最近考えていること

公開日:2001年7月28日

■ 「JSA」を観てきました

JSA 上映前に、テレビで取り上げられることがおおく、期待して観に行ってきました。
重い内容にもかかわらず、テンポいい展開と、随所にちりばめられた伏線が効いていて、飽きることなく鑑賞できました。

映画紹介でよく出てきた「チョコパイ」のシーンも、演じたソン・ガンホの風貌と話し方が、北朝鮮兵士の雰囲気をよく醸し出していて、うまいなぁと感心しました。

さて、共同警備区域であっても、南側で起きた事件ならばまだしも、北側で起きた事件であれば、実際にはこのようなことにはならないのでしょうが、そんなことは気にならず、映画を堪能できました。
ただ、最後の結末が、なんとも重く、暗く、見終わった後に、朝鮮半島の置かれている現実の厳しさを、感じずにはいられませんでした。

この映画の冒頭に、板門店を見学している欧米人のツアー客が被っている帽子が、風で飛ばされて、北側に入ってしまうシーンがあります。
この部分は、「板門店の状況説明」としての意味しかないのかな?と最初は思っていました。が、映画の最後のところで、事件が発生する前の回想シーンとして再度、この板門店が出てくるのですが、主人公の4人全員が、将来の悲しい結末を知らずに軍務についていたシーンだったのです。この最後の回想シーンを見たとたん、冒頭のシーンが鮮明に心に浮かんできて、泣けてきてしまいました。

観終わった後に、スカッとする映画ではありませんが、随所に笑いを誘う場面もあり(これがまた、悲しみを増加する仕掛けにもなっているのですが)重さを払拭させています。
南北朝鮮の置かれた状況を考えされてくれるいい作品です。
まだ、ご覧になっていなければ、是非、足を運んでください。

おまけ

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