黒人ヴォーカル・グループ・スペシャル

Vocal Group Collections


96年9月の特集は大瀧詠一御大を中心とした世界を予定しておりましたが、都合により黒人ヴォーカル・グループ・スペシャルになってしまいました。自分のアナログ・レコードの中からテーマを絞って特集を組んで紹介しようと思い、第一回はビートルズ、続いてデイブ・クラーク・ファイブ、ムーンライダーズと続いてきましたが、突然黒人ヴォーカル・グループ特集となってしまいました。しかし今回のドゥワップ系の音楽はこの特集をいい機会にじっくり聴けてよかったと思っています。興味のある方は是非一度、どのグループでもいいですから聴いてみてください。尚、この特集は96年9月と2003年4月の本日の話題という日変わりのコーナーに連載されたものです。


フランキー・ライモンとティーンネイジャーズ Frankie Lymon & The Teenagers
Sun, 1 September 1996
今日から9月。新シリーズとして当面、50年代の黒人ヴォーカル・グループの特集を載せます。今日はその第一弾としてザ・ティーンネイジャーズを紹介します。名前が示す通り、弱冠14、5才の若きR&Bグループ。しかしその実力はコーラスを聴けば誰でも納得するはずです。しかしわずか2年という短い期間で解散、フランキー・ライモンはソロ・デピューしたのですがその後はあまりぱっとしなかったようです。代表曲は「Why Do Fools Fall in Love」。




ハートビーツ The Heartbeats
Mon, 2 September 1996
新シリーズとして当面、50年代の黒人ヴォーカル・グループの特集を載せます。今日はその第2弾、ザ・ハートビーツを紹介します。いわゆるニューヨーク・ドゥーワップ・グループとして大変有名なグループ。リード・ヴォーカルのジェイムス・シェパードの粘りのある独特の歌唱法とすべてスロー・テンポなナンバーが特徴。代表曲は「A Thousand Miles Away」「One Day Next Year」「Crazy for You」他多数。




クレフトーンズ The Cleftones
Tue, 3 September 1996
50年代の黒人ヴォーカル・グループの特集、その第3弾はザ・クレフトーンズを紹介します。グループ名に何々トーンズとするグループは沢山あるがその中でもハープトーンズと並んで実力、人気ともに兼ね備えたビッグ・グループ。やや明るいタッチのアップ・テンポな曲が持ち味ですが、勿論スロー・バラードもしっかりこなす実力派。大ヒット曲「ハート・アンド・ソウル」を出した時は女性メンバーを加えています。代表曲は「Heart and Soul」「Glory of Love」。




ムーングロウズ The MOONGLOWS
Wed, 4 September 1996
50年代の黒人ヴォーカル・グループの特集の第4弾はザ・ムーングロウズです。シカゴのチェス・レコードを代表する名ヴォーカル・グループの登場。最初のコーラス・フレーズを聞いただけで、ああ、ムーングロウズだな、と思わせる名演ぶりについうっとりしてしまいます。ポール・サイモンの「犬を連れたルネとジョルジェット」というマグリットを歌った曲の中に、ペンギンズ、オリオールズ、ファイブ・サテンズとともに登場しています。4人のヴォーカルにリード・ギターという5人組。代表曲は勿論「Sincerely」。他に「Most of All」「Blue Velvet」等。




クロウズ・ミーツ・ハープトーンズ The Crows Meet The Harptones
Thu, 5 September 1996
新シリーズの50年代の黒人ヴォーカル・グループの特集も第5回目です。今日はこれらのグループを聞き出すきっかけとなったグループ(というよりレコード)を紹介しましょう。このレコードのB面に入っているハープトーンズというグループの「Shrine of St. Cecilia」という曲を聞いてこの道に入ってしまったといってもよいでしょう。それくらい衝撃的なメロディでした。 一緒にカップリングされているクロウズもなかなか渋く、「Gee」とか「Baby」というヒット曲がある。この一枚だけでも十分に楽しめるいわばドゥーワップ入門編。




ハープトーンズ The Harptones
Fri, 6 September 1996
昨日紹介したハープトーンズのもう一枚のコレクションをご紹介しましょう。もともと、1953年にザ・ハープスというグループとザ・スカイラークスというグループが一緒になってできたグループ。リード・ヴォーカルはウィリー・ウィンフィールドという人。このアルバムは彼のヴォーカルをフィーチャーしたもの。リイシュー盤ですが「Shrine of St. Cecillia」をはじめ代表曲の全てが入ったベスト・アルバム。とにかくSPLENDID!の一語に尽きます。




シェップとライムライツ Shep & The Limelites
Sat, 7 September 1996
以前、ハートビーツというグループをご紹介しましたがそのリード・ヴォーカルのジェイムス・シェパードという人がシェップとライムライツというグループで再デビューしたのがこのアルバムです。ハートビーツの大ヒット曲「A Thousand Miles Away」のアンサー・ソングともいうべき「Daddy's Home」が有名ですが、メンバーが3人でベース・パート持たないというのが最大の特徴のグループでした。がその寿命は5年あまりと短く、シェパードは1968年にニューヨークのアパートの一室で死体となって発見されるという末期はみじめでした。他に「This I know」「Our Anniversary」等バラッド系の名曲が多い。




シャンテルズ The Chantels
Sun, 8 September 1996
今日のグループはシリーズ初の女性ヴォーカル・グループ登場です。シャンテルズは13才から18才の少女たちで編成された5人組。いわゆるシフォンズ等の女性だけのグループのさきがけ的存在です。特徴のある歌唱法で「Maybe」「The Plea」「He's Gone」「I Love You So」等スマッシュ・ヒッツがめじろ押しです。ティナ・ロビンの「ディア・ミスター・DJ」という折りこみソングの中の最後に「He's Gone」が使われていました。




フラミンゴス The Flamingos
Mon, 9 September 1996
数あるヴォーカル・グループの中でもナンバー1、2を争うグループが本日のフラミンゴスでしょう。2大ヒット曲「I'll Be Home」「I Only Have Eyes For You」(邦題「瞳は君ゆえに」、作曲はハリー・ウォーレン)をはじめ多くのヒット曲に恵まれ、50年代後期から70年代に至るまでその名声をほしいままにした不動の4番バッターという感じでしょうか。コーラスのフレーズのように"ジュワ、ジュワ"っと効いてくる貼り薬?のようなグループ。他に「Nobody Loves Me Like You」「Your Other Love」「But Not For Me」等のヒットを飛ばしています。




デルズ The Dells
Tue, 1 April 2003
シカゴ・ドゥワップ・グループの名門、デルズを紹介しましょう。確かまだ現役でショーなどに出演しているグループだと思われますが大変息の長いグループで50年代から90年代にかけていろいろ変身を繰り返し生き残ってきたグループです。有名な曲は「Oh What A Nite」ですがこの曲もいろいろな時期に録音しておりアレンジも変っています。私はやはり最初のヴィージェイから出た3枚目のシングル・ヴァージョン(このアルバムの中に入っているもの)が好きですが69年に出したカデット・レーベルのものが最近ではCDなどに収録されているようです。レイ・チャールズのショーの前座をやったりバーバラ・ルイスの「Hello Stranger」でコーラスを担当したりダイナ・ワシントンのツアーにバッキング・コーラスとして参加したり大変実力のあるグループだと思っています。




スパニエルズ The Spaniels
Wed, 11 September 1996
本日のスパニエルズもシカゴ出身のグループとして活躍したグループ。一番有名な曲は「Goodnite, it's time to go」ですが、この曲はあの『アメリカン・グラフィティ』の一番いい場面で聞けます。スパニエルズという名前はそれまで同じようなヴォーカル・グループに鳥の名前をとったグループが多く輩出したのに対し、わざと犬(コッカ・スパニエル)に因んでそう名乗ったようです。




フリートウッズ The Fleetwoods
Thu, 12 September 1996
今日のグループは黒人グループではありませんがヴォーカル・グループ特集には欠かせない人達なのであえてご紹介します。1958年にワシントンのオリンピア・ハイスクールで結成された女性2人と男性1人という珍しい編成のフリートウッズです。何せ、かの山下達郎氏や大瀧詠一氏もカバーするくらい名曲(この時のラジオの録音テープを持っています。)の多いグループです。大ヒット曲「Mr. Blue」をはじめ「Come Softly to Me」「Tragedy」「Confidential」「The Great Impostor」等覚えやすいメロディとソフト・コーラスが魅力のグループです。




ヴェルヴェッツ The Velvets
Fri, 13 September 1996
本日のグループ、ヴェルヴェッツの特徴はメンバー構成が先生と生徒という珍しい関係のグループという点でしょう。こんな関係のグループが日本にもあったら面白いと思うのですが、いかがでしょうか。ヒット曲は「Tonight」をはじめ「Lana」「Laugh」「If」「Dawn」等短いタイトルのものが多いのも特徴です。




ロックン・ロール・オリジナル・ヒッツ Rock'n Roll Original Hits
Sta, 14 September 1996
今日の一枚はこれまでの集大成ともいうべきレコードの登場です。ROCK'N ROLL ORIGINAL HITSと題されたこのレコードには「涙のチャペル」のソニー・ティルとオリオールズをはじめ、「アース・エンジェル」のペンギンズ、「ストーリー・アントールド」のナッツメグス、「シルエッツ」のレイズ等50年代を飾るコーラス・グループの代表曲が一堂に会していて便利な一枚、いや2枚組みです。(実はこのレコードを聴いてからコーラス・グループへの関心をもったのです。第2弾も出ていてそれも中古レコードで揃えました。)




Doowop Doowop
Sun, 15 September 1996
昨日に続いてドゥーワップのオムニバス盤の優れものの紹介です。このレコードもドゥワップの名曲の宝庫で、「In The Still of The Nite」のThe Five Satinsをはじめ、「Don't Ask Me to be Lonely」のThe Dubs、「Long Lonely Nights」のThe Hearts、「The Plea」のThe Jesters等選りすぐりの18曲がどれをとっても懐かしく聞ける優れた選曲の一枚です。




バトル・オブ・グループス・ Vol 1 Rock'n Roll Original Hits
Mon, 16 September 1996
本日のオムニバス盤はこの特集のきっかけとなったニューヨーク・ヴォーカル・グループ・ベスト・コレクションから。このシリーズでいろいろなグループを発見できた教科書のようなものです。(コロンビア・レコードさんに感謝しています。)The DubesやThe Harptones, The Heartbeats更にThe Valentinesのコレクションがコンパクトに聴けて大変便利なアルバムです。




ファイブ・サテンズ The Five Satins
Tue, 17 September 1996
本日はドウーワップのとっておきのグループ、ファイブ・サテンズの登場です。この人達のレコードは長年探していたのですが、とうとう見つからず、最近CDで見つけて聴いています。代表曲「In The Still Of The Night」をはじめ「To The Aisle」「Our Anniversary」「Oh Happy Day」「A Nite To Remember」等ゆったりした曲がもり沢山です。




フラミンゴス・ミート・ムーングロウズ The Flamingos Meet The Moonglows
Wed, 18 September 1996
シカゴを代表する2大グループのフラミンゴスとムーングロウズのカップリングという珍しいレコード。一曲毎に入れ替わる構成となっていますが、ともにムードたっぷりで全く違和感がないアルバム。一枚で二度お得なレコードです。




リー・アンドリュース&ハーツ Lee Andrews & The Hearts
Mon, 31 March 2003
「Long Lonely Night」「Teardrops」「Try The Impossible」の3大ヒットを抱えるリー・アンドリュース&ザ・ハーツの話題です。ノースキャロライナ出身のリー・アンドリュースは本名アーサー・リー・アンドリュー・トンプソンといってナット・キング・コールやビング・クロスビーから多大の影響を受けています。まあ、50年代のヴォーカル・グループの多くはこの二人からインスパイアされているのですが特にリー・アンドリュースの場合は声もナット・キング・コールにそっくりでした。このグループの成功の裏には一人のDJがかかわっておりそのDJが作ったレーベルからシングルをきったりしています。「Teardrops」はご存じのように大滝さんの「夜明け前の浜辺」の下敷きソングとなったものでもよく知られていますね。この曲とハープトーンズの「The Shrine of Saint Cecilia」をミックスしたような作りで大滝さんのドウワップに対する思い入れが見て取れる作品でした。




アトランティック・ドゥーワップ・スペシャル Atlantic Do Wap Special
Fri, 20 September 1996
アトランティック・レコードといえばすぐにもソウル系のグループを連想してしまいますが、意外とドゥーワップ系のマイナー・グループも多いようです。このレコードはまさにその手のグループばかりを集めたオムニバス盤です。唯一の女性グループである、クッキーズやリーガルズ、ボベッツなんて初めて聴くグループの珍しいコーラスが聴ける貴重盤です。




ダブズ DUBS
Fri, 11 April 2003
「Don't Ask Me To Be Lonely」「Could This Be Magic」「Chapel Of Love」等のヒットを抱えるダブズの話題です。このグループの成立には二つのグループが関わっています。一つはファイブ・ウィングスというグループで、もう一つはスケイル・トーンズというグループです。ファイブ・ウィングスからは3人(その内の一人はメンバーのいとこ)とスケイル・トーンズから2人が参加して1957年に結成されたヴォーカル・グループです。ゴーン・レーベルから「Don't Ask Me To Be Lonely」が72位に「Could This Be Magic」が23位にランク・インされていますが、59年ABCパラマウントに移籍してメンバーの入れ換えがあったものの70年代、80年代にかけても活動していたグループです。山下達郎が好きなグループで2曲もカヴァーしていましたね。




プリソネアーズ PRISONAIRES
Sat, 12 April 2003
以前も一度紹介したことのあるプリソネアーズというグループの話題です。グループ名が示す通りこの人達は実際の囚人仲間で結成されたヴォーカル・グループでジョニー・レイのカヴァーで有名な「Just Walkin' In The Rain」を歌っているオリジナル・グループなのです。更に興味深い事実はリーダーでリード・ヴォーカルのジョニー・ブラッグという人はレイプの罪で懲役99年というとんでもない刑期を言い渡された人なのです。更に更に面白いのは後にその罪が全て冤罪であることが明かになるのです。そんなフィクションのようなグループが歌った「雨に歩けば」は誰が聴いても囚人たちによるグループが歌ったとは思えないピュアなハーモニーで自然と感動を誘うものなので二重の驚きなのです。この曲は最近ではエリック・クラプトンがカヴァーしていましたが、是非このオリジナルも聴いてもらいたいと思っています。




この他のドゥーワップ系のコーラス・グループのコレクションズ
  • The Imperials
  • The Penguins
  • The Platters
  • The Olympics
  • The Nutsmegs
  • The Gladiolas
  • The El Dorados
  • The Mystics


尚、以下のグループについての情報、レコード、CD等をお持ちの方がおられたら、メールをください。

  • The Barons
  • The Cadillacs
  • The Midnighters
  • The Ravens
  • The Solitairs
  • The Tune Weavers
  • The Chords
  • Billy Ward and the Dominos
  • Maurice Williams and the Zodiacs
  • Otis Williams and the Charms


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