最近考えていること

公開日:1999年11月3日

■ 昔の絵葉書(日鮮語對話)

日鮮語對話
写真をクリックすると拡大します。

植民地時代の絵葉書を日本でも買えないものかと、東京・神保町のとある切手商を訪れました。
すると、そのお店では、各国別に古い絵葉書が箱毎にまとめてあり、その一つに韓国/朝鮮の箱がありました。
さっそく、中を見てみると、結構な量があります。
全部で約二千枚近くあったと思います。
値段は、絵葉書の状態によって、\300-〜\1,000- で、中心価格帯は \500- でした。
ソウルで売られている絵葉書に比べると、約五割ほど安くなっています。
片っ端から見ていき、気に入ったものを選び始めました。
さすがにこれだけの数があると、自分の嗜好とは違うものがあったり、どうしても確保しなければならないものがありと、結局、13枚を買うことにしました。
全部で、\6,700- になりました。

今回、その中からご紹介するのは、「日鮮語對話(旅舘にて)」です。
この日鮮語對話シリーズの絵葉書は、いくつかの種類があり、その中でも、なんともいえない「いい味」を出しているのがこれでした。
(絵葉書の部分をクリックしてみてください。)

日本語にルビを振るように朝鮮語訳がカタカナで書かれています。
このカタカナが、なんともいえないトホホな味を醸し出しています。
朝鮮語をカタカナで表記すること自体が、元々、無理があるわけなので、仕方ないといえば仕方ないことなのでしょう。

なさけないことといえば、この絵葉書が作られてから50年以上も経っている今の日本で売られている韓国語の入門書の中にも、このカタカナレベルのものがあることです。
今も昔も、日本人は、韓国語の表記が苦手なんだなぁと、この絵葉書を見ながら思いました。

さて、韓国語が判る方ならお気付きのことと思いますが、ハングルの母音表記が、現代のものとは異なっています。
(アレアというやつです。)
こんなところにも、時代の流れを感じさせてくれる一枚です。

おまけ

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