今、話題の24時間風呂は、このような問題から開放されます。
使えば、便利で楽になるのは明らかですが、結構値段が張るので、買う前に、
じっくりと検討し、後悔のない様にしたいものです。
商品の知名度は上がってきましたが、まだ、よくわからない点も多いと思いますので、
私の知る限りのことを書きます。多少なりとも、参考になれば幸いです。
24時間風呂は電気で温度を一定に保っているので、いつでも入浴が可能です。
問)電気代がかなり高いのでは?
答)1日200円位かかります。
入浴しない時間は温度を低くする省エネタイプもあります。
安い深夜電力を利用した機種もあります。
※「電気代が他社より安い」と書いてあったのに、実際もっとかかった
という苦情もあります。(使用条件等で異なります。)
問)電気を使っていて、感電しませんか?
答)何種類もの安全装置が施されているため心配はありません。
洗濯機の水で感電したことはないと思います。
・お湯がきれい
浄水器と同じように、フィルターや活性炭などの浄化剤で浄化しています。
また紫外線やオゾンを使って、大腸菌などを殺菌しています。
(もちろん、人が入った直後は浄化・殺菌されてないので、飲んだりしないで下さい。)
問)水はまったく入れ替えないのですか。
答)少なくとも、3ケ月から半年に1回程度、掃除をする際には、入れ替えることになります。
殺菌が不十分なものは、水の交換回数を増やしたり、塩素系殺菌剤を入れることになります。
・風呂掃除がいらない
毎日、風呂水を取り換えて掃除する必要はありません。
但、フィルターの洗浄や取り換え、定期的な浄化材の洗浄が必要です。
また、浴槽についた汚れは取れないので、最後の人が軽くこすれば、翌日にはすっかりきれいになります。
問)メンテナンスは大変ですか。
答)浄化剤の洗浄は結構、力仕事になるようです。
自動洗浄機能付のタイプもあります。
メンテナンス契約をすれば、浄化剤の交換や、洗浄をしてもらえる所もあります。
20万円前後の通販機種から50万円近いものまであります。
工事代が別途2〜3万円必要です。
問)価格の違いはどういう点ですか。
答)自動洗浄機能がついているかどうか、殺菌・浄化能力の差などですが、
概ね価格と性能は比例しているようです。
・光熱費
ガス・水道代は減りますが、電気代がかかるので、特に冬場は出費が増えます。
光熱費が節約できるという説明もされていますが、地域によって水道代も違うので、一概には言えません。
・交換部品
フィルターや浄化材、紫外線ランプなどの交換費用がかかります。
・問題点
※騒動は、「専門家会議」の「レジオネラ菌は不検出が望ましい」という所見で終了しました。
つまり、一般の風呂でも、「抗菌装置などがあった方が望ましい」ということになります。
・感染因子の点数
エアロゾル | 環境 | 対象者 | |
1点 | 給湯水 浴槽水 修景用水 |
通常 | 健康 |
2点 | 冷却塔水 | 人口密集地 | 喫煙者 呼吸器疾患 |
3点 | 加湿器 シャワー ジェットバス 打たせ湯 |
閉鎖環境 陳旧設備 |
高齢者 新生児 乳児 |
4点 | 加湿器使用 | 臓器移植患者 白血球減少患者 免疫不全患者 |
・点数別施設検査
合計点数 | 健康者 | 高齢者・乳児 | 検査回数 |
3点以下 | 池 | 必要に応じて | |
4−5点 | 噴水・温泉 | 池 | 年1回以上 |
6−7点 | シャワー | 噴水・温泉 | 年2回以上 |
8点以上 | 加湿器 | シャワー・加湿器 | 年3回以上 |
※24時間風呂でも、浴槽水のシャワーや打たせ湯、ジェットは特に高齢者・乳児に危険としています。
24時間風呂 自主規格適合商品一覧表(主なもの)
24時間風呂協議会のレジオネラ菌(100ml中、数百個未満)と電気技術の基準に適合した商品の一覧で
商品には適合シールがついています。
メーカー |
商品名 |
標準価格 |
浄化方法 |
殺菌方法 |
自動 洗浄 |
ジェ ット |
特徴等 |
問合せ先等 |
ジャノメ ミシン |
湯名人 スーパー Z2 |
\350,000 工事費 \26,000 |
プレフィルター 活性フィルター 銀処理活性炭 〃活性炭繊維 フィルター |
紫外線(24h) オゾン 高温加熱 |
○ |
○ | CMでヒット 文字通り、忙しく 入浴時間のまま ならない有名人 の愛用者が多い。 首相官邸でも 使われている。 レジオネラ菌 1個未満/1cc |
0120-026-034 03-3277-2200 |
ジャノメ ミシン |
湯名人 スーパー MAX |
\280,000 工事費 \26,000 |
プレフィルター 活性フィルター 抗菌活性炭 |
紫外線 オゾン 高温加熱 |
○ |
○ | コンパクトタイプ | 日本工業新聞 |
ジャノメ ミシン |
省エネ 湯名人 エース |
\480,000 工事費別 |
プレフィルター 活性フィルター 活性炭繊維 フィルター 活性炭 活性石 |
紫外線 オゾン 高温加熱 |
○ | 深夜電力利用で 電気代4割減。 電力会社との 共同開発。 価格と大きさが難。 |
03-3277-1558 | |
朝日 ソーラー 販売 |
環境大臣 (エナジー サポート) |
\378,000 工事費込 |
トップフィルター 鉱石ボール 天然鉱石 |
紫外線(24h) 抗菌セラミック 清浄剤 |
○ |
小型ながら 自動洗浄機能付。 販売方法が一時問題 |
0120-268-315 | |
松下電器 | バスリッチ | \350,000 | 紫外線 凝集 高温抗菌 |
レジオネラ菌 不検出レベル |
0120-878-365 | |||
コロナ
工業 |
コロナ ホーム3 |
\368,000 工事費 \20,000 |
トップフィルター 天然セラミックス |
紫外線 光触媒 |
○ |
0883-24-1155 | ||
コロナ
工業 |
コロナ ホーム ジュニア |
\270,000 工事費 \20,000 |
トップフィルター 天然セラミックス |
紫外線 光触媒 |
||||
コロナ
工業 |
コロナ ホーム ジュニアR |
\335,000 工事費 \23,000 |
トップフィルター 天然セラミックス |
電気分解殺菌 | × | |||
昭和鉄工 | スーパー バスポカ |
\498,000 工事費込 |
トップフィルター 球状活性炭 麦飯石 天然鉱石 黎明石 |
紫外線 光触媒 銀系抗菌剤 |
○ | 0120-218-026 | ||
中部 エナジス |
お湯っこ ちゃん2 |
\353,000 | 紫外線 抗菌セラミック 清浄剤 |
0120-026-813 | ||||
長州産業 | 遊湯泉 | \649,000 | 紫外線 オゾン 加熱 |
0836-84-1122 | ||||
つばでん | バイセント らくらく SUPER C |
\598,000 | 紫外線 銀系抗菌剤 |
0256-92-4123 | ||||
デンソー | 常湯讃歌3 | \472,000 工事費込 |
トップフィルター 麦飯石 |
紫外線 オゾン 光触媒 熱洗浄 |
○ | ○ | マイナスイオン | 03-3496-9057 |
三洋 | ゆとり生活 | \338,000 | 紫外線 光酸化触媒 |
○ | 06-6900-3669 | |||
東京 ワンテック |
スーパー テックワン |
\378,000 | 紫外線 抗菌セラミック 清浄剤 |
042-732-7001 | ||||
日立 | ゆとらいふ 24 |
\338,000 | 天然鉱石 セラミック ヘアキャッチャー |
紫外線 光酸化触媒 |
○ | ○ | 0120-880-228 | |
三菱電機 | 一番風呂 | \278,000 | オゾン 清浄剤 |
○ | ○ | 滝湯 | 0276-52-1126 | |
三吉工業 | 湯めきぶん 2 |
\365,000 | 抗菌剤 | 045-561-3361 | ||||
ヤジマ | 温泉お風呂 | \398,000 | 紫外線 抗菌剤 |
○ | ○ | 042-383-5119 | ||
旭硝子 (リビング テクロノ ジー) |
湯快爽快 | \289,000 | トップフィルター 抗菌ネット 繊維状活性炭 天然高分子材 |
紫外線(24h) 熱洗浄 |
× | ○ | 03-3252-1880 | |
旭硝子 | ニュー スーパー ジョイ |
\395,000 | トップフィルター 球状麦飯石 アサヒライト ACボール 抗菌ネット |
紫外線 熱洗浄 光酸化触媒 |
○ |
(その他各社のホームページ等)
メーカー・販売店 |
商品名 |
価格 |
殺菌方法 |
特徴等 |
アクト技研 | バイオバス | |||
オーケーエム | 家族温泉 | 抗菌石 | ||
ジャパンフレッシャー | バスターズ | \180,000 | 延寿石、コンパクト | |
JYO | コロナホームjr | \268,000 | ||
水作 | バイオバス | オゾン殺菌 | ジェットが強い 浴槽内設置型 |
|
TOTO | フルタイムバス | 紫外線殺菌 | ||
リソー商事 | 夢秘湯 | \248,000 |
<深夜電力が安い理由>
電力は、昼間の需要のピークに合わせているので、夜間は電力が余ります。
しかしながら、電力は保存することができないので、捨てているのが現状です。
電力会社では、深夜電力を使ってもらうことが、資源の節約にもなるので、料金を安くして、利用を促進しています。
(私の失敗例)安いと思って買ったアルカリイオン整水器(39,800円)は、
作った会社がまもなく倒産し、カートリッジが手に入りません。
24時間風呂は新しい商品なので、安全性や機能面での規格がありません。
そこで24時間風呂のメーカーと販売会社が集まり、自主規格を策定していましたが、
通産省の要請を受けて、新しい「水質基準」を設定し、安全向上宣言を行いました。
また、消費者に誤解を与えるような誇大広告・表現等を禁止することとしました。
通産省は12/18日に24時間風呂の製造・販売業者に対し、安全性を示すデータの提出を求めると共に、
「24時間風呂衛生問題検討専門家会議」を設置し、細菌の繁殖状況などの実態調査を開始しました。
※通産省が各社に対して依頼した資料の集計結果については、下記または、各地の通産局で確認できます。
千代田区霞ヶ関1-3-1 通産省本省図書館 03-3501-1511
(主な滅菌・浄化方法)
以上は、製造業者54社の内訳ですが、物理的なろ過は54社すべて採用し、
微生物浄化は、採用している業者と採用していない業者があり、
2項目以上の滅菌・浄化方法を併用している業者もあります。
安全で消費者ニーズに合った製品づくりを目指し、「省資源・省力・省エネ・環境・健康」
の観点から、加盟企業を指導しています。
検査基準に合格したものに対しては、安全性のめやすとして、「安全適合シール」が貼られます。
旭硝子、朝日ソーラー、アルテック、宇部興産、エナジーサポート、
荏原シンワ、エムディケー、
オーシャン、九州松下、京都バストピア、 工進、コロナ工業、サイエンス、三洋ライフエレクトロニクス
蛇の目ミシン、昭和鉄工、水作、セイコーエンタープライズ、ダイヤテック、高橋物商、長州産業、
長府製作所、つばでん、デンソー、東京特殊電線、東洋ダイナム、鳥取三洋、南部化成、日本電気HE、
日立機材、日立リビングサプライ、ブリヂストン、
宝健、松下、丸紅マシナリー、三菱電機、
三菱マテリアル、三吉工業、ヤジマ、横井、隆祥産業
合計41社(9年6月現在)で、主要メーカーは殆ど加入しています。
151 東京都渋谷区初台1-51-1 初台センタービル203
24時間風呂協議会事務局 TEL 03-3299-8301 FAX 03-3299-8302
「どの会社も売上が飛躍的に伸びているので、それ程心配はいらない。」と書いてきましたが、
「通産省に要請された安全確認の基礎データ」を提出することができず、
(調査不足、調査の煩雑さ、或いは、安全性を保証するデータがない等によると思われます。)
結果的に、10社が、24時間風呂の販売一時中止、又は撤退を決定しました。
商品は他社製なので、「今後のメンテナンスはメーカーが行う。」
と思いますが、不安は否めません。
また、撤退を決定した会社の販売台数は、それ程多くないので、該当者は少ないと思います。
しかし、騒動の煽りで破産したメーカーは、通販で7万台以上を販売しており、今後が心配です。
「これまで一度も事故報告がなく、安全性に心配はない。」と書いて来ましたが、
上記の様に、「すべての会社が、あらゆる角度から、安全性を確認した上で、販売している」
訳ではなく、また、内外の調査も、すべての商品に対して行われている訳でもないので、
「24時間風呂はすべて安全」というのは根拠が希薄だと言われても仕方ありません。
商品の製造・販売を続ける会社は、「商品の安全性に絶対の自信がある」筈ですので、
心配な場合は、各社に問い合わせて、納得のいく回答を得て下さい。
「24時間風呂の水質基準」が存在しない為、大腸菌等、個別に他の基準と比較していましたが、
そもそも、性質の異なるものを同一の基準で比べること自体が、あまり意味がなく、
(24時間風呂の水は飲むためのものではない。)
誤解を招きかねないので、関連する文章を削除しました。
マスコミ報道に、「通産省の見解が97年3月中に出される」とあったので、引用していましたが、
結局基準らしきものは出ませんでした。
通産省は、製品の安全性について、企業の自己責任に委ねる方針に転換したこともあり、
今後も、「この数値を満たせば大丈夫」というような明確な基準は出ないと思います。
無責任のような感じはしますが、菌が何個以上になると危険なのか、
それとも、事故報告がないことを考えると、湯船で溺れない限り、全く心配ないのか、
基準を作りたくても、わからないので、作りようがありません。
万が一、基準を作って事故が起きたら、通産省が責任を問われます。
また、菌が人の体や服について入ってくる以上、ゼロを基準にすることもできず、
水不足の折、毎日水を替えろとも言えません。
消費者に細菌についての情報が伝わり、業界が自主基準を作って、各社が安全対策
を講じているので、ある程度の目的は達せられたのではないかと感じます。
危険だと判断された商品については、通産省が回収命令を出すことになりますが、
消費者としても、今後は、しっかりとした商品知識を持つことが、必要になりそうです。
以上、誠に申し訳ありませんが、不適切であった内容について、訂正させて頂きます。
尚、不幸にして商品選択を誤ってしまった方には、同情するより他ありません。
と言っても、実際に24時間風呂を使っている人は、どなたも、便利で楽になり、買ってよかった
と感じていることと思います。マスコミ報道に困惑している方も多いかと思いますが、
「買った会社が24時間風呂から撤退したから、即、風呂が危険で今日から使えない」
ということではありません。(これまでも問題はなかったと思います。)
誤解を招きかねない報道内容もありました。(取材時点での調査不足と思われます。)
また、一時宣伝を自粛している会社もありますが、危険だからという訳ではありません。
通産省の対応を見極め、宣伝方法に問題ないと判断した時点で、再開すると思います。
24時間風呂協議会も、誤解を払拭するため、新聞広告を実施しました。
過度に神経質になることなく、販売店等の助言に従って、「楽しい入浴生活」を続けて下さい。
※メーカー・販売店等の説明で納得できない方は、ご連絡下さい。
また、マスコミすべてが一方的な報道をしている訳ではありませんので、付け加えます。