画質&音質関連情報と書籍のご紹介


書き下ろし/ 音質&画質の読み方、見方

● 本当のコンポ選び
<これだけあるチェックポイント>

書き下ろし/ 音質&画質の読み方、見方

 これは新年号の始まりに合わせた新企画である。オーディオ関連は先に掲載したので、ここからビジュアル関連を始める。
 本記事の目的は、具体的に分かりやすく解説、これを心得に映像と音に関する機材の性能チェックをひも解く。
 それをビジュアル機器に、主観的だがビジュアル機器に当てはめれば、画質の良さのチェックのことになる。

 何が良い画質なのか、チェック方法が一般化すれば簡単かと受け取られようが、ことはそう単純ではなく難しい。だいたい主観的だから再現性がなく、個人的な感覚で左右されることが多い。
 そこでの逃げは、好みの判断でになる。機器を購入するかの決断は、好みがストレートに反映されているかという主観が左右する。ただ優れた判断力があれば主観評価も間違えのないレベルまで高めることができる。
 という前提で、本シリーズは「ビジュアル」機器に進む。画質のよいビジュアルコンポは何か。そこでは、主観的評価の裏にはこのような「多くのチェックポイント」で見分けられているということを分かっていただければ良いだろう。(PJ編集部)


(1)テレビ編
 ビジュアル機器の第1回は「テレビ」。もっともポピュラーなビジュアル機器だが、ファン(マニア)が存在するかどうかはちょっと怪しい。確かに高画質テレビという大画面モデルでは画質が選択肢になろうが、一般家庭用の中小型モデルに当てはめられるか自信がない。それでも32型の小サイズでフルHD(ハイビジョン)モデルが発売されているように、一部にファンがおられる。最近は4Kだ8Kだと高精細テレビ、それも大画面モデルが発売され出しているから、ファンが少し増えている。
 ここではテレビに関心があるファンを想定し紹介するが、先に述べたように主観的に画質をチェックする能力を高める手助けが目的である。

 さて、テレビと言っても液晶モデルと有機ELモデルが発売されている。過去にはプラズマモデルがあったが、いまやこの2タイプに収まった。中小型モデルを見れば液晶モデルが主流だが、50型以上の大型モデルは有機ELモデルも人気である。大型サイズでは80型、100型など家庭用テレビには大きすぎるというものも発売されているが、高額、過大な消費電力、重さなどがある。一般家庭用は40型から70型程度が主流だろう。
 テレビだから普通の部屋に置かれるもの。リビングルームと呼ばれる部屋だ。むろん個人の部屋であるマイルームに入れている方もあろう。これらに共通するのは部屋の明るさ、照明器具のある部屋である。決して真っ暗闇の部屋ではない。以前は蛍光灯が輝いていただろうが最近はLED照明のある部屋だ。食事をとったり、読書したり、日常の話題を話したりと、ごく普通の部屋の環境である。

・画質チェックの心得
 ちなみに誌面におけるテレビ画質チェックは真っ暗にしないのが普通である。間接照明のあるリビング的な環境を想定している。ただテレビの周囲には家具など目障りなものを置かないように、また鑑賞者の背後などに太陽光や照明が来ない配慮をする。これは画面に光の映り込みを防ぐ目的で映像の邪魔にならないことを考慮している。もちろん天井の照明光が映り込まないようにもする。
 テレビの画質チェックの相対的に行う比較テストでは、視聴モード(表示モード)を統一する。1台だけの主観的なチェックでは、視聴モードをいろいろ試す。その視聴モードは、まず工場出荷時を基本にする。これがデフォルトモード。相対比較ではほぼこれが主体である。視聴モードで言えば、リビング、スタンダード、シネマといったモードが選ばれる。このモードを選んだら画質調整は行わない。対して個別な1台の画質チェックは、このモードを選んでから画質調整(イコライジング)を行うことが多い。視聴者の好みの画質に追い込むのだ。この場合は、デフォルトの画質と調整後の画質を比較した状況を公開する。
 最近のテレビは画質へのこだわりが、また比較チェックされることを想定しており、デフォルト状態の画質が基準と大きく離れたものは少ない。そういう意味では購入後に視聴モードを選んで見るようにすれば、ほぼ欲しかった画質で鑑賞できるであろう。

・画質チェックの要点
 テレビの画質に影響する項目を挙げると次のようになろうか。表示パネル方式(LCD、OLED、LED)、画面サイズ、画素数、LCDのバックライト方式、ビデオ回路(アンプ)、チューナー、電源対策、画質調整(イコライジング)、振動対策、など。その他には消費電力、入力端子、アンテナ入力、ノイズ対策など。

 テレビの画質はほとんど使用する表示パネルで決まる。2つの方式に集約されているが、液晶(LCD)有機EL(OLED)である。少し前まではほとんどが液晶だった。テレビを選ぶとは画面サイズを選ぶことと同じだった。部屋のサイズと視聴者の人数、好みでサイズが選ばれていた。都会は小さな部屋が多いから30型から40型が主流だ。郊外、田舎のところでは部屋が大きい、少し離れて見ると、50型、60型が選ばれた。液晶の問題である視野角という傍から見ると色が変わってコントラストが下がるのが問題視されただけである。
 画質への関心も高くはなかった。液晶テレビのチェックでは必ず視野角をやっていたのである。液晶が大きく前進したのはバックライト方式の革新がある。最初のモデルが蛍光管のバックライトだったが、経年変化や明るさコントロールが難しく、液晶の黒浮きが目立ち、このチェックも大きな項目であった。そこで液晶はこんなものという風潮が生まれた。
 変わったのはLEDの半導体バックライトになったときだ。蛍光管を作っていたメーカーが一気に衰退、撤退に追い込まれてしまった。理由はコントラストが改善されたから。LEDバックライトの特徴である瞬時に点灯すること、明るさのコントロールができること、色の純度が良いこと、消費電力が少ないこと、この4つで蛍光管を駆逐してしまった。特に明るさコントロールがカギを握っていた。
 いまで言う画面の部分ごとにバックライトコントロールが可能になった、いわゆるローカルディミング方式である。蛍光管では部分ごとの明るさコントロールなどほとんど不可能で、液晶テレビは黒浮きするという指摘の対象になったもの。これがLEDに変わって必要な箇所だけを光らせられるようになり、不必要なところの光が抑えられ黒浮きを解消、また目立たなくできたのだ。
 バックライトコントロールは直下型という画面裏側の必要なところに直接配置されるものから、エッジライト型という画面サイドに配置される2つの方式があるが、高額モデル、高画質モデルが直下型、普及モデルがエッジライト型に分けられる。黒浮き防止には直下型が優れている。
 なお、LEDバックライトには白色型とRGB型の2つがある。これは色の純度に影響し、高額モデル、高画質モデルらはRGB型がよく採用される。光による色再現はRGBの3色で表現されるから、白色型より有利になるからだが、それだけ部品点数が多くなりコストも上がる。

 液晶パネルは液晶の構造とバックライトの性能でほぼ決まる。液晶の構造は液晶材料と構成により反応の速さ、視野角の広さなどに影響を与える。反応の速さは液晶素材に依存し、電極で挟まれた液晶素子の向きを変えて光の遮光という役割に拘る。なお、あらかじめ液晶素子を一定の方向に並べておき、そこに電極から信号を与え向きをコントロールして遮光性能を巧みに変化させ、映像を表示させるのが液晶パネルである。カラー表示はRGBの光を作り、そのミックス加減により色合いを作り出すこと。RGBの光を得るために液晶パネルは液晶素子の前にカラフィルターが装着されている。バックライトは白色型とRGB型の2つがあるが、白色からRGBを得るには欠かせないのがカラーフィルターだ。RGBバックライトものでも色の純度を高めるためにカラーフィルターを使用している。ちなみにRGBの光を作るために液晶素子はRGB用に細かく区分けされている。
 バックライトは液晶パネルの明るさの源で、画面の明るさに直結している。液晶素子部とカラーフィルターでバックライトの光が遮られることからバックライトは強力なものが使われる。表に取り出せるのは良くてバックライトのおよそ30パーセント程度という。明るさを稼ぐには液晶素子部の構造を工夫して透過率を高めることが重要である。遮光率を確保しながら、かつ視野角も良好に保ちながらと、液晶素子部の設計は各社のノウハウの塊である。
 バックライトはLED素子を必要数並べて光らせれば良いというものではない。単に光らせると狙った方向に光が導きないので導光板という光を誘導する部品が使われる。特にエッジライト型では画面のサイドにLED素子がセットされるため導光板の性能が重要である。効果的な導光板を使えばLEDの数も高輝度なものが少なくできることで、消費電力を抑えられるからだ。直下型では導光板を必要としないが、目的の方向に光を導く何らかの反射板や導光素子が使われる。この辺りは液晶パネルメーカーのノウハウになる。

 液晶パネルの画質性能はこれらがすべて拘っている。非常に精緻で技術蓄積を要し、かつ材料開発が生命線である。外から液晶テレビの画質を判断する場合、この液晶パネルの出来映えに注意してチェックする。それが液晶テレビならではの動画のボケ、視野角の善し悪し、色純度の高さなどになる。間接的には消費電力にも影響を与えているからこの辺も対象になる。
 最近は液晶パネルの製造メーカーがアジアということが多くなったが、材料の提供や技術流出などにより日本製を上回るパネルも手に入る、しかも低コストでと、日本製に拘る必要性が薄れている。もっとも普及品クラスはほとんど中国、台湾製パネルで、日本製を探してもほとんど見つからない。そのためもっと高性能なモデルをと求めても無意味な状況で嘆かわしい。

 ちなみに、有機EL(OLED)テレビもパネル性能が画質を握っている。このタイプの画質が良いという評判があるが、良くできたという前提が必要だ。有機ELも白色発光がたとRGB発光型の2タイプがあるが、色純度で優れているのは後者である。
 鮮明な画質は画素数で決まるから液晶と同じ。有機ELが優れているのは視野角が広いこと、色純度が高いこと、コントラストが良いことだろう。逆に液晶が優れているのは比較的に消費電力が少ないこと、明るいこと、低価格なことだ。他のテレビの要素ではほぼ同じで差は少ない。画質を見て一番感心する有機ELの良さは黒浮きが少なく、コントラストが良いことだろう。いまのところ製造コストが高いため高額モデルしか有機ELがないが、今後パネルの製造が量産化されれば手頃な価格のモデルが出てくるだろう。

 なお画素数画面サイズはリンクしているように見られるが、実際はそんなことはない。画素数は液晶テレビ、有機ELテレビとも画素表示のパネルだから必ず避けられない選択肢の1つだ。フルHD(1920×1080ドット)はテレビの基本画素数で、ハイビジョン放送の基本になる。この画素数で放送が行われていれば、テレビ側はこの画素数で見ることが正しい(地上デジタル放送は1440×1080ドット)。仮に画面サイズが32型以下で小さいからフルHDの画素数でなくても良いというのは詭弁である。パソコンやタブレットなどで経験していると思うが、リアル表示画面の文字の読みやすさ、映像のシャープさなど、たとえ小さなサイズでもリアル表示できる画素数ものを選ぶべきである。
 これから普及すると思われる4K8K放送でも同じだ。4Kはともかく8Kなどに対応した液晶テレビ、有機ELテレビなど画面サイズの大きなものしか揃っていないが、メーカー側の怠慢でもある。本来なら、特に画質重視を謳う高画質放送だからこそ、リアル表示可能なモデルをサイズに拘らず用意しないといけない。むろん現実は高額なるため実用化も難しいが、液晶テレビなどは高精細化で有利なだけに率先して小型サイズの高精細化を進めることである。

 もっともただ高精細化しただけでテレビの画質が向上するわけではない。まず高精細化にふさわしいビデオ回路(アンプ)が必要である。
 ビデオアンプは映像処理回路の1つだが、外部から入ってきた映像信号を適切に処理、増幅し、パネルまで届ける役割を担っている。外部とはテレビチューナーだったり、BDレコーダーだったりするが、それらの信号をパネル表示に合わせた処理を行い適切な表示用信号を作るのがここである。チューナーからはテレビ放送が地上デジタルかBSデジタルかで変わる。地上デジタルでは画素数がフルHDパネルでは画素数が異なっているから画素変換、つまりアップコンバートする必要があるなど。なお放送局毎に信号レベルなどが違っている場合もこの部分で修正する。もっとも放送局で個性を付けた画質はそのままである。アップコンを通すとそれだけ信号の純度が下がるからリアル表示テレビに意義がある。
 レコーダーなどの外部信号もチューナーと同じように機器、メーカーでそれぞれ微妙な違いがある。テレビとの接続はいまではデジタルのHDMI端子&ケーブルで行われるためほぼストレートに伝達されてくる。したがってレコーダーなどの素性がそのまま反映される。積極的にレコーダー側で映像処理し高画質化を図っているものは区別できるが、HDMI接続ならではである。ちなみにレコーダーの性能はオーディオコンポと同じように各部が丁寧に設計、製作されていることが肝心である。

 テレビに付きもののチューナーは、地上デジタル用、BSデジタル用、そしてCSデジタル用の3つである。BSとCSは共通したもので両方ついてくるのが一般的。最近では新4K8KBS/CSチューナーを搭載するのが定番である。この新BS/CS放送用は、2018年12月1日からBSとCSで新たに始まった4K8K放送に対応したチューナーのこと。もっとも4Kの一部と8K放送を受信するには別途BS/CSアンテナが必要で、ケーブル、ブースターを含め受信システムを更新する必要がある。そのため新築や引越しなどが伴わないと積極的に受信したいという方も少ない。それに8K放送に見合ったテレビの発売も少なく、あってもまだ高額で広まっているとは言いがたい。
 こうした状況でみるチューナーの画質は、既設のBSアンテナで受信できる4KチャンネルとHDチャンネル、地上デジタルのHDチャンネルについてになろう。搭載チューナーで画質差があるか、それは受信能力とわずかな画作りの差だろう。受信能力はチューナーの性能により、同じアンテナで受けてもチューナー部分の性能で差が生まれる。地上デジタルもBSデジタルも弱い電波に強いか、ノイズが見られないかというところで差が出てくる。チューナーユニットそのものは部品メーカーが収めたものが一般的だから、テレビメーカーでこの部分にどれまでこだわっているかで違ってくるのだと思う。地上デジタルではマルチパス電波への耐力性、BSデジタルでは雨雲への耐力性である。画面はノイズとして出てくるが、どちらも少ないことが好ましい。

 テレビの画質を左右する1つが電源と本体の振動対策である。電源はオーディオコンポと同じようにテレビの電源供給も重要なところだ。もっともテレビの電源コードを変えようという方、電源対策用コンセント、ボックスを使用しようという方はそれほど多くない。残念なことだが実情はそうだ。分かっていても対策しないが現実である。番組にもよるがノイズを抑え鮮明な画質で見たいという番組が少ないからだ。ただ今後は4K放送が増えると見れば電源対策も重要になるだろう。電源ボックスを経由してテレビに電源供給してみると、その差はかなり見えてくる。画面全体にノイズが少なくなり、エッジがシャープになり、鮮明な、また色合いもしっかりした画質が得られるのだ。微小な情報が高精細放送の命となれば電源への関心を高めて欲しい。

 振動はテレビ本体が外部の振動で揺すられ画面が緩れてしまい見ずらくなる。これは極端にしてもテレビが揺れて良いものではない。もっともオーディオコンポほどの影響はない。音質は振動が悪影響するが、テレビの音質と言ってもスピーカーが大したこともないのだから無視できる。一番の影響は振動による耐久性の低下だろう。部品が揺すられると耐久性を下げる。その他には振動の影響を抑える対策はない。

・テレビの要点は画質調整(イコライジング)
 購入したテレビの画質は工場出荷状態で万人というか一般向けである。自分好みの画質になっていない。以前からリビングの照明と明るさなど自動で感知し画質切り替えを自動的に行うモデルが普及した。テレビコンポが流行った時に、つまりビデオソフトと大画面が広まったブラウン管時代に始まったもの。こちらから一般の方は画質モードも設定しないのだからと提案し、一部から採用され流行になったもの。液晶時代になって特に視野角などもあり搭載し続けている。
 それでも押し付けの自動モード画質が自分好みになっているわけではない。そこでは積極的な画質調整が求められている。イコライジングとも言うが、購入したテレビを買って良かったとさせるには自分好みの画質にして初めて実感する。画面の明るさ、コントラスト、色合い、色の濃さ、これらの画質が好みになってこその自分テレビである。

 画質の調整は使用する環境(リビングなど)に影響を受ける。特に明るさ。夜中心にテレビ鑑賞するならその時間に調整すればよいが、昼間も観るとなると明るさが大きく違うから調整も難しい。外部の明るさに応じ画面の明るさを自動変化させる明るさセンサーを使用すれば大きく違った画質にならないが、この機能がない場合は調整モードを昼間、夜間と2つ用意することになろう。少し高額なモデルにならないと複数のカスタムモードを設けることができないのが煩わしい。
 こうして画質調整はまず画面の明るさ調整が始めになる。見やすい明るさ、これは個人ごとに違うだろうが、眩しさを抑えることだ。明るさを選びながらコントラストを同時に決めて行く。これは互いに関係しており、2つを交互に好みのところに収まるように調整する。

 これで明るさとコントラストが決まれば、次は色合い色の濃さの調整だ。色合いは画面が青いか黄色いか、緑かで見分けつつ調整する。テレビの出荷時に適切に作られているが、好みは微妙な違いなので、ここから少し変えるが基本である。色合い調整の横バーでいまの時点から左右と1つづつ動かし、好みの色合いにする。それでも納得しない場合も出てくるから、ここで初めて詳細な設定に入り、RGBの微調整をする。主には明るい側の色合いが目につきやすいので「ドライブ」を変化させる。青が強ければBを−側へ、赤が強ければRを−側へである。ただこの色合いは色温度設定と連動しているから、色温度設定の機能があればこれを選んでから調整する。色温度は画面全体のベース色を決める。低なら黄色掛かった画質に、高なら青掛かった画質になる。鑑賞する祖父地や番組にもよるが、一般的にはテレビが用意しているスタンダードが中庸でよいだろう。両者は明るさとコントラストのように関係しているから、同時に好みに合うよう何度も繰り返すことになる。ちなみにRGB調整の「ゲイン」は画面のベース色を変化させるもので、調整は難しくあまり勧めない。

 画質を決める要点の1つはガンマである。ガンマ曲線はテレビが光をどのように表示させるか、画質をどう表現するか、これを決めているところで、テレビ設計者がもっとも頼りにする画質調整部である。光の表示具合を黒側(暗部)から明るい側(明部)まで、どう描くか、この特性を決めるところである。テレビメーカーの個性、特徴を作り出すというもので、設計者の好みが入る。この設計を丁寧に行うのが高額モデルである。ここが解放されユーザーが自分で調整可能にしたのは画期的であった。
 要点はかなり画質にこだわりと経験がないと難しいため、自信がなければいじらないことだ。ガンマモードとして用意されている項目の選択で留めればよい。適正なガンマが工場出荷時に設定されており、そこからプラスかマイナス側に変化させるような方法が一般的だ。プラス側へすればコントラストが弱まる感じに、マイナス側にすれば強まる感じになる。ただメーカーごとに設定の方法が違うから結果は行ってみないと分からない。

 テレビは画質が生命線である。調整して初めて好みになるのであり、長く付き合えるかもそれで決まるだろう。そういう意味で、画質調整は積極的に行わないといけない。
(2020/2/09)




※ 書籍のご案内

●「4Kプロジェクター、4Kテレビ」ここが凄い、ここが悪い

 「4Kプロジェクター、4Kテレビ」ここが凄い、ここが悪い、を発売。  4Kプロジェクター、4Kテレビが人気です。それに伴い情報への関心も高まっております。本書は先行した「4Kテレビが求める新映像美」の第2弾です。より具体的な4Kモデルの実用的な評価と、新しい4Kシステムの情報を掲載しました。4Kプロジェクター&4Kテレビ時代、これにどう向き合うか、どう付き合うか、いつ購入するか、などの手助けになるよう心掛けて編集した専門書です。
 体裁は、横組み、約60ページです。

●本書の内容


目 次
●4Kプロジェクター&テレビを同一条件でチェック
  <4モデルを直接比較する>
   ・SONY VPL-VW500ES
   ・JVC KENWOOD DLA-X700R
   ・PANASONIC TH-50AX800F
   ・SONY KD-49X8500B
●本誌厳選モデルを実用チェック
  ソニー VPL-VW500ES
   4K画質に基準を求める4Kホームシアタープロジェクター
  JVCケンウッド DLA-X700R
   コントラスト優位でナチュラル画質が特徴な4Kホームシアタープロジェクター
  パナソニック TH-50AX800F
   色鮮やかと力強い画質で個性を見せる4K液晶テレビ
  ソニー KD-49X8500B
   液晶テレビで4Kを身近にする狙いの良質モデル
  シャープの4Kレコーダーを使用する
   4Kシステムの入力ソースに最適な4Kレコーダー&チューナー
  クリプトンのアクセサリーを4Kディスプレイに適用する
   4Kプロジェクター&4Kテレビはアクセサリーを活用し画質向上を図ろう
●開発現場の声
  4Kプロジェクター、4Kテレビはどのように開発する?
 ・質問回答/パナソニック、ソニー、JVCケンウッド他
●4Kソフト制作ツール
  4K映像の監視用モニターの世界
●4Kプロジェクターで大画面
  4Kプロジェクターによる大型映像の世界
●4Kコンテンツは自作で手に入れる
  4Kビデオカメラでマイビデオ作品を作リ上げる
●4Kコンテンツは4Kチューナー&BDレコーダーから
  CS放送を4Kチューナーで受ける、BDソフトをアップコンで4Kにほか
●4Kの普及から、さらなる本格的な高画質へと向かうために
  本当のこと、本物を提供すること、その時期に入った
●NHK技研開発にみる4K&次世代映像技術
  放送とコンテンツ側からのアプローチ/4K&次世代映像の取り組み
●スクリーンは画質を決める生命線、適切な選択が欠かせない
●奥付

◆ご購入は。
 「4Kプロジェクター、4Kテレビ」ここが凄い、ここが悪い、は電子書籍です(印刷本はオンデマンド対応、1980円+送料160円)。
 ご購入は各電子書籍販売店でお願いいたします。



●「4Kテレビが求める新映像美」

 4Kテレビが次世代テレビとして登場しました。本書は、本質を解説した貴重な書籍です。何を目指して4Kテレビが製品化されようとしているのか、4Kテレビ時代とするにはどうすれば良いか、そもそも4Kテレビ時代ってやってくるのか、3Dや8Kテレビとの関連性はどうなのか、などなどいろいろな疑問を整理して分かりやすく解説した書籍です。
 本の体裁は、縦組み、約60ページです。

●本書の内容


目 次
●パート1:4Kテレビとハイビジョンはこんな関係にある
 ・4K化の狙い
 ・精細化
 ・3Hとの関係
 ・3Dとの整合性
 ・8Kとの整合性
●パート2:4Kテレビを構成するアイテムをみる
 ・ソース対ディスプレイ
 ・ディスプレイ
●パート3:4Kソースにはどんなものがあるか
 ・放送
 ・ネット
(付記)
 ◎4Kシアター
  ・DLP
  ・LCOS
 ◎4Kモニター
  ・ソニー、アストロデザインなど
●パート4:4Kパネルの種類と、その対応
 ・LCD
 ・PDP
 ・DLP
 ・LCOS
 ・OLED(有機EL)
●パート5:4Kビデオカメラも家庭用に有望視される
 ◎ビデオカメラ
  ・ソニー
  ・JVCケンウッド
  ・GoPro
 ◎コーデック
  ・HEVC
  ・XAVC
●パート6:市販&市販が見込まれている代表的な4Kテレビ
 ◎4Kテレビ
  ・シャープ
  ・東芝
  ・ソニー
 ◎4Kプロジェクター
  ・ソニー
  ・JVCケンウッド
 ◎試作・有機ELモデル
●パート7:4Kを普及させるために乗り越えること
●奥付

◆ご購入は。
 「4Kテレビが求める新映像美」は電子書籍です(印刷本はオンデマンド対応、1480円+送料160円)。
 ご購入は各電子書籍販売店でお願いいたします。



●「画質の世紀」

 「画質の世紀」
 ディスプレイ、プロジェクター、DVDレコーダー/プレーヤー、などの画質チェックの経験を生かした貴重な書籍です。
 なお、「改訂版」を電子書籍で発売しております。(定価980円、印刷本はオンデマンドで対応、2580円+送料160円)。
 薄型テレビを始めプロジェクターなど、映像機器の、「画質の見方」を初めて解説した書籍です。内容は読み物風に分りやすく解説するように努めています。目次のように「画質の見る目が養われます」。
 特に心掛けているのは、画質の言葉に難しいものを使わず、易しい表現にすること、そして技術用語を少なくして、読めば「画質」という捉え方が分かることです。

 本の体裁は、
 A5版(教科書サイズ)、縦組み、総ページ160プラスです。

●本書の内容

目 次
<カラー口絵>
●カラー実画面による画質の見方
●実モデルによる画質表現の違いをみる
●付録/ディスプレイテストシート

<本文>
●はじめに
●第1章:画質とは
 画質は感性に訴える手段である
 画質を作ることは命を吹き込むこと
 画質を知らなくてはディスプレイは作れない
 画質作りで心掛けるのは日常性、特殊な画質では好まれない
 画質は見慣れた色合い、質感こそがベスト
●第2章:画質の基本は3つ
 解像度(水平、垂直)、鮮鋭度の高いものを好む方が多い
 画面のノイズ(S/N)、滑らかな画質こそ質感を高める
 色合い(色バランス)
●第3章:鮮鋭度を高めるには
 回路(アンプ)性能とディスプレイ性能で決まる
 回路(アンプ)の性能はまず周波数特性
 回路(アンプ)性能とノイズレベル(S/N)
●第4章:ディスプレイ性能はまず信号特性
 精細度な性能とは
 ガンマ特性(ガンマとは入出力特性のこと)
 アパコンの作り込み(シュート加工)など
 ノイズ性能(MPEG系、固定画素パネルのノイズ、擬似輪郭、誤差拡散など)
 回路設計を正しく行う
  部品の選択
  デジタル系のノイズ対策を
  シールド対策、など(電波の飛び込み)
●第5章:色の再現
 日常性に沿った色に敏感
 大画面こそ自然な色合いに
 鮮やかな色合いは飽きられる
 深みのある色は情報量に左右される
●第6章:色再生を良くするには
 RGBの3原色のバラツキを抑える
 蛍光体を選択する(カラーフィルター、LEDバックライトなど)
 再現範囲の拡大
 ブラックバランス、ホワイトバランス
 色ずれをなくす(レジストレーション、3板式、単板式)
 適切なコントラスト設計
 ユニフォミティーの改善(ホワイト/ブラック)カラーマネージメント
●第7章:画質チェックの勘所
 見慣れたソフトの活用
 高画質ソフトの活用、低画質ソフトの活用
 BSデジタル、地上デジタル、ハイビジョン画質の特徴
 静止画、動画によるチェック
 解像感、ノイズ感、色合いの見極め
 奥義はガンマ特性とアパコンの見極め、それに信号レベル
 物指しが持てれば卒業だ
●第8章:実用に即した画質論
 フラット(薄型)テレビの画質(PDP、LCDテレビ、FED、有機ELなど)
 プロジェクターの画質(液晶、DLP、LCOSなど、参考CRT)
 ホームシアターに欠かせない画質(ホームシアター論)
  数年前にもあったホームシアターブーム
   コントラストの目標は、まず「300:1」に
  ふたたび、コントラスト論
   このコントラスト差が、おもしろい
  ノイズはシアター鑑賞の障害となる
  ノイズ対策、その2
  リアル表示を由とする
  プラズマは脱プラズマ画質を目指したい
  ノイズ対策、その3
  驚異の低輝度化プロジェクターの登場
  光の有効利用を、信号レベルの90%の提案
  高精細化が急務だが、しかし
  スクリーンとガンマ特性
  スクリーンとガンマ特性(その2、実験)
  絶対黒を手にする条件作りと試み
●第9章:<実例>
 画面による画質の捉え方
 画面例からの読み取り方
 ブラウン管モニターの究極を目指したモデル
●索引
●奥付

◆ご購入と、申し込みのご案内。
   本代 1,500円に、送料160円を加えた合計、1,660円を、
   郵便振替の場合は、口座番号00100-3-769437 (有)エーブイシー へ、
   銀行振り込みの場合は、みずほ銀行 神田支店 普通(有)エーブイシー No 1634324 へ、
   (銀行口座で振り込まれた方はFAXで振込用紙コピーと、お名前、住所などをお知らせください)、
   法人関係でなくてもメールでのご注文を受け付けています。
   その場合は、請求書を同封し発送いたしますので、到着後に精算してください。



 (有)エーブイシー 〒362-0013 埼玉県上尾市上尾村1352-5
    Tel 048-776-7580 fax 048-772-0861


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