韓国語のまわりで

公開日:1996年9月15日

■ 濃音の発音

日本語を母国語とする人間が、韓国語の学習を始めた時に直面する問題の一つに、「濃音の発音」があります。韓国語を勉強したことのある人ならば、誰もが、この濃音に悩まされたのではないでしょうか?

私が、韓国に行き始めて4〜5回目位、韓国語の入門がやっと終わった頃の話しです。
ホテルの近くにあった、食堂に入って「キムチポックンパップ」を注文しました。すると、壁に貼ってあるメニューに「トックポックッキ」があるではないですか!!
「キムチポックンパップ」の注文がすんなりとうまくいったし、食べたかったので「トックポックッキ」を下さいと頼みました。
この「トックポックッキ」という発音は、ご存知の通り、日本語にない母音+濃音の連続です。たいした料理ではないのに、発音が難しいというやつです。

食堂のおばちゃん、私の発音が悪いために、全然聞き取りが出来ません。
私は、全神経を口に集中させ、「トックポックッキ」を繰り返しましたがだめでした。
仕方がないので、席を立ってメニューの近くに行き、指をさすと、そのおばちゃん、

「アー、トックポックッキヨ〜」

といって、やっと理解してくれました。

また、景福宮に行くために地下鉄に乗ろうとした時の話しです。
明洞駅で切符を買おうとしたところ、小銭がありません。まだまだ韓国語が出来ない頃でしたので、地下鉄に乗る時には、自動販売機で切符を買うことにしていたのですが、お札しかありません。
仕方が無いので、窓口で買うことにしました。
係員のおじさんに「キョンボックンヨ」と言うと、そのおじさん、あんたの言っていること分かりませんといった表情をするのです。
「え、また、発音が悪いのかよ〜...」と思いつつもう一度「キョンボックンヨ」と言うと、「ん?なんだぁ?」という表情です。
この「キョンボックン」と言う発音、濃音+ngの発音が連続します。確かに日本語には無い発音なので難しいことは難しいのですが、それにしても通じないかなぁ??といった気持ちになりました。
後ろに人が並びだしたので、あまり時間をかけられません。そこで、この景福宮は、安国という駅の次ですので、「アングック、タウメヨ」(安国の次です)というと、そのおじさん、やっとわかったという表情で「ア〜、キョンボックン?」と言いながら、切符を売ってくれました。

外国語の学習では、必ずついてまわる問題ですので、こういうことを、「もういやだ」と考えるか「おもしろい経験が出来た」と考えるかが、上達のスピードに大きく関連していると考えます。
私は、もちろん、面白いというか、これが外国語学習の醍醐味だと思います。

それにしても、韓国語は発音が難しいです。

おまけ

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