韓国語のまわりで

公開日:1997年1月20日

■ 韓国語の中の中国語

日本に住んで10年近くになる韓国人の友達と電話で話しをしている時のことです。
その友達は、日本で就職しているので、日本語はぺらぺらなのですが、突然、簡単な日本語が出てこない時があります。
その日は、ちょうどそんな日だったようで、日本語の「滝」という単語が出てこず、韓国語で「瀑布(ぽっくっぽ)」というのです。
私も初めて聞く韓国語の単語だったため、なんのことやら判らなかったのですが、話しているうちに「滝」のことと判り、話しを続けました。

電話を切った後、日韓辞典で「滝」を調べてみると、韓国語では「瀑布」となっています。
韓国語の漢字語というのは、植民地時代のなごりで、日本語のままというのが多いのですが、なぜ「滝」というのが「瀑布」というのかが、その時は、皆目見当がつきませんでした。

で、実は今、思うところがあって、中国語の学校に通っています。と、いっても、毎週土曜日に2時間の授業なのですが...
で、教科書をぱらぱらとながめていると、なんと滝の絵の下に「瀑布」と記述があるではないですか!!
「そ、そうか、瀑布とは中国語だったのね」と、やっと判明しました。
考えてみれば、植民地になる前は、当然のことながら、中国の影響を大きく受けていたわけですから、中国語から来ている単語があっても、おかしくはないということに気が付きました。
韓国語の漢字語を、ついつい日本語で考えてしまう癖が付いていたことを反省し、初めて目にする漢字語には、注意を払わないといかんなと思いました。

おまけ

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