<冒頭挨拶>
 こんにちは。M.T.Manことキーボーディストのツボグチマサヤスです。このたびはAfroPolyにアクセスして頂き、どうもありがとうございます。
 本作品は、アフリカ土着音楽の中でも特にポリリズムの部分に焦点を当てた、音と楽譜によるマルチメディア図鑑です。'95年に発表したHyperCard版(Vol.1)よりネタが2倍になり、Web.化され、デザインも一新、数段パワーアップされての再リリースです。

<着手のきっかけとポリリズムの概略>
 「素朴でありながら構造は複雑、サウンドは心地よく、グルーヴしている」、これこそアフリカ土着音楽の魅力ではないでしょうか。そしてそれはまさに自分の作品作りにおけるポリシーでもあります。以前より暑い国、特にアフリカの民族音楽には興味をそそるものがあり、'91年にはその魅力を肌で感じようとケニアを旅しました。独特のノリ、訛り、言語、多種多様な楽器群、生活習慣との関わりなど、アフリカ土着音楽の魅力は様々ですが、放っておけないのがポリリズムという要素です。
 ポリリズムというのは、複数の異なる拍子が同時に用いられている状態をいいます。ポピュラーなもので言えば、昔流行った円広志の夢想花「とんでとんでとんで・・・」は、バックが普通の4拍子(8Beat)なので、三拍フレーズとも言われるポリということになります。クラシックのピアノ曲(幻想的なヤツ)とかでも8分と3連を同時に演奏する部分がたくさんあり、ポリと言えなくもありません。また、ジャズっぽいフレーズには慣用的にポリになっているものが多いです。でも、これぞポリといえるようなポリリズムの醍醐味は、やはり反復する打楽器的なアンサンブルにあるのではないでしょうか。
 アフリカ音楽には、そのように2種類以上のノリ方ができるポリ・グルーヴ現象がたくさん見つけられます。アフリカ人たちは決して奇をてらって意識的にやっているわけではなく、その地に伝わっているごく自然な演奏(とは言っても相当訓練しているらしいですが)をしているのです。言語とも関わりがあるのかも知れません。彼らが普通に描いている絵が、我々にはだまし絵に見えるというようなことでしょうか。でもそれを心地よいと感じる方は、アフリカの魂が宿っているのかも知れませんね。

<資料作成の手順>
 このスタックの音源制作に関しては、ポリリズム現象が起こっている部分をCD、カセット、Videoなどから見つけて採譜し、Roland SC88(GM音源)とVision(シーケンスソフト)を使ってシミュレートした上で、構造や聞き所を解説しました。スコアはLOGICで作成しました。シーケンスデータであることを生かして、曲によってはパートをON/OFFしてスコアを見ながら構造を確かめることもできるように仕上げてあります。
 Web.化においては、全体の構成やテクニカルな面(HTMLやShockWaveの作成)をベーシスト水谷浩章氏、ビジュアル面を山下拓也氏に全面協力してもらっています。ほんとにおんぶに抱っこです。そして完成までのやりとりは99%パソコン通信で行われました(お互い家が遠いのです)。

<制作を終えて>
 アフリカの土着音楽という超人間的、アナログ的な素材を、西洋音楽的なフィルター(採譜という点で)を通すと同時に、シミュレートのためにデジタルのフィルターをも通したことになります。VTRの中のアフリカ人ミュージシャンを見るたびに、地球の反対側でリズムが妙だと言って取り沙汰され、シーケンサー、MIDI音源でシミュレートされ、パソコン通信でやり取りされているとは想像だにしていないだろうと、感慨深い気持ちになる次第であります。

 アフリカ全土にわたってまだまだポリ・グルーヴ現象が見つけられそうです。そのたびにぼちぼちネタを増やしていきたいと思っています。これはポリではないか、というのがあればアフリカものに限らず教えて下さいね。
                         '97/1/11 坪口昌恭


<テクニカル・コメント>

 これらのページを観るためにはShockwave plug-inがインストールされている必要があります。こちらからダウンロードしてください。

 すべてのページでShockwaveムービーを使用しているため、ロードに多少時間がかかります。ただjahは回線が太く転送速度も速いので(みなさんが接続しているネットワーク上の位置や、途中経由するサーバの状態にもよりますが)ムービーのロード中にテキストを読んで譜面に軽く目を通した頃にはサウンドの再生が始まっていることでしょう。
 ただ、ムービーのロード中にウィンドウをスクロールして譜面などを見ていた場合、ムービーの部分が表示されていないと、ロードが終わっているにも関わらずサウンドの再生が始まらないことがあるようです。「そろそろかな」と思ったらムービーの部分を表示させてやって下さい。

 また、Macintosh版のNetscapeでご覧の場合、Netscapeへの割り当てメモリが少ないと数ページ目で「Directorムービーを読み込んでいます。メモリが足りません(-108)」というエラーが出ることが報告されています。Finderの情報を見るコマンドでNetscapeに20Mほど割り当てることをお勧めします。それが無理な場合はNetscapeをたち上げ直して続きをご覧ください。

 さらに、同じくMacintoshにおいてNetscapeを起動するためのメモリ不足のため仮想記憶をオンにしている場合、サウンドの再生がスムーズに行われないことが確認されています。これに関してはこのページやShockwaveに限ったことではなく。音声の再生全般にいえることですので、webで音を聴こうとする様な方はメモリを沢山積んでおくことをおすすめします(メモリも安くなってきたことですし)。っていうのは大きなお世話か……

                        '97/1/11 水谷浩章

#001. SENEGAL - 1
@SENEGAL Musique des Peul et des Tenda (OCORA C560043)より
Track11:MUSIQUE BOIN-Sortie de masque lenerの「Dance」

#002. SENEGAL - 2
@SENEGAL Musique des Peul et des Tenda (OCORA C560043)より
Track13:MUSIQUE BASSARI
Ceremonie okerexeの「Procession des khore」

#003. CONGO - 1
@Afrique Centrale:Tambours Kongo(BUDA Records 92525-2)より
真ん中付近の曲(a) KONGO1

#004. CONGO - 2
@Afrique Centrale:Tambours Kongo(BUDA Records 92525-2)より
真ん中付近の曲(b) KONGO2

#005. ZIMBABWE - 1
@ETHNIC SOUND SELECTION Vol.2 ELEGY「哀歌」 (WPC-14 OCD-3002)より
ZIMBABWE ショナ族のムビラ「大声で言うだろう」

#006. ZIMBABWE - 2
@ETHNIC SOUND SELECTION Vol.8 CADENDIA「律動」 (WPC-16 OCD-3008)より
ZIMBABWE ショナ族のムビラ「仮小屋」

#007. BURUKINA FASO - 1
@The OCORA BOXのAFRICA編(OCORA C560065)より
Track1:ブルキナ・ファソの「ビレ:ロビ族の祝い歌」

#008. IVORY COAST - 1
@The OCORA BOXのAFRICA編(OCORA C560065)より
Track3:コートジボアールの「邪悪な仮面」

#009. GUENIA - 1
@MUSIQUE DU MONDE:LES PERCUSSIONS DE GUINEE NO.2(BUDA Records 92586-2)より
Track1:DUNUNBO

#010. GUENIA - 2
@BALAFONS AND AFRICAN DRUMS(PLAYASOUND-PS 65034)より
Track9:Fete Dances-(a),(b)

#011. CHAD - 1
@音と映像による世界民族音楽大系第18巻 アフリカ篇II チャド/カメルーン(VTMV-18) より
Track3:祭りの楽団

#012. CHAD - 2
@音と映像による世界民族音楽大系 第18巻 アフリカ篇II チャド/カメルーン(VTMV-18) より
Track11:<ハッダド族>娯楽の踊り「ジェルシス」

#013. TANZANIA - 1
@KENYA&TANZANIA Witchcraft&Ritual Music(Nonesuch 9 72066-2)より
Track5:Marimba

#014. CAMEROON - 1
@BALAFONS AND AFRICAN DRUMS(PLAYASOUND-PS 65034)より
Track8:Bamileke Fete

#015. CAMEROON - 2
@BALAFONS AND AFRICAN DRUMS(PLAYASOUND-PS 65034)より
Track15:Midnight Mass Extract

#016. CAMEROON - 3
@BALAFONS AND AFRICAN DRUMS(PLAYASOUND-PS 65034)より
Track17:Dance in Honour of the Lamido-(a),(b)

#017. GABON - 1
@MUSIC OF PYGMIES BIBAYAK(OCORA C 559 053)より
Track4:Polyphonic Sequences

#018. GABON - 2
@MUSIC OF PYGMIES BIBAYAK(OCORA C 559 053)より
Track5:Voice and Sanza

AFRO POLY 制作スタッフ

坪口昌恭(データ収集、MIDI制作、分析、解説)
 e-mail : tzbo@po.jah.or.jp
 homepage : M.T.Man's HomePage

山下拓也(装飾担当)
 e-mail : taqueya@gol.com
 homepage : Morbid Dead Guys!

水谷浩章(プロデュース、HTML、Shockwave)
 e-mail : mizutani@imasy.or.jp
 homepage : Miz's Home


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