酒蔵でチェロを聴く

1997年10月19日(日) 八王子市西岡酒造

酒蔵でチェロ?
それはアサヒタウンズでたまたま見つけた記事でした。
「日本酒をくんでチェロを聴く」が目に入った瞬間、電話で申込をしていました。
参加費は2500円。東京芸大助教授の河野文昭さんのチェロ無伴奏コンサート。
唯一知ってるバッハの無伴奏チェロ組曲が聴ける。
それに、酒蔵でお酒が飲める。
もう、言うことなしのコンサート!

八王子の西岡酒造
JR八王子駅北口のバス停Cから長房団地行きに乗って、10分。
本郷横町で降りると、すぐ向かいに古い渋い建物。それが西岡酒造。

←バス通りに面している西岡酒造

酒蔵の中
受付を経て、酒蔵へ案内される。
ひんやりとして、甘い日本酒の匂い。
ここで南部杜氏が仕込みをしてるんだ。
座席は日本酒のケースを逆さにして、その上にぶ厚い毛布が敷いてある。
これも酒蔵っぽい。
30分以上前に着いたのに会場はもう半分くらい席が詰まっていた。
前から3列目のど真ん中に陣取った。
ここからチェロを聴いたら迫力あるだろうなあ。

←玄関

←酒蔵のコンサート会場

はじまり
第1曲目はバッハの無伴奏チェロ組曲4番。
この曲だけ知ってる。
3日前から家でカザルスのCDを聴いて予習済み。
やっぱり、CDじゃなく間近で聴くっていいなあ。
河野さんはただ弾くだけじゃなく、間に曲にまつわるいろいろなお話が入って、とても楽しめる。
次は、シュニトケの「響き合う文字」。
これは現代音楽。シュニトケがアレキサンダー誰だか(忘れた)の誕生日に送った曲。
名前の中から音を取って表現しているとか。だから、すごい不協和音。
音の由来を知るとなるほど、と思えるけど、
いきなりこの曲を聴かされると、ぷっつんきたのかと思ってしまう。
現代音楽って難しい。

休憩
休憩時間はいよいよ西岡酒造の酒「月丸」の試飲タイム。
本醸造を配られる。冷やとお澗があったけど、冷やで飲む。
空腹も手伝って、よく効いた。
辛口でなかなかおいしい。

第二部
みんなお酒が入ったからか、リラックスしている雰囲気。
お酒が大好きだという演奏者、河野さんが唯一飲んでないだけ。
さて、1曲目は黛俊郎の「BUNRAKU」。
義太夫の語りとか女形が思い浮かんでしまう。 ほんとにこれがチェロ?
とっても日本的な音楽でした。
最後がロマン派のレーガーのチェロ無伴奏組曲。
うーん、ねっとり深い感じ。これがロマン派か。
アンコールは2度あった。
バッハの無伴奏チェロ組曲の1番と3番。
どちらも予習済みだったので、とっても心地よく聴けました。
河野さんは演奏は然る事ながら、合間合間にはいる音楽のうんちくが面白かった。
それで、とてもチェロが身近に感じたのかもしれません。

懇親会
コンサートが終わって、懇親会がありました。
西岡酒造のお酒が飲めて、河野さんとお話ができると聞いて、迷わず参加。
お酒は月丸の大吟醸、吟醸、純米吟醸、ひやおろし、写楽と生酒以外全部味見してしまった。
お漬物やおつまみもいただきました。
河野さんへの質問会もあって、7時すぎにお開き。
今年は、もう仕込みの季節に入るので、酒蔵コンサートはおしまい。
来年また企画がいろいろあるそうです。
夏のジャズコンサートも行きたいな。
最後に美味しかった「ひやおろし」720ml\1500を買って帰りました。
来年、絶対また来ようっと。

←これが"ひやおろし"

西岡酒造  .0426-25-0052
スピカ    .03-3978-6548


[簡単ビールの作り方]