最近考えていること

公開日:1998年3月21日

■ 韓国人向け情報誌

月刊アリラン 新大久保界隈の韓国料理屋や韓国居酒屋、韓国人向けのスーパー等に行くと、この手の情報誌が置いてあります。
そのほとんどが、無料で配布されています。
掲載されている広告で賄われている形態のようです。

これらの雑誌は、従来の在日韓国人向けではなく、新規参入してきた日本に滞在している韓国人を読者層として対象にしています。
そのため、ほとんどが韓国語(ハングル)で書かれています。
(韓国語を母国語としている人間向けですから、当たり前ですね。)

掲載されている広告を見ると、以下に挙げた業態で占められています。

  • 海運業・通関業・引っ越し
  • 旅行代理店
  • 職業紹介業
  • 占い
  • 金貸し・質店
  • 病院・医院
  • 法律相談
  • 飲食店・飲み屋
  • 中古品売買

月刊クルトギ この情報誌があれば、韓国から引っ越して来て、働く場所を確保し、韓国語の通じる病院や弁護士・会計士がどこにあるのかが分かり、韓国と同じ味の食堂で食事をして、韓国に帰る時には、必要無いものを売っ払って、ということが、全て韓国語で出来るようになります。
(どう考えても、在日韓国人向けのものではありませんね。なんせ、普通の在日韓国人は、韓国語が出来ませんから。
三世、四世で韓国語が出来る人は、(自分に意志によるものかどうかは別にして)勉強した人のはずです。)

新大久保やら新宿あたりでは、この手の情報誌が、何種類も配布されています。
従来の在日韓国人ではない、新在日韓国人の増加ぶりを、これらの情報誌を通じて見ることが出来ます。


「月刊アリラン」について

「月刊アリラン」3月号の特集記事”豆満江河口開発は、75年前の日本のプロジェクトだった”というのは、面白かったです。
内容は、1924年に松尾小三郎が書いた「日本海中心論及豆満江経略」に、豆満江河口開発の源流を見ることが出来るというものでした。

さて、「月刊アリラン」3月号に掲載されていた広告を調べてみました。
調べて見る前は、食堂や飲み屋の広告が多いのかな?と思っていたのですが、実際に数を数えてみると、「職業紹介」がトップでした。

2位には、なんと「宗教/占い関連」という結果が出ました。
仏教のお寺(韓国人僧侶)や女性の占師が、日本に来ている韓国人向けに広告を出しているのです。

3位は、韓国から日本へ、日本から韓国へ、の国際引っ越し業の広告でした。
日本国内の引っ越しも請け負いますとなっているところもありましたが、メインとなるのは、韓国人の日韓、韓日の移動にともなう業務のようです。

上位三つを見るだけでも、これらの業種がビジネスとして成立するほどに、日本への韓国人の流入があるという証拠になるのではないでしょうか?

しかし、まぁ、それにしても、よくもまぁこれだけ色々な職種の広告が載っていたことに感心しました。
この90年代の日本という国は、出稼ぎにやって来て、住み付いてしまう韓国人がたくさん出始める程、住み易いところなんですかねぇ?

月刊アリラン3月号の広告分析
業種件数割合(%)補足説明
職業紹介2620.15
宗教/占い関連1811.63
日韓引っ越し118.53
旅行代理店/航空券販売86.2
エステ/サウナ86.28件中、マッサージ師募集が5件
飲食業75.437件中、アルバイト募集が4件
病院/医療関連53.88
質/金融業53.88
美容整形/美容相談53.885件中、美容相談が1件
リサイクルショップ43.1
法律相談/行政事務43.1
食品32.33
不動産業32.33
国際電話21.55
中古車販売21.55
風俗業関連21.55
印刷業21.55
日本語学校/講座/指導21.55
ホテル/旅館21.55
農協10.78
贈答品10.78
装飾業10.78
舞踊研究所10.78
国楽研究所10.78
結婚相談10.78
保証人代行業10.78
ビラ配り募集10.78
運転手募集10.78
電磁波防止カード
販売代理店募集
10.78
合計129

(補足)
一つの広告で、重複する業種(職業紹介と民宿斡旋)の場合は、メインとなる業種のほうでカウントしました。

おまけ

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