切りの毎日ですね。本日は先週予告した通り、大変マニアの多い作家、バリー・マンの作品に焦点を合わせてお送りしましょう。先週の特集でB・J・トーマスやダン・ヒルを取り上げたことが引き金となっています。バリー・マンという作家はライター兼シンガーという存在ですが、数多くのヒット曲に関わってきたライター・チームという位置づけでの人です。後に夫婦となるシンシア・ウェイル(ウェル?って発音するのかわっかりませんが)とのコンビを始め、スペクター・チームやキャロル・キングをはじめとするブリル・ビルディングの中心で活躍していたソングライターです。
そこで本日は大体の年代順にそのバリー・マン作の代表曲のみをご紹介してまいりましょう。先ずは彼の事実上のデビュー作とされているこの曲からいってみましょう。

She Say / The Diamonds

のっけから「FUN x 4」の下敷きソングになっていましたね。えー、これはマイク・アンソニーとの共作で1959年にダイアモンズでヒットした「シー・セイ」でした。実際は1958年に出した「Stranded」という曲がプロ・デビューのようですが、よく知られている曲はこのダイアモンズのものでした。さて、次はオールディズ・フアンには大変御馴染みのこの曲です。

Footsteps / Steve Lawrence

えー、邦題「恋の足跡」Footstepでした。この曲はハンク・ハンターとの共作でしたね。何故共作者ばかりを挙げるかといいますと、後の永遠のパートナー、シンシア・ウェイルとの違いを知ってもらう意味でのものです。というより61年以降はほとんどシンシアとの作品が主だったものですので、最初だけ共作者をしつこく挙げておきます。さて、次の共作者はハワード・グリーンフィールドといって、ニール・セダカとのコンビでブリル・ビルディング界では大変有名な人でした。

The Way of Clown / Teddy Randazzo

歌うはこれもオールディズの世界では人気の高いテディ・ランダッゾというライター兼シンガーでこの曲はバリー・マン本人もカヴァーしております。さて、次の曲は大変有名なヴァージョンで、パリス・シスターズで大ヒットしたものですが、本日はちょと変わったところでニノ&エイプリルの兄妹でお送りしましょう。共作者は前述のラリー・コルバーです。

I Love How You Love Me / Nino Tempo and April Stevens

バグ・パイプ?の調べが印象的でしたね。バリー本人の歌っているヴァージョンもありましたが、日本ではかのシリア・ポールがカヴァーしていました。さて、次の曲は共作者にジョニー・ティロットソンというお馴染みのシンガーがクレジットされているものです。

Promise Me / Carl Dobkins Jr.

カール・ドプキンス・ジュニアで「プロミス・ミー」でした。ちょっとジョニー・ティロットソンの雰囲気が出ていませんでしたか?さて、ブリル・ビルディング・サウンドの代表格といったらキャロル・キングとニール・セダカですが、そのニールもバリー・マンの曲を歌っていました。共作者はやはりラリー・コルバーという人です。

Sweet Little You / Neil Sedaka

何だか一部デル・シャノンの雰囲気が出ていましたね。ニール・セダカはもう一曲、バリー・マン作の「Forty Winks Again」という曲をやっていますが、本日は「Sweet Little You」の方をおかけしました。さて、次の曲はバリー・マンの代表曲といってもいい名曲ですね。

Bless You / Tony Orland

後のドーンのメンバーとなるトニー・オーランドで「ブレス・ユー」でした。この曲はバリー本人のものを第1回の本番組のラストにおかけしましたね。何故この曲が代表曲かといいますと、この曲よりシンシア・ウェイルとのコンビができ、数々のヒットを生み出す元となったからです。それに丁度この頃、二人は結婚しているのです。そしてバリー・マンにはもう一つの代表曲があります。シンガーとしてのバリー・マンの名前を一躍有名にしたこの曲をいってみましょう。共作者はあのジェリー・ゴーフィンです。

Who Put The Bomp / Barry Mann

この曲の収められているアルバムには他にも「Footstep」や「The Way of Clown」等の本人によるカヴァー?があって、興味深いアルバムですが、なーんといってもこの曲が有名でしたよね。邦題が「しびれされたのは誰?」でしたっけ?いいっすね、こういうタイトル。さて、次は邦題が「恋のおもいやり」というものです。

Conscience / James Darren

実にバリー・マンらしい佳作ですねー。僕は寡聞にしてこの人のことはよく知りませんが、何でも俳優兼歌手という当時、アイドル的なスターだったようです。バリー・マンはこの時期、フィル・スペクター・チームでも曲を提供していましたが、その中からこの曲をかけてみましょう。

He's Sure The Boy I Love / Crystals

スペクターの一員として、マン=ウェイルのコンビは大変重要な存在で、この曲の他にあの名作といって憚らない「ウォーキング・イン・ザ・レイン」もこのコンビによるものでした。さて次は「ユア・シクスティーン」や「ドリーミン」で知られているジョニー・バーネットによるこの曲をかけてみましょう。

I Wanna Thank You Folks / Johnny Burnette

あまりヒットしなかったようですが、大変いい曲ですねー。次はディッキー・リーのヒット・ナンバーで「Patches」「河の娘パッチェス」です。

Patches / Dickie Lee

ディッキー・リーという人は(歌う)♪I Saw Linda Yesterday♪というヒット曲でも知られていますね。これはラリー・コルバーとの共作でした。我が国にもウルトラの付く、バリー・マン・フリークがおられます。そう、この人のカヴァーで、1962年のアールズのヒット・ナンバーの「リメンバー・ミー・ベィビー」です。

Remember Me Baby / 山下達郎

何だかバリー・マン専門家をこんなところに引きずり出してしまって申し訳けない気がしますが、山下氏の「ポップシクル」に連載していた「一度は書きたかったバリー・マンとシンシア・ウェル」というエッセイは大変面白かったですねー。さて、お次は大変有名なこの曲をこのグループで聴いてみましょう。

On Broadway / Dave Clark Five

ドリフターズで大ヒットした曲を何と僕のだあい好きなデイヴ・クラーク・ファイブがカヴァーしたものでお送りしました。この曲はご承知のようにシンシアとリーバー=ストラーとの共作となっていましたが、もう一曲このチームでの作品がありますのでご紹介しましょう。

Only In America / Jay and The Americans

ジェイ・アンド・アメリカンズはスペクター・サウンドやこの辺のサウンドには欠かせないグループですね。僕は「カラ・ミア」の大迫力サウンドが大好きです。さて、バリー・マンという人はこんなグループにも曲を書いているのか、と感心してしまう程、意外なグループのクレジットにもその名を連ねていますね。例えばアニマルズやポール・リビアとレイダーズなんかがそうですが、次のグループも、え、これもバリー・マンなの?ってな感じでした。

Don't Make My Baby Blue / The Shadows

シャドウズの63年のヒット曲でした。この曲はローハイドの主題歌を歌って知られているフランキー・レインもカヴァーしていましたね。さて、次はあのドン&フィルの兄弟がバリー・マンの曲を歌っているのをご紹介しましょう。

Love Her / Every Brothers

「ラヴ・ハート」という紛らわしいタイトルの有名なヴァージョンがありましたが、この曲もそれに勝るとも劣らないものでしたね。ウォーカー・ブラザーズのヴァージョンも最近聴いて、曲の感じがこのグループにぴったりでした。続いてスティーブ・ローレンスのかみさんのこの曲です。

I Want You To Meet My Baby / Eydie Gorme

とってもテンポのいいナンバーでしたね。こういうポップなものに秀でた才能を発揮するところがバリー・マンの魅力なんですねー。次のシンガーもこの番組ではもう常連といっていい人ですよね。

I'm Gonna Be Strong / Gene Pitney

ジーン・ピットニィで「I'm Gonna Be Strong」でした。最後はジェイ&アメリカンズって感じでしたね。彼の歌ではもう一曲「Looking Through The Eyes of Love」という大変しっとりとしたナンバーもありましたね。続いての曲はライチャス・ブラザーズで大ヒットしたものですが、本日はリバプールの歌姫、シラ・ブラックのものでお届けしましょう。

You've Lost That Lovin' Feelin' / Cilla Black

これは『Fresh Sounds From Liverpool』という当時のレコードに収められていたもので、ちょとチリチリいっていましたが、僕の体験ではライチャスよりこっちの方が印象深いものなのでかけてみました。共作者がスペクターということもあって、まさにぶ厚いサウンドでしたね。こういった曲調のものにもう一曲素晴らしいものがありますのでそれもご紹介しましょう。ヴォーグズで「マジック・タウン」です。

Magic Town / The Vogues

これは66年のヒット曲ですが、もうこのあたりまでくるとバリー・マンが時代のサウンドを引っ張っていたというか、その時期、時期に応じた曲を提供していたことがよくわかりますね。ヴォーグズにはママ・キャスのもので有名な「It's Getting Better」なんて曲もあり、この頃は完全にさわやかサウンドでしたね。さて、そろそろ番組もエンディングに近づいてきましたが、次の曲も後から、えっ、これもバリー・マンなの?って知ったものです。

Shades of Gray / Monkees

大変美しいバラッドでしたが、こんな曲もあっさりと料理してしまうんですから、この作家の力量というものを改めてかみしめています。そして最後の曲に僕はどうしてもこの人の歌を選びたいと思うのであり・ます。

Rock & Roll Lullaby / B.J. Thomas

前回の特集で『ソングス』を絶賛しましたが、その流れでB・J・トーマスの代表曲をもって本日のバリー・マン特集を終らせていただきます。この他にもたーくさんポップな曲があって、とても一回ではご紹介できませんね。あー、それとこれまでこの番組でかかった曲、例えばアーサー・アレキサンダーの「Where Have You Been」とかアニマルズの「We've Gotta Get Out This Place」などはあえて外しました。あしからず。実はここでかかった曲のほとんどはエーサイドから出ている『バリー・マン・マスターピース』の3枚に収められてたものです。あの3枚のCDがなかったら、この特集は組めませんでしたので、本日の番組はエーサイド・レコードに捧げるものと致します。尚、最後になりましたが紹介した曲で共作者を明かしていないのものは全てシンシア・ウェイルとの共作でした。改めて夫婦の絆の強さを感じざるを得ませんでしたね。

さて、本日の「ウゴウゴ・イナラガヤ」は如何だったでしょうか?いつもながら入門編という趣きになってしまいましたが、この僕自身が入門者ですのでそこんところで大目にみていただきたいと思います。でも久し振りで本家のハイカラ・ハクチの雰囲気が出ていたとは思いませんか?本人には実に楽しい特集でした。

バリー・マンはこうじゃない!とか、バリー・マンのこの曲が落ちている、とか、ご高説お説教、クレーム等々何でも結構ですから感想メールやリクエスト・メールをお待ちしております。お便りの宛先はこちらまでよろしお願いします。次回はマイ・ブームではライブ盤特集が予定されていますが、一週間で間に合いますかどうか。間に合えば来週またこの番組でお会いしましょう、バイバイ!

(バックにやはりDave Clark Fiveのインスト・ナンバーがかかりやがてフェイドアウトされる。)

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