マスターの自由自在 Vol.3(2018年8月11日イベント・レポート)


2017年10月、2018年1月に続いて3回目の「マスターの自由自在」という個人トーク・イベントを行いました。しかも自分の誕生日に合わせて行いこの回も38人という集客で大変ありがたい気持でいっぱいでした。
そこでこのトーク・イベントもログを残しておこうと思い、再録になりますがここに記録を残しておきます。参加できなかった方で興味のある方はこちらを覗いてみてください。


先ず前日のライブの準備等で帰りも遅くなりイベント当日もやり残しを抱えたままのオープンだったのでかなりやけくそ気味でのスタートとなりました。先ず今回のイベント用にある方から送っていただいたCDR(thanks!)と一緒に同封されていた「村上RADIO〜RUN & SONGS」を客入れ用でかけさせてもらい徐々に増えてくるお客さんのオーダーに対応しました。幸い手のかかるオーダーもなくサクサクとオーダーを捌けたので定刻ピッタリに前に出ていくことができました。先ず開演ベルを流し私のテーマ曲である「Theme Without A Name」で本編に入りました。そしてこの日はどういう日か、という説明から入ってそもそも「山の日」の当初の候補日は8月12日だったのが1985年8月12日の日航機墜落事故のため一日前倒しになったという事情から説明しました。そして私の誕生日が8月11日ということに絡めて同じ誕生日の作曲家、古関裕而、デイブ・クラーク・ファイブのサックス奏者デニス・ペイトン、それにL⇔Rの黒沢くんも同じ日という説明からこの日のプログラムを紹介しました。そして早速古関裕而の功績、作品を手短かに紹介しました。というのもこの後紹介するDC5に関する思い出話しがこの日の私のメイン・アイテムでもあったのでサクサクと進めてしまいました。(もっと丁寧に紹介すればよかったかな、ともちょっと反省)そしてDC5に絡めて初めてペットサウンズに行った際(1997年6月23日)のエピソードを仕事中の森さんを呼び込んで話しをさせていただきました。

それは店の壁にも貼ってあるジェフリー・フォスケットのミニ・アルバムの中に「I Miss You」という曲があってこれは何を隠そうDC5の曲だったのですが、このアルバムを森さんから教えてもらって更にその中にDC5のマイク・スミスがコーラスで入っている、ということも教えてもらってヒエー!と驚いたことが森さん=ペットサウンズを意識した最初の体験だったということを紹介させていただきました。そしてそのことを毎日更新している「一語一絵」に載せたところ、なんと大瀧詠一さんから「ペットサウンズという店はどこにあるのでしょうか?」という初めてのメールをいただいた事件があったのでした。つまりDC5=森さん=大瀧さんという繋がりがその後の私の人生に大きく寄与していたので当事者の森さんにインタビューしてその思いをお伝えしたかったのでした。このDC5の音源や特徴の説明もサクサク行い、その後に唐突でしたが「Yogee New Wave」というバンドの音源をかけどうしてこのバンドを聴くようになったかを説明するためにもう一人ペット・サウンズの東尾さんを呼び込んでお話しをさせていただきました。彼女も仕事中でしたが事前に了解をとっておき、森さんと入れ替わりにマイクの前に立ってもらいました。実はこの「Yogee New Wave」というバンドを聴くきっかけはずばり「Yogee」という名称に反応してメジャー・リーグの名捕手だったヨギ・ベラのことを話題にしたかったからでした。そのことを東尾さんに告げ、彼女の紹介する未知の音源に何故かはまってしまうということを告白しました。そんな曲に関心を示す個人的な理由を述べるために仕事中の東尾さんを呼び込んで失礼しましたが、森さんといい、東尾さんといい、私の音楽嗜好に多大な貢献をしているのでお二人をまず紹介したかったのです。ここで実は前半のプログラム紹介は終りで休憩という筋書きでしたが、それではあまりにあっけないのでここから相川理沙ちゃん、ドクター・ホッパーのYouSeeくん、耳なしフランケンの北原さんを呼び込んでそれぞれの紹介と私との関係、彼らのライブの宣伝をさせていただきました。そしておせんタイムに入りました。

お決まりのおせんタイムの後、前半の「任意に呼び込みコーナー」の流れで先ずは「村田の実験室アーカイブ」を手伝ってもらっている川崎太郎くんを呼び込んで話しを聞きました。彼はソウルフルなバンド、フロント・ロウのリーダーでアゲインでも何度もライブを行っている人ですが、古くからの村田和人ファンで馴染みの人でした。そのアーカイブをずっと続けられているのは半分はこの人の存在が大きいかもしれません。そんな話しや今度やる3人フロント・ロウの紹介やアーカイブをやり続けることの内輪話しをしてもらいました。そしてこの人もどうしても紹介したかった森井ちゃんも赤ちゃんと一緒に呼び込んで話しを聞きました。旧姓森井ちゃんはついこの間までアゲインのバイトをやってもらった人で多恵ちゃんという子供ができたのでしばらくご無沙汰だったのですが彼女の作成した「相撲番付表」を紹介したかったので子連れで誘ったのでした。アゲイン店内にも貼ってある「相撲番付表」は今や相撲協会公認となっている作品でいわゆる「スー女」の中でも特筆すべき人だったのでこの日来たお客さんには最後に最新版を配って読んでもらいたかった素晴らしい番付表でした。結婚して子供ができ名前も変わっていたのですが私にとっては「森井ちゃん」でインプットされておりその呼称で紹介させていただきました。そして後半の発表テーマであったスティーブン・フォスターのことを多少思い入れたっぷりに紹介させてもらいました。先ずはランディ・ヴァンウォーマーの遺作となったアルバムから「Oh! Susanna」をかけてそのアルバムのことを少し話しました。更に同じ曲を私が二大アーティストと思っているジェームス・テイラーとバーズのカヴァー・ヴァージョンで紹介し、如何に現代のアーティストにフォスターの存在が大きいかを語りました。参考までに藤山一郎の日本語ヴァージョンもちょっとかけさせてもらいました。そしてこの日のもう一つのテーマだった映画のコーナーに移りジャン=リュック・ゴダールを紹介させてもらいました。ゴダールの映画、特に『気違いピエロ』についての説明は「町山智浩の映画ムダ話」というYouTubeクリップで代用させていただき更にゴダール作品の字幕を多く担当している寺尾次郎さんのことをシュガー・ベイブのことと共に紹介させていただきました。そして邦画からは『鴛鴦歌合戦』を挙げマキノ映画の特徴などを話させてもらいました。一応この映画からディック・ミネの歌う「僕は若い殿様」の一節を流し、その後にこの歌のオリジナルとなった「青い空僕の空」をディック・ミネのスティール・ギター演奏を蓄音機の音で聴いてもらいました。更にもう一本急遽紹介したかった『鋪道の囁き』の冒頭を映像で流し主演の鈴木傳明のかっこよさを語ってしまいました。この主題歌「鋪道の薔薇」は服部良一作品の中でも隠れた名曲だったのでその曲を歌っているベティ稲田とリキー宮川の紹介もさせてもらいました。ということでここまでで本編終了なのですがまた関連の人たちを呼び込んでコメントをいただきました。マキノ映画に詳しいと聞いていたバイトの加代子さんの旦那の阿波崎正夫さんを呼び込んでマキノ映画の話しを中心に訊いてみたかったのですが、矛先がゴダール映画のことになってしまいちょっと人選ミスだったかな、とも思いました。そして平川くんにも登場してもらい最近の動向についてインタビューしたのですがこちらも温泉の話しから武蔵小山批判になってしまいちょっと人選ミスだったかなと思ってしまいました。でも彼の話しは大変受けていてやはりこの人は自然と人を惹き付ける魅力を持っているなと改めて感心してしまいました。そしてその後小田嶋隆さんにも登場してもらって独特の「小田嶋節」でアゲイン、武蔵小山、デイブ・クラーク、リンゴ・スター等のコメントをいただきました。小田嶋さんが語るアゲインは貴重な時間だったと思いました。更にラ・ターボの加藤さんを呼び込んでゲストでお琴を弾いたボビー・グリフィンの映像も急遽紹介させてもらいました。その流れで当初はアーカイブ・コーナーで用意していた先日行った玉川奈々福さんと沢村美舟さんの浪曲映像も紹介し、そしてもう一人バイト代表ということでヤンママ(穂苅明子さん)も呼び込んだのですがYouSeeくんといい、ヤンママといい、あだ名で呼んでいたので本名を忘れそうになってしまい往生しました。ということで予定の時間内で全ての予定を消化できたのですが、最後に私的な紹介になってしまいましたがこのイベントを遠方で参加できないお二人の方にアンケートの形で参加してもらいたかったので、私や大瀧さんのことをどう思っているのかということを内藤さんと立原さんという私の理解者のメッセージとして手短かに紹介してお開きとなりました。そして最後の最後はサプライズで村田アーカイブの有志の方々から「お誕生日おめでとう!」コールとケーキ、記念品等をいただいてしまいちょっと恥ずかしい思いと有り難い思いが交錯する一瞬で全て終了となりました。この日の感想、総括はまた明日、ゆっくりさせていただきますが、参加された方々、誠にありがとうございました!シゲキ、カンゲキ!の一日でした。

この3回目のイベントは私にとって大変思い出に残る一夜となりました。参加人数が多かったということではなく自分で企画したトーク・イベントでしたが今回が一番うまくいったという自己満足感があるからです。どこがうまくいったかというと発表のほとんどを私の趣味や関心事ではなく、メイン・テーマはアゲインに関わった出演者、お客さん、スタッフの紹介で終始し、むしろ自分の関心事は二の次というスタンスで進められたことが意外にもよかったと思える結果をもたらしたと総括しているからです。当初はどうやって自分のメッセージをうまく伝えられるかだけを念頭にプログラムを考えてみたのですが、時間を気にしながら発表の頃合いを進めていたら、図らずも「任意にゲストを呼び込む方式」がうまく機能したと思えるイベントになったのではと思っているからです。勿論、伝えたいアイテムや内容もいろいろあってどうやってうまく進められるかをずっと考えていたこともあったのですが、それより先ずは私がどうやって出演者やスタッフ、お客さんと関わったかということを紹介した方がいいのでは、と思えたことがよかったと思っています。例えば最初に私がこういう嗜好の人間になったことに影響を及ぼした方々、例えばペットサウンズの森さんや東尾さんなどを最初に紹介したことや森井ちゃんのような意外な才能の持ち主を自然に紹介できたことなどがこれまでと違ったイベントの内容になったように思えました。更にドクター・ホッパーのYouSeeくんやヤンティのヤンママに対する苦言やアドバイスが結果的には長い付き合いに発展することになったという若い世代の人との接し方が自分でも無意識的にできたことを今になってよかったと感じることができたように思えました。当初は地元意識ということがテーマでしたが、それが身内意識というもうちょっと踏み込んだ形になって新しい関係となったことを今になってなるほどと納得しているような有様なのです。彼らはどう思っているか分かりませんが、ライブを受ける側から言わせてもらうとそういった関係の変化、進化はこの歳になって学ばせてもらったと思える進展に思えてきました。村田さんのアーカイブでも何故か分からない内に泣いてしまったり、セクハラに近いハグが持ち味になってしまったことなどよく考えると若い人たちから学ばせてもらった結果のように思えてきたのです。ということで今回のイベントは自分にとっても思わぬ発見のあった内容でやってよかったと思える有意義なイベントになりました。何度も繰り返しますが参加された方々、ありがとうございました。そして今後ともアゲインをご贔屓に遊びに来てくだチャイ!




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