AVC News Page No.87


○製品ニュース('22年12月掲載)/ このページはプリントアウトしてご利用ください。


●●今年もご支援をいただきまして感謝申し上げます。●●

 もう2022年の師走で今日は29日です。もう3年目のコロナ禍です。終わりない状況が日常活動や経済に影響を与えております、さらにまた第8波が広がり手に終えない状況と、対策の難しさを見せております。皆さんも健康にはくれぐれもご注意してください。
 来年はコロナウイルスが撲滅するかも知れませんが、とにかく日常と経済に戻ってくれることを願うこのごろです。

 このような中、ご案内しております『大型映像年鑑』2023も発行することができました。皆様のご支援の賜物と感謝申し上げます。
 前回よりは大型映像システムなどが活発になったことが少しの安心材料です。さらに充実した記事を盛り込んでおりますので、手に取ってお読みいただけます様お願い申し上げます。

 1年間では「PROJECTORS」46号、47号を発行、「導入資料集」2022も発行しました。新しい視点の記事掲載を心掛けて誌面作りを行っております。こちらのよろしくお願い申し上げます。

 さてみなさん、前を向いて来年を健康で迎えようではないですか。どうぞ皆さま良いお年をお迎えください。さらに来年も、当社発行の書籍へのご支援をいただければ幸いです。

<PROJECTORS>編集部(221229)

●●新刊/『大型映像年鑑』2023の発売●●

 当社の新刊本のご案内です。
 『大型映像年鑑』2023を、12月24日より発売します。

 「大型映像年鑑」2023年版です。1年間の映像技術の発展、事例集の積み重ねなど網羅しております。

 内容は、大型映像機器(プロジェクター、LED、LCD)、大型ビジョン、デジタルサイネージ、プロジェクションマッピング、VR&AIシステム、さらに今号で話題のメタバースを加えました。総合的には大型映像を使用したビジネスシーンに的を当てた年度版「総合資料集」です。
 大型ビジョン設置事例、プロジェクションマッピングの事例、得意分野で多彩に展開されている事例、事業&業界の動向、8Kテレビ&プロジェクター動向、8Kシステムの事業展開の勧め、さらに新製品モデル性能&使い勝手、我が社の得意なハード、など紹介しております。

 2023年版は、2022年、2021年、2020年、2019年、2018年、2017年、2016年版を踏まえ、設置&納入事例集をより充実したほか、新技術紹介と市場動向(有機EL、4K8K、CEATEC、InterBEEニュース)、注目される新製品クローズアップなど取などを通し情報発信しております。
 なお、人気のブログ(累計「145万ビュー」)の『dendosi』のつづり(楽天ブログ)を掲載しております。
 巻末には「大型映像投写向けプロジェクター」の資料も用意しました。
 詳しくは誌面紹介をご覧にいただければ幸いです。

 編集形態は以下となります。
 ・編集&発行:PJ総合研究所/2022年12月24日発行
   取材/川田宏之(フリージャーナリスト)、PROJECTORS編集部
 ・販売:(有)エーブイシー
 ・版形:A4版
 ・ページ数:120ページ
 ・販売価格:定価8,000円/册(税込、送料別)

 今号も、どうぞ本誌の内容をご覧いただき、ご購入いただきますようお願い申し上げます。この返信メールでお申込みください。ご購入時は本書の発送と同時に請求書をお送り申し上げます。受け取り後精算をお願い致します。

<PROJECTORS>編集部(221220)


●●Anker/Nebula Capsuleをレーザー光減とフルHD化でグレードアップ●●


 アンカー(Anker)は人気モデルのNebula Capsule IIをグレードアップし、「III」として、12月上旬から発売すると発表した(写真)。

 このモデル、円筒型500ミリリッター缶サイズのモバイルプロジェクターが特徴で、1DLP仕様ながらスマフォ映像、映画ソフトなどの表示が手軽にできることから、どこにでも持ち運べ楽しめるため人気になった。
 特にマイルームの一人映画館、リビングの家族ビデオ鑑賞など引っ張りだことして利用されている。

 今回は「III」化にあたり、さらに高画質、高輝度化を図ったのが特徴だ。具体的には明るさを200から300ルーメン(ANSI)へアップ、光源をLEDからレーザーへ、さらに表示パネルもフルHD化、と大きな改善を実施している。
 もっとも変更されたところもある。大きな点はサイズアップ、わずかだが直径と高さも、また重量も大きくなったが、光源の変更が大きく影響したのだと思われる。
 それでも持ち前の優れた資質は改善されたからこの変更は許容されるのではないだろうか。

 なお、細かなところでは、搭載OSのバージョンアップ(Android TV 11へ)も関心事だ。プロジェクター設置の手間を省くオートフォーカス、自動台形補正機能は継承されている(縦横両方対応)。
 OS搭載なので、使用頻度が高まっているYouTubeや、Amazon Prime Video、Netflix、Disney+、Hulu、U-NEXTなど、各種の動画サービスが楽しめるのが好ましい。もちろんHDMI入力でBDソフト鑑賞のホームシアターに適している。

<主な仕様>
 表示パネル:0.23インチ、1DLP、アスペクト比:16:9
 解像度:1920×1080ドット
 明るさ:300ルーメン(ANSI)
 光源と寿命:レーザー、約25,000時間
 レンズ調整:オートフォーカス
 プロジェクションモード:前面/背面
 台形補正:水平、垂直(オート/マニュアル)
 入出力端子:HDMI2.1(最大4K入力対応)
 搭載OS:Android TV11
 HDR10:対応
 スピーカー:8W(モノラル)
 Wi-Fi:サポート802.11a/b/g/n/ac
 Bluetooth:Bluetooth 5.1
 ファン騒音:約28dB
 寸法サイズ:高さ約167mm、直径約83mm
 質量:約950g
 付属品:Nebula Capsule 3 Laser、リモコン(単4形電池×2付き)、ACアダプター、USB-C &USB-Cケーブル、クイックスタートガイド、18ヶ月保証+6ヶ月、カスタマーサポート

<PROJECTORS>編集部(221028)



●●ソニー/米国初のLEDバーチャルスタジオを発表●●


 ソニーは、米国でソニーピクチャーエンターテイメントによる同国初のLEDバーチャルプロダクションステージを設置したと発表した(写真)。
 (本情報はSONY PICTURES ENTERTAINMENT UNVEILS ITS FIRST LED VIRTUAL PRODUCTION STAGE の日本語抄訳)

 10月6日、ソニーピクチャーエンターテイメント(以下、SPE)は、米国カリフォルニア州カルバーシティのスタジオ敷地内のソニーイノベーションスタジオ(以下、SIS)に、同社初のLEDパネル利用のバーチャルプロダクションのステージを設置したと発表した。
 これは同社(ソニー)がSPEエンジニアと共同で新開発した高精細・高輝度・広色域の「Crystal LED」ディスプレイを使ったバーチャルプロダクション用ステージで、世界最大規模のものという。

 SISこのステージ設置により、さまざまなエンタテインメントにおけるバーチャルプロダクションのワークフロー事業の拡大を目論む。「2022 Display Industry Award,Display Application of the Year(年間最優秀ディスプレイアプリケーション賞)」も受賞したポイントクラウドソフトウェア「Atom View」、またバーチャルプロダクション用の統合ソフトウェアにより、現実世界と仮想空間をシームレスに融合させることが可能になったとする。

・ソニーイノベーションスタジオ(SIS)シニアバイスプレジデント兼スタジオ代表 中山雅貴のコメント
 「SISでは2018年の設立当初からバーチャルプロダクション技術の開発を進めてきた。今回設置したLEDステージは、当社の技術をさらに高めるための重要なマイルストーンと考える。リアルな映像表現と直感的なバーチャルプロダクション技術の組み合わせにより、クリエイターは新しい方法で物語を伝えることが可能となる。」
・ソニーピクチュアエンターテイメント(SPE)会長兼CEO トニー・ヴィンシクエラのコメント
 「バーチャルプロダクションは映画やテレビの制作現場に革命をもたらしている。SPEはバーチャルプロダクション技術を自社内で開発することにより、コンテンツクリエイターが思い描くビジョンを実現するための不可欠なツールを提供する。」
・ソニーグループ会長兼社長CEO 吉田憲一郎のコメント
 「ソニーはテクノロジーに裏打ちされたクリエイティブエンタテインメントカンパニーである。バーチャルプロダクションは、我々がクリエイターへ新しい価値を提供できる重要な領域の1つで、テクノロジーの力で彼らのクリエイティビティの創出をサポートして行きたい。」

 同社は大型LEDディスプレイ用として開発した高精細、高演出、ハイコントラストで評価の高い「クリスタルLED」を活用する新しいステージを手にしてきた。国内ではこの「バーチャルステージ」をInter Bee2021などで既公開し、既設設備に設置してきた。それがエンターテイメントの本場、米国で初設置に結び付き、本格活動にこぎつけたのであるする。
 背景の映像描写を高精細なLEDに表示することにより、瞬時にシーン転換を行えることから、クリエイターへ良き刺激を与えられるため、アイデアの具体化に短時間で貢献できるようになる。これがさらなるアイデアの引き出しに寄与、想像を越える映像&音声の演出と、3D&メタバースにもつながると大いに期待を寄せている。

<PROJECTORS>編集部(221013)



●●パナソニック/ウォールフィットテレビLW1シリーズを発売●●


 パナソニックは、有機ELディスプレイを使用し薄型&軽量化した壁掛設置向け55V型有機ELテレビ「TH-55LW1」を11月18日より発売すると発表した(オープン価格、写真)。

 これまでの薄型テレビはアンテナやレコーダーなど、ケーブルが届く範囲内での利用を想定したが、本モデルは、先に発売して好評な4K無線伝送&キャスター付スタンド型「レイアウトフリーテレビ(TH-43LF1)」の経験を踏まえて開発、より積極的にリビングにマッチさせた薄型テレビである。
 本テレビは壁から画面までが約3.5cmで、壁と一体化したようなスッキリしたスタイルが特徴である。実現したのはモニターとチューナーを分離し、4Kに対応した無線接続を可能にしたからで、モニターへのアンテナ接続が不要と、部屋のどこにもセット可能である。
 さらに壁掛けスタイルも工夫を施し新しい構造を開発して解決、気軽に壁掛型にできるようにした。付属の専用金具を用いれば住宅に多く使用されている石膏ボードの壁に細いピンのみで簡単に固定することが可能になり広く普及すると見込む。

 映像面は有機ELテレビならではの黒が締まった高画質さを備える。なお、LW1はチューナー部に2TBハードディスクを搭載し、新4K BS対応チューナー2つを含む3チューナーを搭載なので、新4K BSの裏番組録画も可能である。
 同社は先のレイアウトフリーテレビに、本モデルのウォールフィットテレビ、さらにプライベート・ビエラを加えた3つを「くらしスタイルシリーズ」として訴求、テレビの場所が自由になるとくらしはもっと自由になる、をコンセプトにした住空間とテレビの新しい関係を提案する。

主な特徴
1.石膏ボードを使用した壁にスッキリ・かんたんに掛けられる新機構の採用
 本モデルは壁から画面まで約3.5cmと、壁と一体となるようなスタイリッシュな壁掛け設置を実現した。有機ELテレビもより薄型デザインを進化させ、スピーカーボックスをなくした、画面から音を出す画面振動スピーカーを採用した。
 セット方法。STEP1/設置用紙に従って付属の専用金具を細いピンで固定、STEP2/専用金具は全部で4カ所固定してフックカバーを取り付け、STEP3/あとはモニターを掛けるだけ。

2.独自の4K無線伝送技術でアンテナ線にしばられない設置が可能
 モニターとチューナーを分離し無線接続としテレビの設置場所の自由度を拡げた。独自の無線伝送技術とデータ圧縮技術により、データ容量が重くなる4K映像でも品質を落とさず伝送する。さらにBluetooth式リモコンの採用で、モニターにリモコンを向ける必要がなく、手軽に操作することができる。

3.自発光有機ELディスプレイによる高画質映像
 1画素が自発光しコントラスト感と精細感あふれる映像美を実現。さらに壁と一体となるような壁掛けスタイルの実現のため、独自設計、組立てを行う特別仕様の有機ELディスプレイを採用した。
・AI技術を活用したシーン認識アルゴリズムで、自動でかしこく画質調整。進化した「オートAI画質」を搭載

4.スピーカーボックスを使わず薄型化を実現した「画面振動スピーカー」採用
 奥行わずか約3.1cmの薄さを実現するためアクチュエーター使用による、画面を振動させて音を出す「画面振動スピーカー」を採用した。

5.BS4K・110度CS4Kダブルチューナー搭載、2TBの内蔵ハードディスクの新4K BSの裏番組録画にも対応
 (1)新4K BSの裏番組録画にも対応。2番組同時裏番組録画新4K衛星放送対応チューナー2基を含む、3チューナーを搭載する。


[視聴について]
 金属製のドアや、アルミ箔入りの断熱材が入った壁、コンクリートやトタン製の壁、複層ガラスの窓、壁を何枚もへだてたところ、別の階で使うときなど、建物の構造や周囲環境によっては、電波が届かない場合があります。モニターを使いたい場所の近くにチューナー部を設置することで受信しやすくなります。電源コードの長さは2.3m。

主な仕様
●モニター(テレビ)
使用電源:AC100V(50/60Hz)
定格消費電力(待機時消費電力):268W(約0.3W)
ディスプレイ(アスペクト比16:9):55V型
画素数:水平3,840×垂直2,160ドット
スピーカー:アクチュエーター×2
音声実用最大出力:総合20W(10W+10W) JEITA
入出力端子:
 ヘッドホン:イヤホン端子×1(サブウーハー端子兼用)
 HDMI端子:側面2(HDMI2端子はeARC/ARC対応、HDMI1〜2:4K120P信号対応)
 USB端子:側面2(USB端子1はUSB3.0対応)
 無線LAN:IEEE802.11ac/IEEE802.11n/IEEE802.11a/IEEE802.11g/IEEE802.11b準拠
 外形寸法:122.7×70.6×2.7(WHD、cm、突起部含まず)
 質量:約12.5 kg
●チューナー部
録画可能ハードディスク:内蔵2TB、USBハードディスク(別売)
チューナー:BS4K・110度CS4K×2、地上デジタル×3、BS・110度CSデジタル×3
受信可能放送:BS4K/110度CS4K/地上デジタル(CATVパススルー対応)/BSデジタル/110度CSデジタル
入出力端子:
 アンテナ入力:地上デジタル入力、BS・110度CSデジタル-IF端子(右旋・左旋)
 HDMI出力×1
 USB2.0端子×前面1
 USB3.0端子×後面1
 LAN端子×1(100BASE-TX、10BASE-T)
電源:AC100V、50/60Hz
定格消費電力:約26W 、待機時消費電力(標準待機時/節電待機時)約9.0W/約0.2W
外形寸法:21.5×8.0×21.5(WHD、cm、突起部含まず)
質量:約1.8kg
主な同梱物:リモコン、単4形マンガン乾電池×2、取扱説明書、取り付け用部品、チューナー部用電源コード、保証書など

<PROJECTORS>編集部(221010)



●●JVCケンウッド/8K対応D-ILAプロジェクターDLA-V90RLTDを発売●●


 JVCケンウッドは、Victorブランドより独自「D-ILA」デバイスの誕生25周年を記念したモデルとして8K対応「DLA-V90RLTD」プロジェクターを、12月中旬に国内25台限定で発売すると発表した(希望小売価格(税込)3,300,000円、写真、なおベースモデル「DLA-V90R」は275万円)。

 この新モデルは、厳選したパーツを組み合わせたことで、ネイティブコントラスト比150,000:1を実現し、専用ロゴとシリアルナンバーを刻印したセンタープレートなど、特別外装を施したモデルである。
 併せて、発売中の8K映像表示対応D-ILAプロジェクター「DLA-V90R」ほか、計4モデルに対応し、「FILMMAKER MODETM」などの新機能を追加した最新ファームウェアを11月中旬より公開するという。

 同社が独自に開発した反射型液晶パネル「D-ILA」デバイスは、1997年に誕生して以来、高精細化とハイコントラストの両立で評価を得ているシアター向けプロジェクター表示パネルである。ホームシアター環境でダイナミックで美しい映像が楽しめるモデルほか、業務用でもプラネタリウムやシミュレーターなどの需要がある。
 特にハイエンドモデルでは愛用者の評価もあり多くの支持者を得ているほか、小型化、高解像化、ハイコントラスト化を実現した0.69型のネイティブ4Kデバイスを開発するなど「D-ILA」デバイスは進化をつづけている。なお、8K対応は新開発「8K/e-shifX」を利用している。

 また、D-ILAプロジェクターは本年6月より国内生産化しているとし、「D-ILA」生誕地の神奈川県横須賀市の同社工場で、デバイス製造からプロジェクター組み立てまで、国内で一貫して生産を始めた。これにより品質を高め、ユーザー満足度の向上が図れるという。

<PROJECTORS>編集部(221009)



●●「PROJECTORS」47号/渾身を込めた記事が評判に●●


 「PROJECTORS」47号は先週発売になりました。

 ご案内のように、特集の『高精細・高画質/「高」の本質について』が評判になっております。筆者書き下ろしもので、本誌でなければこうした記事は出ないだろうと受け取られたようです。
 ディスプレイ、プロジェクターとも、新しい表示パネルや映像処理技術が登場しておりますが、高画質ならではの工夫がたくさんあります。
 それを体系的に整理し、易しくひも解いていることが関心を集めまたようです。

 みなさん、ご興味がありましたが、ぜひ本書をご覧になってください。  よろしくお願い申し上げます。

<PROJECTORS>編集部(220929)



●●エプソン/ホームプロジェクター2モデルを発表●●


 エプソンは、お部屋もすっきり、こだわりの映像空間を楽しめるホームプロジェクターとして、EH-LS800B/W、EH-TW6250の2モデルを発表、10月6日より発売する。価格はオープンで予想価格451,000円、159,500円である。

 背景は、コロナ禍にあって家での時間を充実させたいというニーズの高まりにより、プロジェクターでの映画・ドラマ・ライブの視聴など、等身大の大画面映像を楽しみたい方が増えたことにある。特に、テレビ代わりにプロジェクターを使用したい、ホテルやグランピング施設など、家庭以外での利用も増えていることがある。
 2モデルの特徴は、EH-LS800B/Wが、壁際に設置するだけで大画面映像を実現、レーザー光源による高輝度、4K相当の高画質映像、ヤマハ製高音質スピーカーで没入感のある映像体験など。EH-TW6250が、明るい部屋でも4K相当の高画質映像を実現、Android TV機能搭載で動画配信の視聴が可能、低遅延でゲームのプレイも快適に、である。なおどちらも4K表示性能を確保している。


 このなかEH-LS800B/Wに注目すると、超短焦点レンズ採用により壁から約2.5cmの設置で、80インチの大画面映像を得られること(100インチでも距離は約9.5cm)、テレビ代わりに使うことも可能で、インテリアの一部として馴染み易いこと、Android TV OSを搭載し、ネット動画配信サービスやアプリなど、等身大の大画面映像を気軽に楽しめること、である。
 なお、4K表示は独自の4Kエンハンスメントテクノロジーによる。レーザー光源はくっきりシャープで色鮮やかな映像を映し出すこと、ちなみに明るさは4000ルーメンと高輝度。ヤマハ製2.1ch高性能スピーカーの搭載は、同社独自技術の本格的なスピーカーに匹敵するパワフルで豊かな3Dサラウンドを表現することである。

 超短焦点モデルでは映像の歪みなどが出易いが、本モデルは「設置」メニューの画面に出る指示にしたがうだけで補正できるようなっているほか、独自に「Epson Setting Assistant」を使うと、リモコンを使い投写映像の4隅の位置を精密に補正、またポイント補正を微調整することができる工夫を図っている。ちなみにこれを使うことで短焦点型の負の面をカバーできる。
・Epson Setting Assistant:プロジェクター画面に表示されるQRコードよりスマートフォンにアプリをダウンロード、その後、投写画面をスマフォのカメラで撮影することでソマフォから微調整可能になる。

 
 

 EH-LS800B/Wの画質は、説明会での印象を述べると、4000ルーメンの明るさはリビング利用に効果的なコントラストを示すこと、また明るさは大幅に下げるこも可能でシアター観賞用とした場合、約半分ほどにできること、画面歪みはスマフォ利用の微調整機能が有効でこの手のモデルでは四隅も効果的に修正できること、ヤマハスピーカーシステムが豊かな音量感を持っていること、同社初のキャビネット一体型プロジェクターシステムで丁寧な作りコミを確認できたこと、などである。

<PROJECTORS>編集部(220925)


●●「PROJECTORS」47号、9月24日から発売●●


 「PROJECTORS」47号は9月24日の発売です。
 本号の特集は、高精細・高画質/「高」の本質について、です。書き下ろし記事で本誌ならではと自負しております。新しい表示パネル、映像処理技術、光源などが登場しディスプレイ機器が賑やかになっております。
 しかし画質向上の要点を解説した誌面になかなか当らないものです。本誌はここに焦点を当て、いままで見られなかった視点の読めば分かる記事を掲載しました。

 本誌はこのような記事をまとめ発表するのは久々ですが、大切な一家に1台のテレビ、プロジェクター選びで間違わないように、解説しました。ぜひお読みいただければ幸いです。

 この他、PJ47号の「ベストバイ」を発表しました。高性能で間違いのない買い物の視点で選んでおります。ホームシアター用プロジェクター、大型テレビの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。

 最近はA&V機器用の専門誌を書店で見かけるチャンスが減ってきました。販売が凋落しているからですが、本誌は通販、電書の多面販売でこれからも継続したいと思います。必要で適切な情報をお伝えすべく頑張って行きますので、今後ともご支援をいただければ幸いです、よろしくお願い申し上げます。
 なお、電書の検索は「PJ総合研究所」、または「PROJECTORS」で行っていただければ目的のページが表示されます。

<PROJECTORS>編集部(220910)



●●ソニー/ビジネスソリューション事業の充実を図る●●

 ソニーは7月6日、ビジネスソリューション事業を充実させるべく、業務用ディスプレイビジネスの報道説明会を本社会場で開催した(写真)。
 ハードとして高画質ディスプレイを強調した同社らしい特徴を備えたビジネス展開を目論んでいる。


 多様なニーズに応えられる各種ディスプレイを揃えていることからあらゆるビジネスシーンに対応可能と、優れた高画質、映像処理技術、ネットワーク技術など武器に、需要が高まっているニーズに取り組むとする。
 コロナ禍にあってリモートワークやプレゼンテーション現場で同社モデルを希望するニーズが強まっていることも力を入れる要素となった。事業面からもデジタルサイネージニーズが高まり、液晶ディスプレイ、有機EL、プロジェクター、大画面高画質LED(クリスタルLED)などの、多様なシーンに対応する能力が備わっているのが同社である。特に液晶ディスプレイは「ブラビア」の高画質さが認知されるなか、各種サイズを用意し、最新モデルであるミニLED、新有機EL(QD-OLED)をいち早く投入することも注目である。
 その業務用ディスプレイでは55型以上の伸長が著しいと、得意な高画質で差別化、従来の液晶はモデル数を、新技術で新モデルをと、他を圧倒できる能力をアピールする。
 ブラビアの需要層として「オフィス会議室」、「デジタルサイネージ」、「ホテル客室」、「教室」などを見込む。

   なお高精細、高画質で注目を浴びるクリスタルLEDは、従来に加えC、Bシリーズを追加、高輝度にサイズフリーのサイズ能力の高さを加え、画質重視を求めるニーズに応えて行くとする。またプロジェクターはレーザー光源化を促進し、設置場所の制約を受けない良さに、高画質、高輝度大画面をアピール、3LCD中心に4KからフルHDまでモデルを充実させた。

 説明会会場では、6つのコーナーが用意された。それがクリスタルLED、ブラビア液晶ディスプレイ、プロジェクター、ラインスピーカー、エンターライズソリューションである。

  

 これまでB2Bに絞った、デジタルソリューション向けの報道関係者を集めた説明会をあまりしてこなかった同社。以前は業務用、放送用映像&音声機器を一堂にした説明展示会を行ってきた。改めて映像関連に絞った映像ビジネスソリューションとした説明会を行うところに、この分野の成長性に期待している姿勢が見てとれた。

<PROJECTORS>編集部(220707)


●●新刊「導入資料集」2022、6月24日から発売です●●


 お待たせしました、PM、BIG LED、DS、イベント&事例『導入資料集』2022を、6月24日より発売します。

 PJ専門誌「PROJECTORS」別冊で、2018、2019、2020、2021号と各号が注目を集め人気になったように、事業者さんの支持も高い貴重な情報データ集で、通巻9号になります。
 内容は、最新プロジェクションマッピング、BIG LED、DS、イベント&事例を掲載した総合的な導入資料集です。他に類を見ない5大映像事業関係の資料集で、年度毎による、最新実施例、業務に関する貴重な機材や費用、それらの詳細が分かる特徴は変わりません。これから事業に参入しようと考えておられるなら、絶対に見逃せない実用参考書です。

 印刷版、電書版の両方で発行・発売しておりますが、オールカラーページで見やすく、映像情報が満載です。印刷版は、2021号から価格を下げお求めしやすくしました。詳しくを紹介ページでご覧になっていただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

<PJ総合研究所>(220615)


●●レグザ/望んだ、さらに精度向上させれば立体表示に道を開く技術●●

●レグザエンジン ZRα(レグザ公開資料より)
・レグザの哲学、リアリティーを追求した新開発テクノロジー
 目指すのは想像をはるかに超える感動体験
 人間の感性を持ったかのような映像解析能力を備えたレグザ最新のハードウェアAIエンジン。
 ディープニューラルネットワークを駆使し、高ビットの信号処理と最新の超解像技術を用い、人が見ている世界をより自然な美しさで再現。
 圧倒的なテクスチャー再現力で、手を伸ばせば届きそうな質感や、その場にいるかのような空気感を表現する。

・風景をその場で見ているような、リアルな奥行き
・AI ナチュラル フォーカス テクノロジー
 レグザエンジンZRαが、被写体と背景を識別。それぞれに適切な超解像処理を行うことで、まるで肉眼で見ているような奥行きと立体感ある映像を描き出し、これまでにない没入感が得られる。


 この技術の可能性として未来があると思う、これが新レグザテレビ搭載のAI型高画質エンジンの技術だ。
 当方として8K映像機器の裸眼立体視の実現に期待を寄せているが、提案している内容に非常に近いのがこの新技術であるようだ。

 4K映像機器への採用でこれだけの立体的な表示を見せるのだから、資源の豊富な8Kなら相当有望だと。
 やっていることはよく分かる、中心オブジェと背景との距離差を 判別、それぞれ異なった超解像処理を行うこと。
 これならば見た目で相当に自然さを伴った立体感を描けるだろうと、4K映像への活用だがそのまま8Kへ持ち込むことは難しくないだろう。

 加えてAI処理を持ち込みながら、コントラストと超解像処理に、より精密な方法を投入しノイズを抑えつつ自然さを追求している。
 これがかなりの効果を持っているとみる、立体視ディスプレイは積極的な立体表示法を持ち込むが、専用ディスプレイや立体化道具を要すると、自然さから遠のくから。
 だから立体視の技術開発は行われているものの、実用性でもう1つ盛り上がらない、面倒さが障害なのだ。

 今回のレグザ高画質技術は積極的な立体視を実行しているわけではないようだが、立体的に見えることを目指しているのは分かる。
 2次元的ディスプレイで3次元的に視覚上で見えるようにする、狙いがここにあるからで、ゆくゆくは8Kへの応用を考えていることは間違いない。

 当方が提案しているのも8K映像資源の豊富さに目を付けたもので、自然な立体視(3次元表示)。
 前から述べているのは、立体視向け映像信号情報を8Kシステムの中に持ち込み、ディスプレイ側で映像処理し3次元化すること。
 これは相当な情報量の8K資源だから可能であり、4Kシステムへの応用で4Kテレビ鑑賞時に立体視に近い鑑賞ができるだろうとするもの。

 考えていたのは中心オブジェと背景オブジェの区別、その両方で立体的映像処理を行う、それを再合成すれば裸眼立体視に迫れるというもの。
 実際に1枚の映像から中心物と背景をどう分離する、できるかがキーだが、今回のレグザ新技術はそのポイントをはっきりついている。

 説明図を見てちょっと感激した、ここまでできるようになったかと、だからレグザ技術陣に賛美を送りたい。
 そうなんです、この方法で解像度(情報量)が増した映像信号源を処理するならば、受信側で見かけ上の立体視ディスプレイに近づけるのです、と一人合点した。


 別段ディスプレイからオブジェが飛び出さなくていい、むしろ奥行(後方)を増強することによる立体視の方が自然な印象に近くなる。
 これで裸眼で、普通の鑑賞状態で立体的な表現を伴った映像鑑賞へつながり、それが8Kならさらに見違えるような表現力を持つだろうと期待したのだ。

 これまでNHK技研の研究者に8Kの立体ディスプレイは眼鏡なし、他に特別な道具を使わない立体視を目指してほしいと言ってきた。
 余ったというか、想像以上の情報量を有する8K資源なら、無理に飛び出すテレビを目指さなくてもいい、もうすでに仮想的な立体ディスプレイになっているではないかと。

 主体オブジェのエッジ処理、コントラスト加工処理を加えるとさらに立体視できるとしたが、でレグザ技術を加えるなら、さらに積極的立体視へつながると確信できる。
 他メーカーの高画質技術で今回のような加工技術の説明を見たことがない、それだけレグザ技術陣に連綿と続く技術の継承が実ったと思う。
 だから、レグザのさらなる研究、追及に大いに期待を寄せてみたいと思う。

<PROJECTORS>編集部(220522)



●●パナソニック/AI採用の4K有機ELテレビ2シリーズ6モデルを発売●●

 LZ2000シリーズ:TH-77LZ2000/TH-65LZ2000/TH-55LZ2000
 LZ1800シリーズ:TH-65LZ1800/TH-55LZ1800/TH-48LZ1800

 パナソニックは、先にAI技術を採用の4K液晶テレビを発売したが、4K有機ELテレビにも採用し、画質・音質をさらに進化させたフラグシップモデル「LZ2000」シリーズ(77V型・65V型・55V型)と、ハイグレードモデル「LZ1800」シリーズ(65V型・55V型・48V型)を6月より順次発売すると発表した。

 同社は、独自構造、素材、パネル制御技術を組み合わせてハイコントラストを実現した有機ELテレビを展開しているが、今回の「LZ2000」シリーズにより高輝度化した有機ELパネルを採用した「Dynamicハイコントラスト有機ELディスプレイNEO」を搭載したのが特徴である。合わせて、新開発のパネル制御技術「Bright Booster」によりコントラスト感をよりアップさせることに成功したという。

 また、サウンド面は上向きに設置した「イネーブルドスピーカー」を搭載、迫力の音場体験を実現する「360立体音響サウンドシステム」を全機種に採用した。「LZ2000」シリーズは、左右の広がり感を作り出す「ワイドスピーカー」に加え、新たに画面下部に一列に並ぶ「ラインアレイスピーカー」を搭載し、音の定位とクリアサウンドを実現したとする。

 なおAIディープラーニングを活用したAI技術によるシーン認識アルゴリズムを搭載し、シーンに応じた画質、音質を自動で最適化する「オートAI機能」の採用も特徴である。これによりユーザーはコンテンツに応じた調整をせずに自動で最適な画質、音質で楽しむことができるという。また、新しく環境光センサーを搭載することで、コンテンツのシーンに加え部屋の明るさや照明の色も考慮に入れた映像に最適調整するという。

・主な特徴
1.独自設計・組み立ての有機ELディスプレイによる高画質
(1)明部から暗部までハイコントラストを実現する独自設計・組み立ての有機ELディスプレイ
「Dynamicハイコントラスト有機ELディスプレイNEO」(LZ2000)
「Dynamicハイコントラスト有機ELディスプレイ」(65/55LZ1800)
(2)AI技術を活用したシーン認識アルゴリズムにより自動でかしこく画質・音質調整、進化した「オートAI機能」
2. 360立体音響サウンドシステムによる上下左右から音に包み込まれる迫力サウンド
3. 地震に強く、倒れにくい「転倒防止スタンド」とスイーベル機能を搭載

・有機ELパネル技術
●輝度向上を実現する独自のパネル制御「Bright Booster」(LZ2000シリーズ)
 有機ELセルの発光性能を最大限に引き出すための新パネル制御機能を採用。パネルの発光状態を時間軸方向も加えた“3次元映像信号解析"と“温度センサー"で、画素ごとに管理し、独自の電流制御アルゴリズムでパネルを駆動させ、コントラストを向上させる。


●明部の豊かな階調や色表現を可能にする「Dot Contrastパネルコントローラー」
 画素単位で、明るさや色情報を個別で制御するビエラ独自のパネル制御「Dot Contrast パネルコントローラー」により、明部の豊かな階調や色表現を可能にした。
 画面の中の明るさの分布と入力信号情報をエリアごとに解析、パネル制御に反映させ、ハイコントラストと豊かな色表現を実現する。LZシリーズは、暗部の解析精度を同社比約32倍に高め、暗部階調の表現力を高めた。またLZ2000は、独自設計・組み立ての有機ELパネルの性能に最適な調整を施した「Dot Contrastパネルコントローラー Pro」を採用し、より高輝度領域まで豊かな階調表現性を実現した。


●暗部の再現力を追求したパネルチューニング(LZ2000シリーズのみ)
 有機ELパネルを1枚1枚、製造ラインで測定し結果に応じたホワイトバランス・階調表現調整を行う。LZ2000シリーズはプロの制作現場に使用される業務用モニターに極めて近い階調再現のために、暗部表現のわずかな乱れも低減する独自の調整工程を追加した。


<主な仕様/TH-55LZ2000例>
パネル:有機EL
パネルサイズ:55V型
画素数:3840×2160ドット
搭載チューナー:地上デジタル×3、BSデジタル×3、110度CSデジタル×3、BS4K/110度CS4K×2、CATVパススルー対応
音声:スピーカ/ラインアレイスピーカー1セット、イネーブルドスピーカー2、ワイドスピーカー2、ウーハー1
実用最大出力:150W(70W+15W+15W+15W+15W+20W)
搭載機能:2画面機能、無線LAN内蔵、お部屋ジャンプリンク(サーバー/クライアント)、USBハードディスク録画対応他
入出力端子:HDMI×4(4K入力対応)、HDCP2.2対応(4系統全て)、USB端子×3(うち1つはUSB3.0対応)、ビデオ入力×1、光デジタル音声出力×1、LAN端子×1、イヤホン端子
外形寸法:1277×792×348(テレビスタンド含む、WHD、mm)
使用電源:AC100V、50/60Hz
消費電力:435W(待機時消費電力:本体電源「切」時:約 0.2W/リモコン電源「切」時:約0.3W)
年間消費電力量:190kWh/年
質量:約 24.5kg(スタンド含む)

<PROJECTORS>編集部(220512)



●●パナソニック/より積極的にAI採用の4K液晶テレビを発売●●

4K液晶テレビLX950シリーズ(75V、65V、55V型、オープン価格)

 パナソニックは「AI」技術により、自動で最適な画質に調整する機能を搭載した”4Kビエラ LX950シリーズ3モデルを、5月27日より順次発売すると発表した。

 このシリーズは、コロナ禍による生活習慣の変化に伴い、在宅でエンターテインメントを楽しむ時間が増えたことに対応すべく、新4K BSや、4Kネット動画、ゲームなどのさまざまなコンテンツを、より臨場感あふれる画質で楽しめることに的を当て開発したという。

 本シリーズはディープラーニングを活用したAI技術によるシーン認識アルゴリズムにより、シーンに応じ画質、音質を自動で最適化する「オートAI画質/オートAI音質」を搭載しているのが特徴である。
 これにより視聴者はコンテンツ毎に画質設定を変更せずにテレビ任せで最適な画質/音質を楽しめるようになるとする。さらに本モデルは、部屋の明るさや照明の色も考慮した映像を最適に自動で調整する環境光センサーの情報を連携させると、同社らしい、手間を掛けずに高画質&高音質な映像コンテンツ鑑賞を提供する工夫が盛り込まれた。


【主な特徴】
1. AI技術により最適な画質・音質で楽しめる「オートAI」機能
 本シリーズは、100万を超える映像シーンから構成される学習用データベースを元に、ディープラーニングを活用し、AIが学習し生成したシーン認識アルゴリズムにより、シーンに応じた自動処理で最適な画質/音質に調整する「オートAI」機能を搭載した。
 視聴者はコンテンツ毎に映像設定を変更せずとも、あらゆるコンテンツに対し自動で最適に調整された画質・音質で楽しめる。今回はこれまでに比べシーンをより細分化して解析、シーン認識アルゴリズムの認識精度を高め、最適な補正を行うことが可能になった。
・部屋の明るさや照明の色まで認識し自動で画質調整
 「オートAI画質」はコンテンツのシーンを認識し、それに元にシーン毎に「ヘキサクロマドライブ」、「AI HDRリマスター」、「4Kファインリマスターエンジン」などの高画質化技術を統合的に制御し、映像を部分毎に自動的に最適な画質に調整する。
 そして新たに部屋の明るさや照明の色など、環境光センサーを設けてこれをセンシング、オートAIの自動画質調整に反映させた、あらゆるコンテンツを自動で最適な画質に調整する(写真1)。
・自動でかしこく音質調整「オートAI音質」
 このAI技術はシーンに応じ理想的な音場と音質を自動調整もする。スポーツのシーンはスタジアムの臨場感を、ライブなら会場の迫力さながらに、ニュースのシーンは音を画面中央に定位させて声をはっきり聞き取りやすく調整するなど、シーンに合わせた音場に自動調整する。

・当社独自設計の構造を採用したプレミアム液晶ディスプレイ
 新4K BS放送に加えネット動画でもHDRコンテンツの配信が増加している。そこで本シリーズは輝度とデザイン性を高め、同社工場で高精度に組み上げた独自設計のプレミアム液晶ディスプレイを採用した(写真2)。
 プレミアム液晶ディスプレイはバックライトとディスプレイ内部の部材構成を最適化、高輝度とハイコントラスト性を獲得した。これによりHDRコンテンツの光の輝きから暗闇まで、あらゆるシーンにおいて高いレベルで光の表現性が高まった。またパネル面とフレームの段差をなくしたフラット構造にしてスタイリッシュなデザインを実現した。


・ビエラ独自技術「ヘキサクロマドライブ」
 プロの映像制作用マスターモニターにも採用する3次元カラーマネジメント回路(3D-LUT)を駆使し、入力された色信号を色鮮やかに美しく再現する高画質技術「ヘキサクロマドライブ」を搭載、これはHDR信号(HDR10/HDR10+)にも対応し、HDR信号入力時にシーンに応じHDRトーンマッピング処理を動的に変化させる技術による、高輝度域でも色鮮やかかつ階調豊かな映像を実現した。
・進化した高精細「素材解像度検出4Kファインリマスターエンジン」  素材解像度検出処理を搭載し、新4K BS放送はもちろん、地上デジタルやネット動画など、あらゆる映像を4K高精細化する「4Kファインリマスターエンジン」を進化させた。
 これは映像信号を部分毎に情報量や輝度を解析し時間軸方向の前後の映像もあわせて参照、ノイズとディテールを高精度に判別。これにより、ノイズを抑制しながら映像の精細感をさらに高めることが可能となった。
・「AI HDRリマスター」
 ハリウッドの映画制作者との協業などを通じて培ったノウハウを活かし、AIによる機械学習を活用した変換アルゴリズムを開発。地上デジタル放送などの通常の映像もHDRのような高コントラスト映像に変換する。
 また、新4K BS放送に採用されるHDR方式(HLG)に加え、HDR10方式、HDR10+方式の画質向上を図るため、新たな画質処理アルゴリズムを採用した。
・進化したダイナミックメタデータクリエーション
 コンテンツ全体での最大輝度を基準にして明暗を再現するのではなく、シーンごとに輝度情報を検出。明るいシーンでも輝度不足を感じない表現力を備える。
・4方式のHDRフォーマットに対応。さらに視聴環境にあわせた高画質化処理を行う「Dolby Vision IQ(ドルビービジョンIQ)」、「HDR10+ ADAPTIVE」にも対応
 本シリーズは新4K BS放送、Ultra HDブルーレイや、4Kネット動画で採用される最新のHDR規格「HDR10」、「HLG」、「HDR10+」、「Dolby Vision(ドルビービジョン)」の4方式に対応する。

・LEDバックライトと信号処理による緻密なコントラスト処理「Wエリア制御」
 液晶パネルのバックライトのエリア制御をより改善。エリアをより細分化した同社独自の映像信号処理によるコントラスト制御を採用。
 2つのエリア制御により、引き締まった黒、黒つぶれのない陰影、細部までリアルな明暗を再現する。
・最新ゲーム機に採用されるHDMI2.1規格の新機能。4K120p入力に対応の「ゲームモード エクストリーム」
 また、入力機器からの情報に連動し自動的に低遅延のモードに切り替える「ALLM」にも対応。

2. 360立体音響サウンドシステムで包み込まれるような迫力を伴う音響再生
・イネーブルドスピーカー、フルレンジスピーカーによる音声実用最大出力(JEITA)
 60Wの360立体音響サウンドシステムを採用し迫力のあるサウンドを提供する。テレビ背面上部に搭載したイネーブルドスピーカー(15W+15W)は音を天井に反射させることで立体的で臨場感ある音を生み出すと同時に、音像を画面中央に持ち上げる。
 イネーブルドスピーカーの働きにより立体音響技術「ドルビーアトモス」を存分に満喫することができる。
・視聴環境に合わせて音を調整する「Space Tune Auto」
 立体音響をより楽しむためリモコンのマイクで音響環境を計測する「Space Tune Auto」を搭載。テレビでテストトーンを再生し、視聴位置からリモコンのマイクで計測。天井や壁からの距離や反射の影響などを解析し、視聴環境に合わせた最適な音質補正を自動的に行う。

 このようにこれまで以上にAI技術を積極的に採用したのが本シリーズの大きな特徴である。家庭で頻繁に利用されるテレビを、さらに使い易く美しい画質で、しかも高画質&高音質により、日常の生活を楽しく、嬉しい気持ちにするを提案する。この方向は長年に渡る同社のポリシーとも言えるもので、さらにグレードアップした気持ちを提案しようという意気込みが感じられる液晶テレビとなった。

 今後、これにつづくテレビシリーズはこの新しいAI技術が盛り込まれるであろう。新しい映像&音声表現の世界に踏み込んだと評価できる。

<主な仕様>
4K液晶テレビ:LX950シリーズ
サイズ:75V、65V、 55V
チューナー:BS4K・110度CS4K×2、地上デジタル×3、BS・110度CSデジタル×3
質量(スタンドなし):約45.0kg、約29.0kg、約19.0kg、約19.0kg(約15.0kg) 約16.0 kg(約12.0kg)
外形寸法(スタンドなし、cm、WHD):168.0×97.4×1.0、145.1×84.0×1.0、123.1×71.6×0.9
使用電源:AC100V、50/60Hz
定格消費電力(待機時消費電力):359W(約0.3W)、232W(約0.3W)、205W(約0.3W)
年間消費電力量:255kWh/年、176kWh/年、157kWh/年
パネル:LED IPS、LED IPS、LED IPS
画素数:水平3840×垂直2160ドット
スピーカー:イネーブルドスピーカー×2、フルレンジ×2、フルレンジ×2
音声実用最大出力:総合60W(15W+15W+15W+15W)
搭載チューナー:BS4K/110度CS4K/地上デジタル(CATVパススルー対応)/BSデジタル/110度CSデジタル
接続端子:地上デジタル入力端子、BS・110度CSデジタル-IF端子(右旋・左旋)
 ビデオ入力×1、光デジタル音声出力×1、ヘッドホン/イヤホン×1(サブウーハー端子兼用)、LAN×1、HDMI×4(HDMI×2はeARC/ARC対応、HDMI1〜2:4K120p信号対応、HDMI3〜4:4K60p信号対応)、USB×3(USB1のみUSB3.0対応)

<PROJECTORS>編集部(220429)



●●パナソニック/事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄う「RE100ソリューション」実証施設を稼動させる●●

 パナソニックは、純水素型燃料電池と太陽電池を組み合わせた自家発電により、事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄う「RE100ソリューション」実証施設「H2 KIBOU FIELD」を、2022年4月15日より稼働させた。
 本格的に水素を活用する工場のRE100化は、世界初の試みという。


 同社は、滋賀県草津拠点に5kW純水素型燃料電池99台(495kW)と、太陽電池(約570kW)を組み合わせた自家発電設備、さらに余剰電力を蓄えるリチウムイオン蓄電池(約1.1MWh)を備えた大規模な実証施設を設置した。
 ここで発電した電力で草津拠点内にある燃料電池工場の製造部門の全使用電力を賄うほか、3電池連携による最適な電力需給運用に関する技術開発、と検証を行うとする。

 この3電池を組み合わせることのメリットは、広大な設置面積が不要になり、かつ天候の影響を受けやすい太陽光発電の特性を補完し、例えば、工場の屋上など限られたスペースでの自家発電設備の設置も可能になる。また、蓄電池との連携により、電力使用量がピークになった時でも、燃料電池と蓄電池からの電力供給をコントロールすることで、必要な電力を自家発電設備で安定的に賄うことができるとする。

 さらに、5kWの純水素型燃料電池を複数台連携させれば、建屋・敷地に合わせたレイアウトで、大電力化しながら必要な電力量に応じ、機器を発電させたり停止させたりする運用が可能で、機器劣化を抑制し、生涯発電量を最大化することができる。また、工場内の稼働を止めることなく、無停止でのメンテナンスも可能である。
 この実証をとおして、純水素型燃料電池の運用を含めたエネルギーマネジメントに関するノウハウ・データの蓄積と実績構築を行い、自家発電により事業活動に必要な再エネ電力を賄う「RE100ソリューション」の事業化を目指す。

<主な特徴>
1.世界初水素を活用した工場の再生可能エネルギー100%化に向けた実証
 純水素型燃料電池と太陽電池を組み合わせた自家発電により、事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄う「RE100ソリューション」実証施設「H2 KIBOU FIELD」を稼働させる。
 発電した電力で草津拠点内にある燃料電池工場の製造部門の全使用電力を賄うとともに、3電池連携による最適な電力需給運用に関する技術開発および検証を行う。
2.3電池連携のエネルギーマネジメントシステムで最適かつ安定した電力供給
 3電池を連携させた同社独自開発のエネルギーマネジメントシステムにより、工場での電力需要データや気象予報データ(将来対応予定)、運転中の機器モニタリング情報を元に、電力需要に追随し、太陽電池の発電量の計測から発電パターンを計画する。また、純水素型燃料電池の発電量を計画的に運転調整をしたり、電力の余剰や不足に対し蓄電池を活用するなど、最適かつ安定した電力供給を行う。
3.純水素型燃料電池の複数台設置と運転制御による長期運用、無停止メンテンナンス化
 純水素型燃料電池を複数台連携する際、1台ごとの発電時間の変化を予測シミュレーションし、機器ごとに稼働する時間をできるかぎり平準化し機器間の運用のバラツキを軽減させ、機器劣化を抑制する。
 また、小型の5kw純水素型燃料電池を複数台設置することにより、機器を1台ずつ発電させたり停止させたりする運用が可能で、工場内の稼働を止めることなく無停止でのメンテナンスも可能になる。


<実証概要>
 工場使用電力の100%再エネ電力化を実現する手段として、純水素型燃料電池、太陽光発電、リチウムイオン蓄電池の3電池連携によるエネルギーマネジメントの実証を2022年4月15日より開始した。
 実証に用いる当社製の純水素型燃料電池は、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」で培った技術を活用して開発したもの。
 コンパクトな筐体で発電効率が高いことに加え、複数台の連携制御により需要に応じた発電出力のスケールアップが可能なほか、屋上や地下室、狭小地など柔軟な設置に対応する。
・純水素型燃料電池連携制御イメージ
 工場の屋上に発電設備を設置して運用することを想定、モデル工場の当社燃料電池工場(滋賀県草津市)の建築面積を想定した敷地面積に設備を設置し、工場の使用電力を賄う。

・実証施設
 所在地:パナソニック(株)エレクトリックワークス社草津拠点、滋賀県草津市野路東2丁目3番1-1号
 発電出力:約1.07MW(純水素型燃料電池:495kW、太陽光発電:約570kW)
 蓄電容量:約1.1MWh(リチウムイオン蓄電池)
 施設面積:約6,000m2(約80×75m)
 モデル工場(燃料電池工場)
 製造部門のピーク電力約680kW、製造部門の年間電力量約2.7GWh、生産品目家庭用燃料電池「エネファーム」、建築面積約4,125m2(約75×55m)
・太陽光発電はモデル工場屋上に敷き詰めることを想定して約4,000m2(65×60m)に設置
・純水素型燃料電池(単体仕様)・2021年10月発売
 発電出力5kW、定格発電効率56%(LHV)、本体サイズ834×417×1766(WDH、mm)、重量約205kg、出力方式 モノジェネ式/コジェネ式、水素供給方式:貯蔵タンク(容積約78,000L)、供給事業者岩谷産業(株)

<PROJECTORS>編集部(220416)



●●オーディオ&ビジュアル信号処理基板開発の支援業務●●

音響&映像信号処理基板の開発支援の取組み

 ご案内してますように、当社AVCは「オーディオ&ビジュアル用の信号処理基板開発の支援業務」を始めております。
 狙いは、小規模でもこのような信号処理基板の開発が欠かせないものです。技術陣やスタッフ不足で受注を諦めておられる事業主さまがおられると推測いたします。
 当社は、アジア中心に回路設計&改良、バージョン&グレードアップなど、技術開発する技術集団を用意しております。すでに数件を扱いましたが、優れた技術スタッフにより顧客先から満足いただける回答もいただいております。
 用途と販売先に適した「アイデア」と「アドバイス」、さらに「基板製造」まで請け負うことで高い信頼につなげることができましたことご報告いたします。

 さて、以下のような課題と問題点をお持ちでしたら、ぜひ当方へ一声掛けて下さい。お待ちしております。
 ・要望数が少ないため開発費が限られチャンスをミスミス逃している。
 ・社内技術者が不足して納期を守ることが難しい。
 ・現状では先端技術を取り込むことが難しい。
 ・専門分野が異なるため要望に対応できず悔しい思いをしている。
 ・アイデアはあるのだが実現する技術者がいない。

 このような状況でビジネスチャンスを逃してしまってはもったいないと思います。各企業の皆様の力に添えることを念頭にしておりますので、遠慮なく当社にまずご相談ください、問題解決法と御社のご発展にご協力し発展に寄与したいと思います。(担当:村瀬)

<PROJECTORS>編集部(220406)



●●「PROJECTORS」46号、3月31日から発売●●


 「PROJECTORS」46号は3月31日発売です。
 本号の特集は「マイシアター」です。視聴テストした「4」モデルはいずれも個性的で性能的(画質)でも満足できるレベルにありました。

 取り上げたプロジェクターは小型、コンパクト、軽量、さらに低赤くが大きな特徴です。
 これまでのホームシアターモデルとはまったく視点が違っています。一家に1台という狙いではなく、1つの部屋に1台、あなたの部屋に1台というものです。
 この時期、テレワークなどで屋内に引き蘢る傾向が強いですが、定時に仕事を終えたらすぐ自分時間を持てるのがこの方法の良いところ、甘んじて受け入れましょう。また積極的に余暇時間を効果的に使うようにしましょう。

 そこで本誌の提案が「マイシアター」なのです。マイルームで好きな時間を有効に使う、それが映画やスポーツファンなら大画面シアターがお勧めです。
 その目的に適うプロジェクターを見つけるために視聴テストを行いました。一人家族に惑わされることなくソフトや中継放送、ネット閲覧を親しむことができる、そのためのプロジェクターを提案するのです。

 どうぞ本誌を一読していただき、自分に適ったモデルを選びだして下さい。情報は適格です、また必要十分な内容を提供しております。ここでは以前のように大袈裟なシアタールームなど必要のないことが分かります。十分に楽しめてしまいます。どうぞご参考にしていただければ幸いです。

<PROJECTORS>編集部(220327)



●●JVCケンウッド/医用画像診断用の32型医用画像表示モニターを発売●●


 JVCケンウッドは医用画像診断に、医用画像表示モニターとして最大サイズの32型ワイド「CL-R813」を発売した。

 同社の医用画像表示モニターの最大サイズになり、ワイドな大画面領域と800万画素(水平3840×垂直2160)の高解像度表示を可能にした。
 同社は本モデルをスペースの限られる個人クリニックから、複数台の医用モニターが煩雑化している大規模な病院まで、多種多様かつ複数の医用画像データを大画面で、効率的に読影できるエントリーモデルとして提案する。

<主な特徴>
1.ワイド32型な大画面領域と800万画素の高解像度の実現
 同社製医用画像モニターでは最大サイズの32型のワイドな大画面領域の確保、また800万画素の高解像度の実現による、CT/MRI/超音波/病理などさまざまな画像を1画面に表示できる。
 通常のフルHD対応モニターを使用した場合と比較し、高解像度のCT/X線透視画像(1024×1024)なら、等倍表示で6枚を同時に表示可能。複数台のモニターを見比べる際の視線移動の負荷を軽減し、効率的な読影作業をサポートする。
2.狭ベゼル採用と軽量設計により作業スペースに配慮したスリムデザインを実現
 モニターの縁幅が狭い「狭ベゼル」採用と軽量設計により、32型の大画面ながらスリムなデザインを実現。机上の作業スペースを有効活用できる。
3.モニター精度管理ソフトウェア「QA Medivisor Agent」(別売)に対応
 個々のモニターの表示品質を維持・管理するために、キャリブレーション/受入試験※/不変性試験※/DICOM適合性試験などを各種ガイドラインに即して一元的に行う、同社製のアプリケーションソフトウェア「QA Medivisor Agent」(別売)に対応。
 モニターの品質状態が一目で分かる情報表示アイコンなどのユーザビリティーに配慮し、直感的な操作が可能なインターフェイスを採用。さらに、各種機能を自動実行するスケジュール設定など、保守にかかる負担を低減するための多彩な機能を搭載。
 <「QA Medivisor Agent」>
 *本機は機能制限版の「QA Medivisor Agent LE」を同梱。「受入試験」、「不変性試験」を行うには、別売のキャリブレーションキット「CAL-016」(QA Medivisor Agent ver.1.10以上)が必要。
4.各種センサー機能を搭載
 照度センサー:設置場所の照度に応じたキャリブレーション機能
 フロントセンサー:常時画面を監視し、輝度の安定化をする機能
 人感センサー:人の動きを検知し離席時は自動でモニターをパワーセーブ状態にする低消費電力機能

<主な仕様>
液晶パネル:サイズ32型、IPS方式カラー
表示画面サイズ:水平708.48mm×垂直398.52mm
画素ピッチ:水平0.1845mm×垂直0.1845mm
最大輝度:500カンデラ(typ.)、(出荷設定 280カンデラ)
コントラスト比:1000:1(typ.)
視野角:上下 178°/左右 178°
推奨解像度:3840×2160
表示性能:表示色・階調、8bit:1677万色、10bit:10億7374万色
インターフェイス:
 入力信号/デジタル:DisplayPort(DisplayPort1.2)×2
 DVI-D出力信号/デジタル:DisplayPort(DisplayPort1.2)×1
 プラグアンドプレイ/DDC2B対応
電源:入力電源AC100〜240V・50/60Hz
機能:キャリブレーション/輝度、ガンマ、色度の調整
USBハブ:USB規格 Rev.2.0準拠、セルフパワードハブ
USBアップストリームポート×1、USBダウンストリームポート×3
外形寸法:742×487.5〜582.5×196.5(WHD、mm)
質量:約7.3kg(スタンドを除く本体のみ)

<PROJECTORS>編集部(220326)



●●「PROJECTORS」46号、3月31日から発売●●


 新刊「PROJECTORS」46号を2022年3月31日より発売します。

 本誌テーマの『徹底視聴&比較テスト』です。
 注目されるマイシアター向けコンパクトプロジェクター「4」モデルの比較(Anker、BenQ、EPSON、XGIVIの直接比較)。本誌テーマの『徹底視聴&比較テストです。注目記事は、「本誌ベストバイ選出」、「注目事例と新技術ピックアップ」、「新製品ニュース」、累計143万ビューワをクリアーした『dendosi』のつづり(楽天ブログ/20201118〜20210217)らです。



 本誌は、電書版、印刷版の両方で発行しております。それぞれのお買い求めは46号ページでご覧になってください。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。

<PROJECTORS>編集部(210324)



●●パナソニック映像/章月グランドホテルの4面ディスプレイ空間を演出●●


 パナソニック映像は、このほどリニューアルした札幌「章月グランドホテル」のレストラン前通路に、4台のパナソニック 55インチ液晶ディスプレイと、4面連動映像による空間演出システムを納品したと公表した(写真)。

 画面のように、シンプルな水墨画トーンのアニメーションが、ゆったりとした花鳥風月の世界を描き公表という。
 借景の窓を思わせる工夫を施し、壁面を美しく演出している。
 ここに季節や催しに合わせたさまざまなビジュアルによる展開を考慮し、また機転を利かせたフォトスポットとしての活用も考えているとする。

 プロデューサー:柴田大輔(パナソニック映像)
 演出:竹田早百合(パナソニック映像)
 ※時に合わせてコンテンツは変更される

<PROJECTORS>編集部(220320)



●●田中印刷所/小サイズLEDデジタルサイネージパネルを導入●●

 

 今までLEDデジタルサイネージは屋外大型広告というイメージで、どちらかといえば看板業者が取扱うことが多かった。そこに今回、田中印刷所は、小サイズのLEDディスプレイを利用することで店舗サイネージが手助けできると参入した。

 ただ、屋外サイネージには数々の規制、規則、工事があり、一筋縄でいかないことも感じていた。
 それらが1)屋外広告物はいろいろな規制、規則があり屋外広告管理者の資格が必要、2)設置工事、電気工事など。
 しかし、事業再構築補助金の採択を受けられたユーザーから、U-Tuberシステムを利用したリモートでユーザー対応する仕事を受注し、屋外の看板をLEDディスプレイにしてほしいたい、できれば1社でまとめて請け負ってほしいとなり、このビジネスの可能性も感じていたことから受注することにした。

 その一環で新開発したのが今回の小サイズLEDデジタルサイネージである。
 採用したLEDディスプレイのサイズは1,000×500ミリ、画素ピッチ3.91ミリ縦型だ。同社の地域屋外広告物条例に基き、幸い第6種地域なこともあり、広告物の総面積が10平米以下は許可不要である。これは地域により許可の要否がさまざまなことを示すが、設置可能な地域なのかの調査がいるということ。

 取り入れたLEDディスプレイは、クラウド配信システムを付加させ、どこに設置してもリモートによるデータ送信が行えるタイプ。これにより遠方ユーザーも同社からコンテンツ管理が行えるようになっている。
 システム内容は、地域の天気予報、日時、ニュースといった生活情報の表示を無料で行う仕組みを網羅する。

 LEDデジタルサイネージのコンテンツは、生活情報などは道路を通るドライバー、歩行者の方々が必ず見ることも多いだろうし、その習慣が定着すれば他の自社広告などのコンテンツも目に入るようになるであろう。
 実質の費用は、コントローラー内蔵のSIMカード利用料、それに電気代がランニングコストであり、導入しやすい構図になっている。

 普及のために同社は、全国展開している設置業者と提携、屋外広告物申請、コンテンツ制作、設置取付工事、コンテンツ管理、および更新も、すべて同社が請け負う体制を整えている。
 これから新たにLEDディスプレイのデジタルサイネージの導入を検討されている事業者、店舗関係者の方は、このシステムを候補に挙げてもよいだろう。

<PROJECTORS>編集部(220217)


●●NHK技研/色再現範囲を表現する新手法“Gamut Rings”がIECで国際標準として採用される●●


 NHK放送技術研究所(技研)は、新たに考案したディスプレイの色再現範囲(色域)を表現するための新手法“Gamut Rings(ガマットリングス)”が、国際電気標準会議(IEC)で2021年11月に国際標準として採用されたと発表した(図)。
 なおNHK技研は、ディスプレイの色域を自動測定し、この新手法で表示する装置も合わせて開発したと公開した(写真)。

 これまでの色域表現は、原色(赤、青、緑)の色度点で定義される色度図上の三角形の領域で簡易的に表現していた。これを色度図といい、誌面上など2次元で表現するために重宝されているが、本来のディスプレイの色域を正しく評価するには、明度も含めた3次元の“色域立体”で表現する必要があった。

 一方、この色域立体は、3次元形状を自由な角度から見る機能のある表示装置(PCやタブレットなど)でないと、正しく評価することができなかった。
 このため、3次元の色域立体を適切に評価できる新たな2次元表現手法の開発が課題となっていたが、今回、NHK技研が考案したGamut Ringsを利用すれば、色域立体を次のような方法により2次元投影することが可能になる。これによりディスプレイの色域を正しく表現することが可能で判定も安易でスムーズに行えるようになる。

 


 実例は、色域立体を一定の明度間隔で輪切りにし、明度の低い方から平面に引き延ばすよう表現することで、より高い明度の色域をその周辺にリング状に配置して行く。これによりリングの面積は3次元の色域の体積に比例するため、次のように判別が可能になる。このとき中心からの角度は赤、青、緑などの色相を表す。

 今回のGamut Ringsは、色域をより正しく評価できるようになるため、ディスプレイの設計や性能評価をはじめ、放送用から家庭用まで、さまざまなディスプレイやテレビの性能比較や選定において大いに役立つと考えられる。

 今後この方式が定着することを編集部としても待ち望む。これが普及することでモニターディスプレイ、テレビ、プロジェクターなどが正しい判定が行われるはずで、無闇な主観的な評価を抑制する効果があると考えるからだ。NHKも積極的にこの方法をPRするよう期待する。

<PROJECTORS>編集部(220216)


●●JOLED/有機ELを使った次世代インテリア「glancy」 を発表●●


クラウドファンディングサイトで先行予約開始
デジタル×アートで自分だけの理想の空間を彩る次世代インテリアを提案

 独自の印刷方式による有機EL(OLED)ディスプレイを展開するのがJOLED。その4Kディスプレイを使用し、美しいアートや風景の映像を、デジタルで自由に飾り替えられる、次世代インテリア「glancy」を開発したと発表した。

 空間を思い通りに自分の好みの映像演出ができるという特徴により、自宅で過ごす時間が増えている状況のなか、豊かなリビング環境を作り出す手助けを図る狙いで投入だ。ライフスタイルの演出としてその日の気分、採光による明るさ変化、時間への適応と、自宅にいながらある時はギャラリーに居るような雰囲気を作り出せるとする。

 これが可能なのも有機ELディスプレイならではの高画質、薄くて軽量、壁掛けも手軽という特徴から。リビングのセットしても違和感なく雰囲気に溶け込める薄さと軽量が備わってこその効果である。
 表示される映像が作り事ではないリアルな雰囲気で表示できるからこそ可能になったともいえる。

 JOLED は本モデルの発売と同時に「glancy」専用のコンテンツ配信サービスと、アプリ「J-GARO」の提供を始める予定である。「J-GARO」のサブスクリプションサービスを通し、世界中のアーティストやフォトグラファーとつながり、気にいった作品を愛用者にすぐ届けることができるとする。なかでは現代アートシーンを牽引する気鋭のアーティストらに参加を促し、サービス限定公開を含む多くの作品の提供を予定とする。
 また、「J-GARO」アプリを使い、その日の気分に合わせたプレイリストとして楽しめる工夫も図る。

 これを機に、トレンドに敏感で感度の高い愛用者向けに、(株)CAMPFIREが運営するクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」を経由し、2月11日より先行予約の受付を始めた。台数限定の特別リターンを用意しているから、WEBサイト(URL:https://camp-fire.jp/projects/view/536083)へアクセス、確認されることである。

 このクラウドファンディングの成果など元に、本モデルを4月末に発売する予定にしている。

 JOLEDは、中型・高精細の有機ELディスプレイを軸に製品ラインナップも強化しており、新たなユーザーエクスペリエンスの提案に取り組んでいる。独自開発のRGB印刷方式で、有機ELディスプレイを製造する独自のTRIPRINT技術により、有機EL分野での先進デバイスにより「ワクワク」と「感動」にあふれる世界を実現するというミッションに挑戦しつづけている。

<主な仕様>
画面サイズ:26.9インチ
外形寸法:674×413×25.1(WHD、mm、壁掛け回転金具を除く)
<クラウドファンディングの概要>
webサイト:クラウドファンディング 「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」
実施期間:2022年2月11日〜2022年3月21日
※「glancy」 および 「J-GARO」は、(株)JOLEDの日本国およびその他の国における登録商標または商標。

<PROJECTORS>編集部(220211)



●●エプソン/4Kホームシアター用プロジェクターEH-LS12000を発売●●


 エプソンは3LCD方式ホームプロジェクター「dreamio(ドリーミオ)シリーズ」に、新製品の高精細な4K対応「EH-LS12000」と、気軽に動画配信サービスなどが楽しめる「EH-TW5825」の2モデルを2022年2月より発売すると発表した。

 ホームプロジェクターは、コロナ禍にあって巣ごもり需要が起きており、家で過ごす時間が長くなり、好きな時間、場所で気軽に大画面シアター&スポーツ鑑賞がにぎわっている。
 同社はこの流れに対し、主にこだわりのホームシアターファン向けとして、大画面鑑賞を提供すべく、レーザー光源による明るさ2700ルーメン、4K対応の高画質投写用EH-LS12000と、気軽に動画配信サービス用に明るさ2700ルーメン・Full HD対応EH-TW5825の2モデルを発売する。
 価格はオープン(想定価格(税込))で、EH-LS12000が547,800円、EH-TW5825が150,700円である。

<主な特徴、EH-LS12000>
・4K対応・レーザー光源搭載による高画質映像
・3LCD方式による優れた色再現性
・自動コントラスト強調、シーン適応ガンマ補正による明るいリビング鑑賞から、ホームシアタールーム用に最適化
・画質劣化の少ない光学シフト搭載
 上下96%、左右47%の広い可動範囲を備えた光学シフト機能による、美しい映像をそのまま部屋のレイアウトに応じ自由な設置場所が可能。

<主な仕様、EH-LS12000>
方式:3LCD方式
パネルサイズ(対角):0.74型ワイドポリシリコンTFT液晶パネル(16:9)
表示解像度:4K(4Kエンハンスメントテクノロジー使用)
パネル解像度:Full HD(1920×1080ドット)
光源:レーザー光源
有効光束:白の明るさ 2700lm(最大) 、カラーの明るさ 2700lm(最大)
コントラスト比:2,500,000:1 (ダイナミック)
色再現性:フル10bitカラープロセッシング(約10億7000万色)
投写レンズ:2.1倍電動ズームフォーカスレンズ、F:2.0-3.0、f:22.5-46.7mm
表示サイズ:50型〜300型
入力端子:HDMI×2(HDCP2.3対応)
     RS-232C、トリガーアウト、USBタイプB
     USBタイプA×1、300mA給電専用端子
騒音:22dB(最小)
電源:AC100V〜240V、50/60Hz
消費電力:311W/0.40W(待機時)
外形寸法:520×170×450(WHD、mm)
質量:約13.0kg
付属物:電源コード(3.0m)/リモコン(電池付)/保証書/ケーブルカバー

<PROJECTORS>編集部(220210)



●●LGジャパン/ホームシアター用プロジェクターHU710PWを発売●●


 LGジャパンは、ホームシアター用プロジェクター「CineBeam」シリーズに新モデル4Kプロジェクター「HU710PW」を2022年2月下旬より発売すると発表した。

 HU710PWは、自宅で過ごす機会が増えてきているなか、巣篭もり需要への対応として、コンパクトで最大300インチの大画面表示と、レーザー+2ch LEDによる明るく鮮やかな4K映像の表示を特徴にしている。
 特に光源は、BレーザーとRとBLEDというハイブリッド型を採用したのが特徴。BレーザーはG蛍光体により効率良くG変換、これで高輝度とハイコントラスト化を図った。これまでのDLPカラーホイール式と比べ経年変化による色の変色、レインボーノイズを軽減した。

 機能面は、周囲の環境光に応じ虹彩(絞り)を開閉させて明るさ調整、またシーンに合わせレーザー出力を調整しコントラスト改善を図るなど、映像の最適化しているのが特徴である。これを「ブライトネスオプティマイザー」と称する。
 HDRソースにはコマごとのメタデータを活用し最適化する「ダイナミックトーンマッピング」を搭載し対応、明るさと色彩に優れた表示をこなす。ちなみにコントラスト値は200万:1。
 操作面は、Wi-Fiに対応、webOSのインターネットブラウザや各種VODを再生し、外部デバイスがなくても手軽にエンターテインメントを楽しむ機能を装備する。
 なお、モバイルデバイスとワイヤレス接続も可能、Miracastなどの画面共有機能やAirPlay2で、スマホ画面をキャスト、ミラーリング、ストリーミングで表示/再生するScreen Share機能にも対応。また、USB2.0端子を利用したUSBメモリの動画・音声・画像ファイルの再生にも対応だ。
・オープン価格(300,000円前後)

<主な特徴>
 レーザー+2ch LEDで明るく鮮やかに
 ジャンルに応じたHDRをサポート
 「HDR10」をはじめ衛星放送などテレビ放送向けの「HLG」、HDR対応ゲームコンテンツ用「HGiG」に対応。
 高画質を最大限にする主な機能
 1.「ダイナミックトーンマッピング」
 映像全体を通して均一な従来のトーンマッピング(Static Tone Mapping)と異なり、フレームごと変化させるため、シーンに適した明るさ、色彩を表現する。
 2.「ブライトネスオプティマイザー」
 カメラの「絞り」のように周囲の環境光に応じIrisを開閉し映像の明るさを調整。明るい場所での黒潰れを抑え、暗い場所の階調性を高める。
 3.「アダプティブコントラスト」
 レーザー出力を映像のフレームごとに合わせ明るさやコントラスト比を調整、シーンに合わせ明暗差を再現する。

 


<主な仕様> 使用パネル:1DLP
画素数:4K表示(3840×2160ドット)
明るさ:2000ANSIルーメン
コントラスト比:200万対1(絞り活用)
画面サイズ:40〜300インチ
投写レンズ:1.6倍光学ズーム
光源:レーザー+2ch LED
スピーカー:5Wステレオ
消費電力:210W
入力端子:HDMI×3(HDMI2.1、HDMI2.0)
     USB×1(2.0)
     LAN×1
寸法:259×129.2×390(WHD、mm)
重量:約6.5kg

<PROJECTORS>編集部(220209)


●●パナソニック/BioSHADOW、ダウンライト型プロジェクターを発売●●


 パナソニックの新型照明器具「バイオシャドー」は、「人間には、自然とつながりたい本能的欲求がある」というバイオフィリア※1と呼ばれる考え方を取り入れ開発された。狙いは、オフィスや飲食店、ブティックなどの環境下に、自然を感じる映像や音を演出することで、外の空間とつながっているような開放感による、気分転換やリラックスしやすい空間を創り出すことにある。

 基本構成部分はDLPプロジェクターだが、外部入力を備えないことが特徴で、内蔵メモリーに複数の環境演出用の静止画と音を保存、それを適時、オフィスや使用環境に合わせ演出効果として活用するのが狙いである。まったく新しい照明器具と言えるが、使用写真例のような環境で使用することにより、利用されるお客さを効果的に持てなす道具として提案する。

※1/バイオフィリアとは
 バイオフィリアとは、自然環境下で進化してきたヒトには、先天的に自然や森林を「好ましい」と感じる性質があるとした仮説。私たちは多くの時間を視線環境に囲まれて過ごすが、身近に植物を置いたり、緑の多い場所を散策したくなるなど、無意識に自然とのつながりを求めているようだ。こうした自然を感じるデザインを生活圏や働く環境に取り込むことで、空間の魅力の向上につながることが期待される。人が本能的に求める、自然や生命の情景を空間に取り入れることで、開放感やリラックス感をもたらすとの研究をもとに、「バイオシャドー」は誕生した。

 


<主な仕様>
品番:NTN91011、NTN91011、NTN91012、NTN91012
希望小売価格(税抜):210,00円
メモリー内部ストレージ
仕様灯具:アルミ合金、枠 :アルミダイカスト、外装カバー: プラスチック
入力電圧:AC100〜240V、50HZ/60Hz
消費電力:稼働時47.5W、スタンバイ時3W
表示方式:画素数DLP方式、921,600画素(1280×720ドット)WXGA相当
レンズ:スローレシオ1.2:10.86:1、フォーカス0.7〜5.0、0.85〜3.0m
光源:LED
光出力:486ルーメン
光源寿命:20000時間(初期の50%の明るさになるまで)
コントラスト比:200:1以上
色温度:2700K〜6500K
重量2.8Kg(埋込枠NTN98011W/Bの質量を含む)
首振り角度:0°〜43°(1方向のみ可動)
音声出力端子:無し
騒音値:39dB使用条件5℃〜35℃
付属品:ワイヤレスリモコン、ぼかしキャップ、単4形乾電池
ダウンライト型プロジェクター「バイオシャドー」の商品ラインアップ。
中角タイプと広角タイプをご用意する。
デザインに合わせ、ブラック枠とホワイト枠が選べる。

<PROJECTORS>編集部(220126)

●●ソニー/バーチャルプロダクション常設スタジオを新設●●

 ソニーは、LEDビデオウォールを用いた「バーチャルプロダクション」※1の取り組みを加速するため、新たなクリエイティブ拠点「清澄白河BASE」にバーチャルプロダクション常設スタジオを2月1日に新設する。
 なお本スタジオの新設にあわせ、ソニー・ミュージックレーベルズ所属アーティスト、SixTONES(ストーンズ)の音楽映像コンテンツ(ビデオクリップ)を撮影する予定にしているとする。

 同社は、グループ横断の新規事業探索活動(コーポレートプロジェクト)を通じ、各社の強みを生かしながら相互に連携させ、バーチャルプロダクションに関する取り組みを日米で拡充してきている。コロナ禍の中で人が集まることや移動の制限を受ける中、映像制作業界は、時間や場所の制約にとらわれず撮影可能なバーチャルプロダクションへの期待が高まっている。
 そこで新たなクリエイティブ拠点での映像表現の自由度を高める新しい表現手法や、ソリューションの開発・提供を通じ、クリエイターの思いを形にし感動を届けることをサポートして行くのを狙いに開設した。
 ※1:LEDビデオウォールを用いたバーチャルプロダクション。大型LEDディスプレイ、カメラトラッキングとリアルタイムエンジンを組み合わせた撮影手法の1つ。3DCGを中心としたバーチャル背景をLEDディスプレイに表示し、現実空間にあるオブジェクトや人物を、カメラで撮影するため、後処理なくCGと実写を組みあわせた映像制作を実現する。

「清澄白河BASE」内バーチャルプロダクション常設スタジオ概要
 本スタジオは、ソニーピーシーエルがバーチャルプロダクションによる撮影・制作ソリューションの提供とともに、映像表現手法および制作ワークフローの開発を進めて行く。

 ここに同社が開発した高画質LEDディスプレイ「Crystal LED」Bシリーズを導入した。このLED画素ピッチ1.58ミリを使用した国内初※2の常設のバーチャルプロダクションスタジオである。
 解像度9600×3456 ピクセル(横15.2m×高さ5.4m)のCrystal LED Bシリーズを曲面状に配置し、高精細な映像を高輝度・広色域・ハイコントラストで、バーチャルプロダクションに適した画像をリアルに描き出せる能力を備える。
 照明の反射を抑える低反射コーティングと広い視野角により、自由なカメラワークでの撮影を可能にする。また、LEDディスプレイを撮影する際に発生する画像ノイズを軽減する「Camera Sync(カメラシンク)」機能を追加、バーチャルプロダクション向けの機能を強化したという。

 ※2:2022年1月24日現在、同社Crystal LEDを導入した国内のバーチャルプロダクションとして。

ソニーのCineAltaカメラ『VENICE』を装備
 高解像・広色域に対応し幅広い明暗差のある輝度条件において、豊かな階調表現が可能なデジタルシネマカメラ『VENICE』を設置している。Crystal LEDとの組み合わせは、色再現や階調表現における親和性が高く、編集作業の軽減とクオリティーの高い映像制作を実現するとする。

<PROJECTORS>編集部(220125)


●●JVCケンウッド/ネイティブ4K LCOSパネルのシアター用プロジェクターを発売●●

 JVCケンウッドはネイティブ4K「D-ILA」パネル採用のホームシアタープロジェクターDlA-V50を3月中旬に80万円で発売すると発表した(写真)。
 明るさは1900ルーメンでシアター用として適切、光源はランプである。仕様面ではHDRの最新規格「HDR10+」に対応、映画制作者の意図を忠実に再現するとする。
 大きな特徴は入門向けシアタープロジェクターながら4Kネイティブ(リアル)表意可能なD-ILAパネルを採用したことにある。ネイティブ4Kならではの滑らかな質感表現を備え、4Kソフトなどが忠実に表意できることだ。

 現在4Kソースは、BS4K放送や4K映像配信サービス、UHDブルーレイなどがあり、日常的に4Kコンテンツの鑑賞が可能になっている。またHDRコンテンツも増え対応モデルが求められるようになった。なおゲーム機においても4K120Pに対応するソフトも次々に登場しており、大画面による表示の希望にも応えるものである。


<主な特徴>
1.ネイティブ4K「D-ILA」パネルに、高輝度1900ルーメンによる高画質、高精細映像を実現
2.0.69型ネイティブ4K「D-ILA」パネルは独自の狭ピッチ画素プロセス型
3.入力映像を解析し黒レベルを自動制御する「インテリジェント・レンズ・アパーチャー」を搭載
4.細部まで高品位を再現する口径65mm高解像度オールガラスレンズを採用
 15群17枚のオールガラスレンズ、画面周辺部に至るまでフォーカスの合った高解像度映像を実現。
5.4K120P入力に対応
 エントリーモデルながら4K120p入力に対応の低遅延モードを搭載。
6.多彩なHDR(High Dynamic Range)コンテンツに対応
 HDRコンテンツの輝度レンジの拡張や、BT2020といった広色域、10bit階調などの豊富な映像情報に対応。UHDブルーレイやストリーミングに採用されているHDR10方式、放送などで採用されるHLG(ハイブリッドログガンマ)方式に加え、ダイナミックメタデータに対応した「HDR10+」方式にも対応。コンテンツの輝度情報のMaxCLLとMaxFALLの2つの情報により「HDR10+」では、輝度情報がシーンごとにデータとして埋め込まれており、それを利用したシーンに応じたトーンマッピングが可能。
   MaxCLL(Maximum Content Light Level):コンテンツの明るさの最大値。
 MaxFALL(Maximum Frame Average Light Level):フレームごとの平均最大輝度。
7.レンズメモリーや画素調整、画面マスクなどの設置調整内容を最大10種類まで保存し呼び出せる「設置設定」機能を搭載

<主な仕様>
 表示デバイス:0.69型4K D-ILA
 表示解像度:4096×2160ドット(ネイティブ4K)
 投写レンズ:2倍電動ズーム・フォーカス、オールガラスレンズ、口径65mm
 レンズシフト:上下80%、左右34%(電動)
 投写サイズ:60型〜200型
 光源:NSH 265W(ランプ)
 明るさ:1900ルーメン
 コントラスト比:ダイナミック400,000:1、ネイティブ40,000:1
 入出力端子:HDMI× 2(4K120p/HDCP2.3対応)
       トリガー×1(ミニジャックDC12V/100mA)
       3Dシンクロ×1(Min-Din 3pin)
       制御端子RS-232C×1(Dsub‐9pin)
       LAN×1(RJ45)
       サービス端子Service×1(USB TypeA)
 3Dフォーマット:フレームパッキング720p 60/50、1080p 24、サイドバイサイド720p 60/50、1080p 60/50/24、1080i 60/50、トップ&ボトム 720p 60/50、1080p 24
 ファンノイズ:24dB
 電源:AC 100V、50/60Hz
 消費電力:420W(通常待機時:1.5W、エコモード待機時:0.3W)
 外形寸法(WHD):500×234×495mm
 重量:19.2kg

<PROJECTORS>編集部(220115)


●●ソニー/有機ELテレビに新型QD-OLEDパネルを採用●●

 ソニーは米国で開催された「CES2022」で、BRAVIAシリーズに新しい有機ELパネルを採用した4K「A95K」を初公開した(日本発売未定。その他、ミニLED液晶パネルの8K「Z9K」など6シリーズも公開)。


 この有機ELテレビは、MASTER Seriesと称する「A95Kシリーズ」の1つ。注目されるのは、QD-OLED(量子ドット有機EL)という新パネルを採用したことにある。これまでの同社の有機ELモデルに比べ、画面のピーク輝度を最大200%高められ、色の純度も大きく改善できるという。ちなみにパネル製造はサムスン製と見られ、従来のLG製から変更したもよう(詳細不明、参考にサムスン公表の図版を示す)。

 パネルの特徴は、有機EL素子部はLG同様に単色発光なこと。その発光色は青色(LGは青色〜白色変換)で、発光効率の良さから青色を採用したと。カラー表示のための色選択はRGBカラーフィルター利用、さらに色純度改善用に量子ドット素子を使うこと。
 LG製と異なるのはRGB発光層なのこと(LGはWRGBの4色)、これで発光部が大きくできるためと、各色(RGB)間のつながりが良くなること、もちろん量子ドット素子により色純度が上がる、など。これらにより表示する映像質感の向上が大いに期待できる。ただし、現在のところ4K画素パネルに留まる。LGのように8Kパネルを実現できていないのだ。ここから有機ELの8KモデルはLG製になり、しばらくの間、併倍されるものとみる。

  


 他にテレビとしての高画質化技術は、新「XR Triluminos Max」による自然に美しい色合いの再現、新「XR OLED Contrast Pro」によるコントラストと階調性の改善、認知特性プロセッサー(Cognitive Processor)による視聴中の映像に合わせ自動で画質と音質を改善する、などを装備していること。
 なお、新開発のBRAVIA CAM(カメラセンサー)をテレビ上部にセットすると、視聴者の位置を掴み、合わせて映像と音声を最適化、コンテンツから感動を引き出せるとする機能も加えられるとする。

<PROJECTORS>編集部(220114)

●●パナソニック/認証機能を強化したHD-PLC技術が国際標準規格として認定される●●

・安全・安心なIoT通信基盤の構築へ  パナソニックは、同社が推進する「HD-PLC」技術に、IEEE 802.1X認証の仕組みを導入した技術を、2020年11月にIEEE標準化協会に提案していた。このほど、本技術が同年12月8日に開催された理事会にて、国際標準規格IEEE 1901bとして承認されたと発表した。
 この規格は、スマートグリッドやスマートシティーなどの、大規模IoTネットワークにおける高度なセキュリティー案件に対応することができるのが特徴という。


 IEEE 1901bは、現行のIEEE 1901-2020に、企業内の有線LANや無線LANで採用されている認証規格の1つであるIEEE 802.1Xの仕組みを導入したことにより、強固なネットワークセキュリティー性を実現する。
 すでにIEEE 1901規格として採用されている同社の「HD-PLC」技術は、データを中継するマルチホップ技術と、信号の通りやすい帯域にエネルギーを集中させる通信距離の拡張技術により、電力網におけるAMIシステムや、ビル・工場における分散型エネルギーリソースの管理など、社会インフラを構築する大規模ネットワークへの活用が期待されている。また当技術はAES方式によるデータの暗号化や暗号鍵の更新、伝送路推定などの機能により、機器間の通信において、すでに高度なセキュリティーを有している。

 このほど、ネットワーク認証の仕組みを導入することで、第三者による不正侵入によって生じる情報資産の盗聴や改ざんなど、ネットワークに潜むさまざまな脅威への対策を強化し、安全・安心なIoT通信基盤技術としての役割を果たしていけるとする。

 同社は、IoT向け「次世代HD-PLC」技術の国際標準化をリードし、2019年3月にIEEE 1901aとして認定され、2021年3月にはIEEE 1901-2020に準拠した半導体IPコアのライセンス供与を開始した。本規格に準拠した技術の開発とライセンス供与を行い、さらなるHD-PLC技術の進化を図って行くとする。
 なお、電力線に限らず、同軸線や制御線などのさまざまなメタル線を活用し、設置の環境に応じて無線や他の有線技術と融合したネットワークを構築することも可能で、住空間から社会インフラまでの幅広い分野におけるIoT/DX/GX化に貢献できるとする。

(用語解説)
*HD-PLCは同社が提唱する高速電力線通信方式の名称。日本およびその他の国での登録商標もしくは商標。PLCはPower Line Communicationの略称。
*IEEE標準化協会により策定された、ネットワーク(LAN)内のユーザー認証の方式を定めた規格。
※米国電気電子学会(IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers)傘下の通信規格に関する標準化委員会。
*2010年に発行された初版のIEEE 1901-2010規格に対し、IEEE 1901a(※)を統合した規格。2021年1月にIEEE標準化協会より認定。
*同社が提唱するIoT向け次世代PLC技術の国際標準規格。通信の高速化と長距離化を切り替える機能を持つ、スケーラブルな通信が特徴。
*Advanced Metering Infrastructure。スマートメーターやそのデータ収集機器により構成される自動検針システム。
*Advanced Encryption Standard。米国標準技術局(NIST)により米国政府標準の暗号方式として採用された共通鍵暗号方式の1つ。
*HD-PLCでは伝送路推定によって作成されるトーンマップ(※)を端末間で共有し、OFDMのサブキャリアごとに最適な変調度を設定し通信を行う。トーンマップは伝送路ごとに異なるため、ネットワーク内の盗聴が困難となる。
※OFDM方式における各サブキャリアの変調度を表すマップ。

●HD-PLCが選ばれる理由
 HD-PLCのさまざまな活用場所。
・有線通信の高速化を実現
 「RS485 Modbus」、「低速PLC」、「HBS(IEBus)」などの通信を、IoTの時代に備え高速化したいというニーズがある。HD-PLCを導入することでこれらの配線はそのままでMbpsオーダーの高速通信が可能になる。
 例)スマートメーター・業務?空調・太陽光発電など
・低コストでの ネットワーク構築が可能
 既存の配線(専用線や電力線)を活用することで新たなLANケーブルを敷設する手間を軽減。これにより低コストでネットワークの構築が可能になる。
 例)店舗・工場・病院等の監視カメラ、インターホン、ナースコールなど
・高いセキュリティー性が 求められる場所でも利用が可能
 通信データの暗号化に加え、伝送路特性の変化に対応し、サブキャリア毎に最適な変調を採用することで高いセキュリティーを実現。情報漏洩やサイバー攻撃の危険性が軽減。セキュリティーの問題で無線を禁止している施設でのネットワーク構築が可能になる。
 例)ガソリンスタンド、無線利用禁止のプラントなど
・省線化、省施工を実現
 複数の制御線や信号線をまとめることで配線数を減らすことができる。これにより、断線リスク・故障率の低減、軽量化、製造のリードタイムの削減、エレベーターなどの定期点検の時間を短縮することができる。
 例)エレベーター、ロボットなど
・無線通信が 難しい場所でもつながる
 トンネルや地下施設などの閉鎖空間では無線が届きにくいという課題があるが、HD-PLCを使えば既存線を活用することで、これらの場所でも通信が可能になる。
 例)トンネル、地下施設、エレベーター、RC造の建物など
・長距離の通信が可能
 ビル、工場などの大規模な施設やスマートメーターにおいても、複数の子機を中継する「マルチホップ」技術により、数キロ〜十数キロの通信が可能になる。
 例)スマートメーター、スマートビルディング、工場、スマート街路灯、HVAC、太陽光発電など

  


<PROJECTORS>編集部(220113)

●●令和4年、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。●●

 新年、明けましておめでとうございます。
 本年も本コーナーをよろしく願い申し上げます

 また新型コロナウイルス騒動です。オミクロン株の拡大が始まり、いつになったら収束するか分からなくなてしまいました。
 今回は感染力が弱く症状もひどくないというのが救いですが、果たして経済活動への影響がないとも言えません。折角、日常的な経済、営業活動ができると喜んだのも束の間、本当に困ったことです。ここは正念場と計画をしっかり立て頑張りましょう。

 皆様の日常生活はコロナ禍で大きく変わったと思います。テレワークやリモートワークで週3日の出社など当たり前のようになっています。会社のオフィイスで仕事したいと思っても会社が許してくれないなど、異状もいいとこです。企業活動への影響が深刻と思いますが、日常に戻ることを願うしかないようです。どうぞ生活パターンへの影響を最小限にするよう体調管理に努めてくださいませ。

 昨年、当社は「大型映像年鑑」2022(12月末発行)、「導入資料集」2021(6月末発行)、「PROJECTORS」Vol45(9月5日発行)の発行を行いました。いずれも継続的な発行を目指し実行しているものです。
 本年も「大型映像年鑑」、「導入資料集」、「PROJECTORS」を発行する計画ですので、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。なお計画は「PROJECTORS」46号を春先までに発行する予定にしております。

 申し遅れましたが、皆様方の益々のご健勝、ご活躍、ならびにご発展を心よりお祈り申し上げます。
 (有)エーブイシー 代表取締役 村瀬孝矢

※ テレワークの浸透により「通販による書籍購入」ネットの「電書」購入が盛んになっております。
 当社の通販、電書など前年にも増してご購入いただいております。この場をお借りしまして御礼申し上げます。

<PROJECTORS>編集部(220110)


(有)エーブイシー
〒362-0013 埼玉県上尾市上尾村1352-5
Tel048-776-7580 Fax048-772-0861

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