韓国語のまわりで

公開日:2007年10月23日

■ 「おいしい」と「かっこいい」

9月の連休、ソウルに行ったときの話しです。
夜、ホテルで奥さんと二人でテレビを見ていました。チャンネルを切り替えていたところ、トム・ハンクス主演のターミナルという映画をやっていました。

ストーリーをご存知のかたも多いかと思いますが、ざっと説明しますと、

『クーデターによって事実上祖国が消滅。パスポートが無効になってしまった東ヨーロッパのクラコウジア人、ビクター・ナボルスキーは、空港でアメリカへの門戸を閉ざされてしまう。やがて彼は、いつまで続くか分からない“滞在期間”中、どこの国にも属さない人間として、空港ターミナル内だけでの生活を始める。アメリカなのにアメリカではなく、しかし最もアメリカ的な場所で、食事をして、仕事をして、友人を作り、恋の花まで咲かせ、ビクターは“何か”を待ち続けているのだった…。』

さて、主人公は、当初、英語がうまく喋れないという設定なのです。
で、この映画を韓国語の吹き替えで見ました。日本人の私が聞いても、かなり強引な下手くそな韓国語でした。英語の原版を見ていないのですが、恐らく、こんな感じの英語だったんだろうなというのを感じさせてくれる「韓国語」でした。
(そのおかげで、私には分かり易かったです...)

で、そんな主人公が、好意を寄せた女性を食事に誘うために鏡の前で誘うセリフを予行演習するのです。
「マシヌン ウムシグル(おいしい料理を)」と練習するのですが、どうしても「モシヌン ウムシグル(かっこいい料理を)」になってしまうのです。
何回も練習したにも関わらず、いざ本番となると結局、「モシヌン ウムシグル(かっこいいものを)」となってしまったのですが。

これを見ていて、日本人である私も、自分の意識しないうちにこれと似たようなことをやってしまっているんだろうなぁと身につまされました。
ちょっとの発音の違いで全然意味が異なってしまうのは、日本語も韓国語も同じです。
こういう点を意識するだけでも、上達に役立つはずですので。

で、この場面ですが、日本語版ではどういう風に置き換えをしたんでしょうかね?
韓国語だと、「マッ」と「モッ」の母音部分の違いなので、簡単な単語で、かつ、ちょっとした発音の違いで大きく意味が変わるという好例だったのですが、日本語だとなんという表現だったのかなぁと気になっています。

おまけ

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