韓国語のまわりで

公開日:1998年8月29日

■ 「すみません」は、ミアナンミダ?

今年の夏休みに大韓航空を利用してドイツに行って来ました。
その帰路、金浦から成田へ向かう飛行機の中でのことです。

私の席の隣に、50代後半の夫婦が座りました。
旦那さんのほうは、片言の韓国語が出来るかのようで、スチュワーデスが飲み物を手渡すときに韓国語でお礼をいっていました。

で、何か用事があったので、スチュワーデスを呼び止めようとしたときにその旦那さん
「ミアナンミダ」(日本語で、すみません)
といって呼び止めたのです。

日本語の場合、スチュワーデスを呼び止める際に「すみません」と言うことになんの疑問もありません。
しかし、韓国語の場合、ミアナンミダという言葉には、謝罪以外の意味はなく、人を呼び止める時に(日本語のように)使うことが出来ません。

大韓航空のスチュワーデスにとっては、もう慣れっこになっているようで、「はい、なんですか?」と立ち止まってくれました。
しかし、日本語を知らないごく普通の韓国人の場合、「なんで、この人、いきなり謝るんだろう??」と不思議におもうはずです。

人を呼び止める際に、ミアナンミダと謝ってしまうという現象は、ある程度、年齢を重ねた日本語を母国語とする人で、韓国語を勉強し始めた初学者に多く見受けられる感じがします。
韓国語と日本語が、なまじっか似ている部分の弊害が、こんなところに顔を出してしまっているのかなぁと思うのですが、身体に染み付いてしまった母国語の影響下から自由になるというのは、生半可なことではないのだなぁと、隣の旦那さんを見ながら考えてしまいました。


<スチュワーデスを呼び止める方法(30代男性の場合)>

飛行機の中で、スチュワーデスを呼び止める方法ですが、私の場合(30代男性)

「チョギ〜 アガッシ」(あの〜 娘さん)

となります。
日本語に直訳すると、ものすごい表現ですが、これ以外にぴったりとする表現を知りません。
韓国語の「対人関係における呼び方」には、日本語では考えられない複雑な部分があり、このあたりが、韓国語の勉強をする際のつらいところでもあり楽しさでもあります。

おまけ

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